2021年1月21日
第12回 ID勉強会
(自主ゼミ)
日時:2021年1月21日(木)13:00-13:40
会場:[オンライン]Zoom
参加者数:計8名
第12回の題材は「学習デザインとラーニングアナリティクス」でした.
Chapter12 Instructional Design and Learning Design
Chapter13 Learning Analytics Design
Lin, L. and Spector, M. J. (Eds). (2018). The Sciences of Learning and Instructional Design: Constructive Articulation Between Communities. Routledge.
第12章は,学習デザイン(Learning Design,LD)がテーマでした.そもそも“Learning Design”という用語は2000年頃から使われ始め,学習者の「経験」をデザインすることを重視しているところが特徴のようです.研究の方向性としては,①学習者の学習経験をテクニカルに表現する流れと,②文脈に合わせた効果的な学習経験の創出という流れの2つがあります.①では,たとえばeラーニングの国際標準規格の開発(SCORMやIMS-LD)が行われています.また②ではIMS-LD以外の学習デザインを専門家コミュニティで共有するための表現(デザインパターン,パターン・ランゲージなど)や,教師の問い/探求の支援などが試みられているようでした.
第13章は,ラーニングアナリティクス(Learning Analytics Design,LA)がテーマでした.学習プロセスをリアルタイムでモニターし,文脈に合わせた学習デザインの効果を予測することで,学習環境の個別最適化が可能になる(ラーニングアナリティクスデザイン:Learning Analytics Design,LAD)という内容が展開されました.
議論の中では,IDとLDの違いなどを検討しました.「LDはSCORMやIMS-LDという成果に代表されるように技術寄りなイメージである」という意見や,「LDはより詳細な学習デザイン(たとえば,1時間の中の学習者の行動一つ一つの組み合わせを探る)で,IDはもう少し粒度が大きいデザイン(1科目のデザイン,あるいは最近はカリキュラムデザインも)では?」という意見が出ました.
詳細は勉強会のレジメをご参照ください。
【お知らせ】
2021年度の自主ゼミは,決まり次第このWebサイトでご案内いたします。
次回からでも参加できます。ご希望の方は,以下のサイトからお申し込みください。
※Webページの「活動報告」にて,過去の資料もご覧いただけます。