通信を発行している教師は多いようです。学校だより,学年通信,学級通信,進路通信,部活通信などです。その目的は,それぞれありますが,共通している目的があるはずです。
それは,保護者を味方につけるということです。つまり,通信は,信頼関係づくりのための武器となるのです。
現役時代,学級通信を毎週発行していました。学年主任となってからは,毎週「学年通心」を発行していました。(心を通わせるという意味で通信ではなく,通心としていました)
合計で11年間発行してきました。内容は,生徒の様子,教育観,教育情報,ちょっといい話,子育てのコツなどでした。
ここでは,通信の内容がなかなか決まらない時に,参考になる,使えるネタを紹介していきます。
卒業式の時,保護者から「学年通心を毎週,楽しみにしていました。」というれしい言葉をいただいたこともあります。生徒や保護者の心に残るような通信にしてみてはどうでしょうか。
22日金曜日に今年度初めての授業参観と学年懇談会がありました。年度初めのお忙しい中,40名 を超える保護者に参加していただきました。本当にありがとうございます。 今回は,学年懇談会で話した「むごい教育」を紹介します。
徳川家康がまだ幼くて,人質だった頃の話です。駿河の国を治めていた今川義元は,政略的に竹千代 (後の徳川家康)を人質に取りました。義元は,教育担当の家来に対し,「竹千代には,むごい教育をせよ」 と一言だけ指示をします。 しばらくたった後,義元は家来を呼び,「どのような様子か?」とたずねました。家来は,待ってましたとばかり に答えます。 「はい,早朝から起こし,水練をさせ,三食は粗食を与え,昼は馬術や剣術に励ませ,夜は学問と,厳しく 教育しております。」 報告を聞いた義元は,烈火(れっか)の如(ごと)く激昂(げきこう)します。 「馬鹿者! それはむごい教育とは言わん! 朝は好きなだけ長寝させ, 山の幸や海の幸あふれる,(ぜいたく)な食事を与え, 武術や学問が嫌と言えば,決して無理強(じ)いせず, 常にかたわらには女を侍(はべ)らせ, 本人の望む通りに,何でも与えてやるが良い。 そうすれば,大概(たいがい)の人間は駄目になる。」
昔の教育の話だから関係ないと笑ってばかりはいられないような気がします。今の世の中,今川 義元流の「むごい教育」をしていないでしょうか。例えば,こんなことです。
○食べたくないものは食べなくていいよ。
○したくないことはしなくていいよ。
○嫌なことは我慢しなくていいよ。
○困ったことは,お父さんが代わりにやってあげる。
○あの子とケンカしたの!お母さんが文句言ってきてあげる。
○雨が降っているから車で送って行ってあげる。
○みんながスマホを持っているから,買ってあげる。
知らず知らずのうちに,「むごい教育」をしてしていた…。そうならないようにしたいですね。
「今日,朝起きてから学校に来るまでのことを思い出してください。次のことが自分ひとりでで きたと思う人は手を挙げます。」
①起きた。
②制服に着替えた。
③朝食をつくった。
④朝食後,皿洗いをした。
⑤トイレの後,お尻を拭いた。
⑥靴をはいた。
⑦学校まで来た 。
さて,結果はどうだったと思いますか。①②⑤⑥は,ほ とんど全員が手を挙げました。③④は,おそらく一人も 手を挙げないだろうと思っていましたが,4人が手を挙 げましたので,すばらしいことだとほめました。⑦は豪 雨だったこともあり,3分の2ぐらいしか挙手をしませ んでした。「赤ちゃんの時から小学校6年生までに,君 たちは,家族や周りの大人から教えてもらったり助けて もらったりしながら,自分一人の力でできることが増え てきました。しかし,まだまだ自分でできないこともたくさんあると思います。中学校を卒業する と,就職する人もいます。親元を離れて違う県の高校に進学する人もいます。そういうことを考え ると,みんなは中学校3年間である程度の大人になっておく必要があるのです。大人になるために は,自分でできることはできるだけ自分でやることです。自分の力でできることをどんどん増やし ていって欲しいと思います。やるべきことを全力でやることで,人は成長するものです。」
最後に,次の質問をして終わりました。「中学校3年間で,A成長したい人,Bこのままの自分 でいい人,C今よりレベルが下がり小学生のようになってもいい人?」 結果は… 全員がAに手を挙げました。これからがとても楽しみです。
宮崎県小学校のS先生から教えていただいた話です。
