2020年4月23日

第8回 ID勉強会

(自主ゼミ)

日時:2020年4月23日(木)13:00-13:40

会場:[オンライン]Zoom

参加者数:計7名

第8回の題材は,「生産的失敗(Productive Learning)」でした。以下の文献を中心にレビューしました。Kapur, M. (2014). Productive failure in learning math. Cognitive Science, 38(5), 1008–1022. https://doi.org/10.1111/cogs.12107.

Kapur, M., & Bielaczyc, K. (2012). Designing for productive failure. Journal of the Learning Sciences, 21(1), 45–83.昨年度の後半は,インストラクショナルデザイン×学習科学というテーマの本を読んでいましたが,このあたりで学習科学の論文レビューはどうかと考え,上記を題材としました。

勉強会は,担当者が作成した資料(レジメ)を画面で共有しながら進められました。

生産的失敗は,後続の指導フェーズでの学びのために,先に問題解決フェーズによって生徒の事前知識を活性化する点が特徴の授業デザインです。Kapur(2014)では概念の理解と転移に関する効果を確認しました。また,Kapur& Bielaczyc(2012)ではいくつかの関連研究を踏まえたデザイン原則が提案されていることを確認しました。

参加者からは,問題解決フェーズにおいて生徒が探索的に問題解決方法を創出せずに,他者が創出した問題解決方法を評価することでも(先に指導するよりは)効果がみられるのは興味深いというコメントなどがでました。

ID第一原理にも活性化(Activation)の要素はあり,いかに活性化するかについて失敗的生産のデザイン原則が大いに参考になると感じました。

(文責:高橋暁子)

詳細は勉強会のレジメをご参照ください。

20200423生産的失敗に関するレビュー(公開用).pdf

【お知らせ】

第9回 ID勉強会(自主ゼミ)は,2020年5月28日(木)の予定です。


次回からでも参加できます。ご希望の方は,以下のサイトからお申し込みください。

ID勉強会メンバー募集


※Webページの「活動報告」にて,過去の資料もご覧いただけます。

日本教育工学会 SIG07 インストラクショナルデザイン