2022年413

ID定例ゼミ

日時:2022年413日(水)13:00-14:00
会場:オンライン(Zoom)
参加人数:8名


第3回の題材は「コロナ禍での大学オンライン授業研究レビュー」でした。

教員がオンライン授業化をどのように受け止めていたかに関する研究を中心としたレビューをもとに、ディスカッションしました。

紹介された研究は、いくつかの大学の教員アンケート、教員のオンライン授業の知識の実態や教員の動機づけに関する研究、非常勤講師へのICT利用支援の実践報告、オンライン試験での不正行為に関する研究、障害学生への合理的配慮に関する研究でした。

ディスカッションでは、コロナ禍でのオンライン授業関連研究の傾向について、2021年は研究会発表や紀要論文が多かったものの、2022年に入って投稿論文が増えてきたことが話題に上がりました。

「不正行為」(河内ほか 2022)に関連して、多国籍の学生が参加する語学授業の例が挙げられました。テスト中の辞書使用の可否は国や文化の違いも関わるため、クラスルールを周知することが重要であること、また、各学生の学習目的によっては翻訳ツール等を利用することを認めていいのではないかといったことなどが話題になりました。

オンライン授業の負担感に関連して、教員アンケート(間渕ほか 2020)の「来年度(2021年度)もオンライン授業が継続した場合の授業負担」で「増えそう」と回答した場合の負担内容は何か(コンテンツの改善、オンラインでの資料配付の際の安全対策など)について話されました。また、TA(Teaching Assistant)にどのように補助してもらうとよさそうかについて、実際どのように補助してもらっているか(課題の添削、リアルタイムサポートなど)、参加者の間で情報共有が行われました。

2020〜2021のオンライン授業関連研究では実態調査や実践研究が多くみられましたが、今後は教員の困りごとの解決のための研究が増えるのではないかと予想しています。

(文責:石川奈保子)

詳細は勉強会のレジメをご参照ください。

20220413_レジュメ(石川奈保子)_オンライン授業研究.pdf