部活の時やテストや入試の前に「努力をすることが大切です」とか「努力は人を裏切らない」 とかいう言葉を耳にします。確かに努力をすることは大切でしょう。しかし,努力には2種類あ ることをご存じですか?これは,宮崎県の知り合いの先生のブログで紹介されていたものです。 確かにそうだなと思いましたので,紹介します。
〈以下引用〉 「努力はうそをつかないとよく言われる。確かにそうだろう。努力をすれば報われる。しかし, 報われない努力がある。それは,どんな努力か?」 「それは…。」
「させられる努力だ。」 なるほどね~,と納得しました。
私の前任校の体育館には,こんな標語が貼ってありました。
「やれでやるより,やるでやれ!」 させられる努力ではなくて,自分から進んで動く努力をせよ。そういう言葉です。
「よりよい努力」について子どもたちにイメージさせるのに,分かりやすい言葉です。
もうすぐ夏休み。「やれでやるより,やるでやれ!」「させられる努力は,報われない。」
子どもたちへ!君たちが,自分からすすんで動く夏休みになりますように!! せっかく同じことをするなら,気持ちよく自分から動いたほうが,家族みんなが幸せになります よ。君たちの力になりますよ。
6月11日(土)から13日(月)まで市中学校体育大会がありました。(水泳競技は17日,駅伝競技は 秋に開催されます)この3日間の大会を通して「感動」について考えました。「感動」にはいつく かの種類があると思います。私が考えたのは次の3つです。
①自分ひとりで味わう「感動」 ②仲のいい友だちと味わう「感動」 ③仲間と味わう「感動」
①自分ひとりで味わう「感動」
これは,誰もが体験したことがあると思います。私も本を読んで感動したことも数多くあります。 最近では,加齢のせいでしょうか涙腺がゆるくなっていて,ドラマや映画を観て感動することも 多くなりました。もちろんマンガやテレビや映画や音楽や講演会などで感動することもあります。 生徒で言えば,ゲームをクリアした時の感動などもこれに含まれると思います。
②仲のいい友だちと味わう「感動」
気の合った友だちと話をしている時に感動したりします。お互いに心が通っていることもあり, 他の仲間には言えないような悩みや相談や本音を話すことができます。友だちのことを真剣に考え ることも多くなるため感動する場面も出てくるものです。
③仲間と味わう「感動」
ここで言う仲間とは,自分が所属している集団のことです。具体的に言えば,学級や学年,部活 動,学校などです。気の合った友だちばかりがいるわけではありませんから,仲間と一緒に感動す る場面はあまりありません。体育大会や合唱コンクール,卒業式などでの感動がこれにあてはまる と思います。今回の中学校体育大会では,仲間と感動を味わうことができた素晴らしい大会でした。
私が副顧問をしている女子バスケットボール部の2試合目のK中戦は,47対39という接戦で 勝利しました。A中がリードしていましたので「試合終了のホイッスルよ早く鳴れ!」とずっと 願っていました。そして,ホイッスルが鳴り勝利した瞬間の生徒の表情を見た時に,とても感動し ました。他のどの生徒よりも一緒にいた時間が長かったからかもしれません。
3日目の野球の全校応援では,野球部員,吹奏楽部員,応援生徒, 職員,保護者など愛宕中に関わるすべての人たちの心が一つになっ たことを体感しました。そして最後のアウトをとった瞬間とても感 動しました。「感動」を仲間と共有できたことがうれしかったです。
①②③とも感動することには変わりはないと思います。しかし, ③の仲間と一緒に感動を味わうという体験は,これからの人生の中 でなかなかできないと思います。
この場所でこの瞬間に仲間と同じ 感動を自分も味わうことが素晴らしいことなのです。ここに学校の存在意義があるのです。
教師と いう仕事のやりがいや喜びも,この「感動」を味わうことにあると言っていいと思います。教師と いう仕事について良かったとしみじみと感じることができた3日間でした。
特別な「感動」を与え てくれた生徒たちに感謝します。
「学力」とは「変わる」こと
