2022年622

ID定例ゼミ

日時:2022年622日(水)13:00-13:50
会場:オンライン(Zoom)
参加者数:9名

テーマ:「
授業形態のタキソノミー
発表者:阿部真由美

第5回の題材は「授業形態のタキソノミー」でした。コロナ禍での授業のオンライン化の波を経た今、対面やオンライン、ハイブリッド等の多様な授業形態が混在して展開されています。それらを俯瞰的に整理するひとつの手がかりとして、授業形態の分類を試みた文献を取り上げ、議論を行いました。

紹介された文献では、米国の大学教育事情やコロナ前のオンライン教育を概観するとともに、2020年春以降に急速に普及したオンライン同期型の授業形態を含めたマトリックスが提示されていました。マトリックスでは、教育の効果と効率を軸とし、授業形態が(A)Face-to-Face(教室での対面、オンライン同期)、(B)Hybrid(同期と非同期のブレンド型)、(C)Online Traditional(オンライン非同期)、(D)HyFlex(対面、オンライン同期・非同期の併用型)の4つに分類されていました。

議論では、「授業形態を効果と効率のみで分類するのはいかがなものか」「『効率』は誰にとっての効率なのか。大学か教員か学生か」「教室での対面授業とオンライン同期型授業が1つのカテゴリに分類されているのが興味深い」等の意見がありました。また、オンライン非同期が効果の面でもっとも低く位置づけられていることについて、オンライン非同期ならではの数々のメリットが挙げられました。

ポストコロナに向けた授業形態の模索は今まだ続いています。各授業形態の可能性について改めて考えさせられる機会となりました。

<参考文献>

Bhavik K. Pathak & Shailendra C. Palvia (2021) Taxonomy of higher education delivery modes: a conceptual framework. Journal of Information Technology Case and Application Research, Vol. 23, 36-45

(文責:阿部真由美)


詳細は勉強会のレジメをご参照ください。

20220622_レジュメ(阿部真由美)_修正版.pdf