社会科の授業が始まり約 2 週間がたちました。小学校の授業に慣れていたせいか,中学校の授業 に戸惑っている様子がうかがえましたが,ようやく 50 分間スムーズに進むことができるようになり ました。さて,最初の社会科授業で,「学力」について説明しましたので,その内容を紹介します。 みなさんは,「学力」という言葉を聞いたことがあるでしょう。では,「学力」とは何か説明で きる人はいますか。(誰も手を挙げませんでした)毎年 4 月に 3 年生は全国学力学習状況調査があ ります。1 年生も市学力調査(国語と数学)があります。これにも「学力」が入っています。 「学力」とは,テストの点数と思ってる人が多いと思います。しかし,それだけではありません。 「学力」とは次の3つのことだと先生は考えています。
1「できないことが,できるようになること」 例えば,とび箱が飛べなかった生徒が授業を 受けてとべるようになったとしましょう。この 生徒は保体の「学力」が身についたことになり ます。
2「知らないことを,知ること」 例えば,日本の人口密度が 337 人で,これが世界の国の中では高い数字であることを知ることで す。つまり,社会科の新しい知識が身につき,「学力」がついたことになります。
3「分からないことが分かること」 例えば,三角形の3つの内角をすべて足すと必ず 180 度になること。これを覚えるのではなく, 先生の説明をしっかり聴いて,「なるほどそうか」となり,数学の「学力」が身についたことにな ります。
この3つ中で1つでも身につけば,「学力」がついたことになるのです。テストで 100 点 とることは難しいと思いますが,これなら,みんなできそうでしょう。この3つをまとめると,授 業を受けたあとで「変わる」ことになります。つまり,「学力」とは「変わる」ことなのです。「変 わる」ためには,自分の力だけでは難しいと思います。先生の力はもちろんですが,仲間の力を借 りることも大切です。授業を真剣に受け,仲間と協力して「学力」を身につけていきましょう。
4月最初の学年懇談会でこんな話をしました。
子育てには,次の4つのLが必要です。
➀LOOK(観る)…子どもをよく見ることです。見るではなく,慈愛の心を持って,しっかりと観ることです。
➁LISTEN(聴く)…子どもの話をしっかりと聴くことです。単なる聞くではなく,心を傾けて聴くことです。子どもは,話を聞いて欲しいのです。ですから,聴く空気を日頃からつくっておくことです。忙しさを理由に,後回しにしたり,真剣さに欠けるような聞き方ではダメです。
③LEAD(導く)…人生の先輩として,子どもをより良い方向へ導くことです。中3ぐらいになれば,親が自分の体験や仕事や結婚,生きがいなど人生について語ることも大切だと思います。
④LOUGH(笑う)…子どもと一緒に笑いましょう。親がいつも笑顔で,笑いがあふれ明るい家庭であれば子どもは間違った方向へは行かないものです。
先週行われた,後期中間テストを採点し返却し終えました。1年生で返却し,解答をチェック させている時のことです。
Aくんが,「ここは,つけ間違いです」と言いにきました。
よく見ると つけ間違いではありませんでした。
私が「つけ間違いではないよ。」と言うと,Aくんは,えっと いう表情をしました。
模範解答と自分の解答用紙を見比べても自分の間違いに気がついていなか ったのです。
その後,どこが間違っているのかを説明してあげると,Aくんは「あっ」と声をあ げました。簡単な漢字間違いでした。
この出来事から,Aくんは小学校6年間にその漢字間違いを教師や親や仲間から指摘されたこ とはなかったことがわかります。そのことを今回のテストで気づかされたわけですから,Aくん にとっては,とても意義のあるテストであったことになります。もし,仮に私が気づかずに○を つけていたら,その生徒は,間違った漢字のまま大人になったのかもしれません。
最後にクラス全体に次の話をしました。「テストというのは,今の自分に足りない部分を指摘し てくれる大切なものなんだよ。
点数ばかりに気をとられているけど,大切なことは,×がついて いることをじっくりと見て,どうして間違ったのかを分析することなんです。
今回のテストは, Aくんに間違って覚えていた漢字を1つ教えてくれました。このテストがなかったら,Aくんは 間違ったまま大人になったのかもしれませんね。
点数がよくなっかった人ほど,テストに感謝し なければいけないと思います。なぜならば,自分のマズイ部分を数多く指摘してくれたのですか らね。」
Aくんはうなづきながら,聞いていました
私が師と仰ぐ野口芳宏先生(植草学園大学名誉教授)は,『言葉と作法』(登龍館)でこのよう な文を書かれています。 言葉は,心の贈り物だ。優しい心は優しい言葉を選び,荒(すさ)んだ心は荒んだ言葉を選んで 口に出す。心が言葉を生み,言葉が心を育てるのである。そして,心も言葉も,それにふさわしい 行動や表情を伴って成り立つ。「失礼致します」と心から思えば軽い会釈(えしゃく)が自然につ いてくる。労(いたわ)りの言葉は,自ずと相手に近づき,そっと手を添えたくもさせる。それが ごく自然な人間としての身のこなしである,美しい動きは,そうして生まれるのだ。まさしく「言 葉遣いは心遣い」の表れなのである。
そこで,今回は「心を成長させる言葉」と「心の成長を止める言葉」を紹介します。
1 心を成長させる言葉
相手のことをしっかりと考えた言葉や相手の心に寄り添う言葉です。みなさんは,どんな言葉を 思い浮かべますか。例えば,こんな言葉です。
〇「ありがとう」
〇「どういたしまして」
〇「だいじょうぶですか」
〇「がんばって」
〇「お疲れ様です」
〇「いただきます」
〇「ごちそうさまでした」
〇「ごめんなさい」 確かに,このような優しい言葉は,自分の心を優しくしてくれます。それと同時にそれらの言葉 聞いた周りの人たちを幸福にします。
2 心の成長を止める言葉
逆に心の成長を止めるような言葉とは何でしょうか。 それは,「D(ダ行)」でまとめられま す。これを「D語」と言います。例えば,こんな言葉です。
〇「だって」
〇「でも」
〇「できない」
〇「どうせ」
〇「どうでもいい」
また,これらの言葉の後には,マイナス言葉がつくことが多いことがわかります。
●(だって)この問題難しいもん。(だって)しょうがないよ。
●(でも)無理だし。
●(できない)。自分には(できない)
●(どうせ)自分にはできないから。
●(どうでもいい)こんなことしたくない。
このような言葉を使っていると,,自分の心の成長が止まるばかりではなく,これらの言葉を聞 いた周りの人たちは嫌な気持ちなってしまいます。
いつも何気なく使っている言葉ですが,言葉が自分の心や周りの人たちの心をつくっているので す。言葉には,こんな大きな力があることを忘れないようにして,毎日使っていきたいものです。
教育相談などで,「勉強をしないのですが,どうすればいいのですか」と言う声をよく聞きます。 私は,勉強で一番大切なことは,勉強に対する動機付けだと思っています。
つまり,子供が勉強 がしたくなるようにさせるということです。
この動機のヒントについて,いくつかの本から抜粋し たものを紹介します。
今回は,心理学者の和田秀樹さんの考えを紹介します。
『勉強できる子のママがしていること』(和田秀樹 PHP文庫)
①子供は,いいことをした場合には褒めて欲しいと思っており,悪いことをしたとわかっていると き場合には,叱られるのが当たり前だという気持ちを持っている。
→テストでよい点を取ってきたら褒める,運動会で走るのが速かったら,褒める。けれども友だち を殴るとか,ウソをつくなどいう行為をしたときには,叱るということです。
②受験勉強(テスト勉強)は社会に出てもそのまま役に立つ。
→「勉強する習慣を身につけること」「努力を維持し続けること」「自分の感情をコントロールしな がら,スランプであっても努力し続けることができるようにすること」「わからないことがあれば 人に聞く」ということを学ぶことができます。
③受験に合格するかどうかという現在のことだけにとらわれず,「将来にわたって自分の子供が勉 強好きになれるかどうか」という視点に立って考えることが重要です。
→学ぶことは,学校を卒業すれば終わりではなく,生きることは学び続けることなのです。
④子供の場合は,「やればできるよ」と言われても,結果が出ないことにはその言葉を信じること はできません。それよりも,どんなにまぐれであっても,「できた」という結果が出ればうれしく なってやる気になるのです。
→まずは,1つの教科でもいいですから集中して勉強させて,その結果が良いものであれば,そこ から教科へ学ぶ意欲が広がっていくのです
今回は,宮崎の小学校教師であるK先生が紹介していた「睡眠」について書きます。
K先生の文章 を引用しています。
BSジャパンで『FOOT×BRAIN』という番組をよく見ています。
サッカーをさまざまな角度から見ていく面白い番組です。
5月9日は,睡眠とアスリートの関係を 特集していました。
「日本人の平均時間は7時間50分」。
世界で二番目に短いという結果が出ています。
世界のトップアスリートはどのくらい睡眠時間をとっているのでしょうか。
例えば,サッカーのスーパースター,メッシやクリスティアーノ・ロナウドは毎日10時間(昼寝 を含む)寝ているそうです。 次の日に自分の体を最高の状態にするために10時間睡眠を自分に義務づける。さすが,プロの自 己管理ができています。
アメリカNBAのバスケットボール選手に10時間睡眠を推奨したところ, 約1~2ヶ月後に,100mダッシュで約1秒速くなったというデータもありました(フリースロー や3ポイントシュート成功率はかなりアップしていました)。
十分な睡眠だけではなく,質の良い睡眠も大事なポイントです。それには,寝る姿勢と寝る前の工 夫が大切だと番組では強調していました。特にスマートフォンやパソコンから出る白い光は,体内時 計をおかしくしてしまい睡眠の質を悪くする作用があるので厳禁だと言うことでした。
平均睡眠時間6時間半の私は大いに反省させられた内容でした。 A中学校では,ゲームやスマホなどの影響で深夜1時や2時に寝ている生徒もいます。睡眠より も遊びを優先しているのでしょう。しかし,脳や体に悪影響を与えていることをしっかりと理解して 欲しいと思います。
7月1日から期末テストも始まります。くれぐれも徹夜で勉強することのないよ うに計画的な学習をしてほしいと思います。
Benesse 教育研究開発センター「第4回 学習基本調査・国内調査」(2006)のグラフを見てください。
①日本…20.8% ②韓国…7.9%,③中国…3.4%,④米国…4.7%という数 字です。
これは,4か国の中学生が「自分はダメな人間 だと思いますか」という質問に対して,「とてもそう思う」 と答えた割合です。つまり自分に自信がない生徒の割合で す。これに「まあそう思う」の数字を加えてみます。
①日 本…56.0%,②韓国…47.1%,③中国…11.1%,④米国…14.2%となります。
まとめると,日本の 中学生のうち半分以上が自分に自信がないと思っていることになります。
自信がありすぎることも 問題だと思いますが,なさすぎることも問題だと思います。
では,どんな時に子供は,自信を持つ のでしょうか。思いつくままに挙げてみます。
①できないことやわからないことが,できたりたりわかるようになったりした時。
②自分の努力に対して,周りの人から適切な評価をもらった時。
③自分が家族や地域など周りの人々にとって必要な存在であると感じた時。
④自分が行ったことで周りの人が喜んでくれた時。
次に,子供に自信を持たせるために,家庭でできそうなことを紹介します。
①家族の中で,お互いがあいさつをしっかりとし,会話をしましょう。 あいさつは相手を認めることから始まります。認められることで,子供は自信を持つようにな ります。また,家庭の雰囲気も良くなり,会話の中でほめる部分も見つかるかもしれません。
②子供の家庭での役割を持たせましょう。 手伝いをさせることで,子供に,家族の役に立つということを体験させることです。その手伝 いをやり終えた時は,「ありがとう」「助かった」などと声をかけるだけでいいのです。
③結果だけを見るのではなく,子供の努力の過程を見ておきましょう。 テストの点数や部活の試合結果ばかりに目が行くものです。確かに結果も大切ですが,子供の 努力をしている姿をしっかりと見ておき,結果が出なかった時には,努力の過程を認め努力の 事実をほめることも大切です。
学校でも,教師が子供を見る目を持ち,認め,ほめることで自信を持たせたいと思います。
今週は,前期期末テストがあります。コツコツと計画的な学習をしている人は,どれぐらいいる でしょうか。
さて,日頃こんな言葉を使っていませんか。ちょっと自分の言葉を振り返ってみまし ょう。「できない(Dekinai)」
「どうせ(Douse)」
「だめ(Dame)」
「大嫌い(Daikirai)」
これらを「4 D言葉」といいます。
人は自分が発する言葉によって,行動が左右されることがあります。こういう 言葉の力のことを昔の日本人は「言霊(ことだま)」と呼びました。
最近の脳科学によって,必ず しも「言霊」は迷信ではないということが,わかってきたのです。
つまり,言葉がその人の行動を 決めるのです。脳は,大きく分けると「脳幹・せき髄系(は虫類の脳)」「大脳辺縁系(動物の脳)」 「大脳新皮質系(人間の脳)」の三つに分かれるそうです。「大脳新皮質系」で発せられた言葉は、 そのまま「大脳辺縁系」に伝わってしまいます。 「大脳辺縁系」は動物の脳ですから、その伝 わった情報が「事実」か「想像」か判断できないのだそうです。
その証拠に,例えば梅干を食べて いる様子を想像してみてください。多くの人が,実際に口の中にだ液が出てしまう。
このように勝 手に脳が「事実」と判断してしまうわけです。さらに大脳辺縁系はかなり「おバカさん(動物の脳)」 なので,自分のことか他人のことかも区別できません。
例えば「あの人,ダメだなあ」って思うだ けで「自分もダメかも」って勝手に思いこんでしまう。
つまり,他人の悪い言葉も「自分のこと」 と勝手に思い込んでしまうそうです。
そこで提案です。
夢を遠ざけ自分のやる気をなくす「4D言 葉」を使うのをやめましょう。
もし,「4D言葉」を口にしそうになったり,聞こえてきても次の ように言いかえれば大丈夫です。
「できない」→「どうにかすればきっとできる」,
「どうせ」→「や ればなんとかなる」,
「ダメ」→「どこかいいところがある」,
「大嫌い」→「好きになれそうな部分 がある」
さあ,「4 D 言葉」を禁止してモチベーションを高めテストに向かいましよう。
(参考:『強 力なモチベーションを作る15の習慣』松本幸夫著フォレスト出版)
7月7日は七夕です。学校のピロティでは,幼稚園からいただいた七夕飾りが風に吹かれてゆれ ています。
勉強や仕事に忙しい子供も大人も七夕の話を思いだして,ほんの少し夢やロマンにひた ることも大切なのではないでしょうか。
「たなばたさま」(歌詞 権藤はなよ)という歌があります が知っていますか。
その歌詞を紹介します。
ささの葉さらさら のきばにゆれる お星さまきらきら 金銀すなご
五しきのたんざく わたしが書いた お星さまきらきら 空から見てる
この歌詞の中でよく間違われるのが,金銀すなごの部分です。
「金銀つなごう」と歌う人が多い のです。すなごは漢字で砂子と書きます。砂子とは,砂とか細かい粉の意味です。つまり,金の粉 や銀の粉のことで,夜空にまたたく星をたとえていったものなのです。ちなみに五色とは,緑・赤 ・黄・白・黒色ことだそうです。
さて,七夕に短冊に願い事を書いて笹に結び付けますが,みなさ んはどんな願い事を書きますか。
2010年 goo ランキングに,「七夕願い事ベスト10」が発表されて いましたので紹介します。
10位 地震などの災害が起きませんように
9位 ダイエットが成功しますように
8位 給料が上がりますように
7位 世の中の景気がよくなりますように
6位 仕事や勉強ができるようになりますように
5位 日本や世界がもっと平和になりますように
4位 夫婦・家族円満に暮らせますように
3位 宝くじが当たりますように
2位 毎日楽しい生活ができますように
1位 家族みんなが健康に過ごせますように
という納得の結果でした。
全国高校サッカー選手権大会に出場した桐光学園高校の佐熊裕和監督は,負けた直後のロ ッカールームで泣いている生徒に次の話をしました。
「泣くのは誰でもできると思います。後悔も 誰でもできると思います。重要なのはその次,どうするんですか?最後まで勝ち残るのは1チーム だけだ。ほかのチームは負けるんだ。負けたから,今まで君たちがやってきたことが,無駄になる のか?そんなこたぁねぇだろう。ただ泣いて,何もかも忘れていったらも ったいない,この3年間が。しっかりとこの負けを受け止めて,次のステ ップに,3年生は特に,踏み出してください。」
(『最後のロッカールーム』 日本テレビ)より引用。
負けた人には2種類あります。「負けて何か大切なこと学ぶ人」と「負けても何も学ばない人」 です。君たちは,どちらでしょうか?何も学ばなければ,今までの部活での練習や試合は無駄だっ たいうことになります。部活で学んだ大切なことを自分の人生に生かしてほしいと思います。
夏休みになると,子供たちは部活や勉強や遊びに忙しくなると思います。
忙しい中ですが,実行し てほしいことがあります。
それは,「家庭での手伝いを毎日やらせる」ということです。
風呂掃除や茶碗洗いなど,できそうな手伝いを話し合って一つ決めて,必ず毎日やらせてほしいの です。
ちょっとぐらい具合が悪くても必ず実行させてください。
カレンダーなどに○印などを記入し ていき,見えるようにしておくと意欲も高まります。
夏休み44日すべて実行できた子供はきっと達 成感や自分が家族の一員として認められたことに対するよろこびや自分が役に立つという自己有用感 を味わうはずです。
何よりも,家庭での会話が増えると思います。
この夏休みを有効に使って欲しい と思います。どうぞよろしくお願いします。
戦艦「大和」…全長263m,横幅38.9m,満載排水量72,000トン。
沖縄を助けるために十分な燃料 もなく航空支援もなく水上特攻という無謀な作戦で出撃し,昭和20年4月7日午後2時23分東シナ 海に沈没。大和に乗り込んでいた3,232人のうち戦死者は3,056人で死亡率は91.7%。
作家の門田隆 将さんは,沈没した大和から奇跡的に生還した17名にインタビューし『太平洋戦争最後の証言~大 和沈没編~』を書いています。
その中に,沈んだ大和からの遺品引きあげに立ち会った元乗組員の 紫垣宗吉さんの話が載っています。私は,紫垣さんの次の言葉に心打たれました。(以下引用)
「特別攻撃隊という使命を帯びて大和で沖縄に行かれた方たちが,その足元におられるわけです。 私は,3千人からの人が,一つの塊(かたまり)となって,沖縄へ行こうとしたことがすごいと 思うんですよ。それだけの人が国を救おうと思うて行ったんじゃからね。そういうことを国民の 皆さんにも,よく覚えていて欲しいと思んですよ。あり合わせ燃料を詰めて,3千人からの人が 国のために一丸となった精神を見せてくれた。日本がこんだけ平和になったのも,礎(いしづえ) になってくれたこういう人がおってくれたわけじゃから。私はその大和の精神は不滅だと思うと ります。」
戦争が終わって今年で67年になります。年々,戦争経験者が少なくなっています。戦争 を知らない我々は,戦争と言われても大過去すぎて想像もできないと思います。
しかし,しなけれ ばならないことがあります。それは毎日,自分ができることを真面目にやり,利他(自分以外の人 々のことを大切すること)の心をはぐくみ,命ある限り精一杯生きることだと思います。
それが, 戦争で亡くなった多くの方々への弔いになるのだと思っています 。
下のイラストを見て,どんなことに気づきますか。
このポスター には,こんなメッセージが書いてあります。
「気づいてください。ヘルプのサイン。」
みなさんは,「ヘルプマーク」を知っていますか。 ヘルプカードは,義足や人工関節を使用している方,内部障害の 方,または難病の方など,援助や配慮を必要としていることが外見 からは分かりにくい方が,身につけることで,周囲の方に配慮を必 要としていることを知らせるためのマークです。このマークは東京 で作られて,平成30年6月から長崎県でも導入されました。 さて,先週,3年生のある女子がこんな幸動をしました。
バスでヘルプマークをつけた人が立っていたので,席をゆずりました。
この幸動をするためには,「ヘルプマーク」の意味を知っておく必要があるのです。
つまり,正 しい知識を身につけておくことで周りの人たちを幸福にすることができるのです。
ヘルプマークのほかにもたくさんのマークやピクトグラムがあります。
街中で見かけると思いま すが,それぞれの意味を調べて知識としてみ につけておくことが大切です。
右のAからDのマークの意味を調べてみま しょう。知っておくことで,きっと誰かを 幸福にできますよ。
10月20日(水)に,いよいよ合唱コンクールがあります。 この日に向けて全学級,練習を重ねてきています。歌声が学校中 に響き渡り,とてもいい雰囲気になっています。
中学校最後の合唱 コンクールという理由もあるでしょう。しかし,それ以外にも学級 のまとまりをみんなに見て欲しいという気持ちもあると思います。
合唱コンクールは,歌がうまい 生徒がたくさんいるから金賞をとれるとは限りません。生徒ひとり一人が仲間のことを大切にする 空気が必要です。
学級の仲間をバカにしたり,意地悪をしたりする学級では,安心して歌声を出せ ないからです。
私の学級担任経験の中で,校内合唱コンクールで金賞を獲得して中連音楽発表会 (当時は,市民会館)に参加したことは1度だけです。平成8年度A中学校3年3組の時です。 当時,3年生は10クラスありましたから,競争率がとても高く金賞獲得はとても難しい状況でし た。ですから,金賞を獲得した時は本当にうれしく,学級の生徒と一緒に大喜びをしたことを思い 出します。金賞をとった生徒の感想を学級通信に書いていましたので紹介します。
3年3組学級通信『花まる33 第27号』(平成8年11月11日)より抜粋します。
〇結果発表の時も祈るような感じでいっぱいでした。金賞が3組とわかった瞬間うれしくて涙が 出た。私は3の3の一員で本当によかったと思いました。金賞バンザイ。
〇「大地讃頌(さんしょう)」の指揮をして,やっぱり途中で本当に私なんかでいいのだろうか とても不安になりました。でもクラスのみんなが声をかけてくれて,その不安もどこかにとんでい ったように思えました。クラスのまとまりと協力がどれだけ大事なことなのか,はっきりわかった ような気がしました。
〇途中で伴奏がひけないと言ったことをみんなが気にかけてくれて,練習の時も当日も声をかけ てくれたことが一番うれしかったです。金賞をとった時,伴奏をやってて良かったと思いました。
〇中学校3年間の行事の中で一番うれしかった。泣けないだろうなと思っていたけど,金賞と聞 いた時はもう,うれしくてすぐにポロ×100 と涙があふれ出してすごく感動した。ありがとうみん な。
H中の3年生全員にも,このような感動を是非味わってほしいと思います。
合唱コンクールの 成功が「仲間ぢから」を強くし,ひとりひとりの進路実現や感動ある卒業式につながるのです。
10 月 27 日の読売新聞に読書に関するアンケート集約が掲載されていました。「この 1 ヶ月に 本を読みましたか」という質問に対して,
「読んだ」が 52%,
「読まなかった」が 47%という 結果でした。
この結果を見て,本を読まない人が意外と多いと思いました。
本を読めと言われて 読書が好きになる人はいません。しかし,1 冊の本が自分を変えるきっかけになることもありま す。こう考えると,本を読まないよりも読んだほうがいいのではないでしょうか。
私は 1 年間に 100 冊の本を読破するという目標を掲げて読んでいます。理由は,読書に波があ り読むときは大量に読みますが,読まないときは全くと言っていほど読みません。これでは,ま すます本を読まなくなってしまうと思うからです。
自分の読書体験を振り返ってみると,次のよ うないいことがある(かもしれない)と考えています。
①知識量が増える→授業で使える話が増えます。わかりやすく説明する時に役立っています。
②言葉の引き出しが増える→生徒に伝えたい言葉や心に響く言葉を探しています。学年集会や 行事の時などにゆっくりと語る時に使う場合が多いです。
③道徳授業づくりのネタが増える→今までに 50 本以上オリジナルの道徳授業を創ってきまし たが,そのほとんどは本からのネタです。いい話や感動的な話と出会うと道徳授業を創り,生 徒と一緒によりよい生き方について考えたくなります。
④時空を超えた体験ができる→歴史上の人物に出会えます。行ったことがない宇宙や深海や辺 境の地へ行くことができます。時には,未来の世界にも行くことができます。
⑤豊かな疑似体験ができる→小説の中の登場人物と自分を重ねることで疑似体験ができます。 喜怒哀楽はもちろんですが,出会いと別れ,恋愛,悩みなどの疑似体験を重ねることで,苦し いときや悲しいときにのり越える方法を学んだりすることができます。少しオーバーな言い方 をすれば人間力を高めることができるのです。
⑥他人の思いを共有することができる→読書をすればいろいろな種類の人と出会うことがで きます。それらの人々は,それぞれの性格があり,それぞれの思いを持っています。そういっ た思いを知ることで,現実世界にいる自分を取り巻く様々な人々の思いを推し量ることができ ます。自分の気持ちばかりを優先させるのではなく,ほんの少し相手の気持ちを想像できるよ うな力が身につくのです。
⑦生きる力を得ることができる→小説家は,いったい何をテーマにして書いているのでしょう か。大きく言えば,「人間とは何か」「人として生きるとはどんなことなのか」を書いている と思います。このテーマは大変難しいですが,誰もが一度は考えることだと思います。このテ ーマを自分の中に落とし込むことにより,生きる意味を考えや生きる力が湧いてくるのではな いかと思っています。
きっと,人生のどこかで読書のきっかけが訪れると思います。その時に出会った本が人生を変 える大切な一冊になるかもしれません。
次回,今まで読んだ本の中から中学生に読んで欲しい本 を紹介しますので,ひとつのきっかけになればいいなあと思います。
本の内容は,アマゾンから引用しましたので参考にしてください。
①「セイジ」(辻内智貴 光文社文庫) 純粋であるがゆえに,不器用な生き方しかできない男たち。彼らの思いがけない言葉と行動 によって,人びとは人生の真実を知ることができる。
②「夏の陰」(岩井圭也 KADOKAWA) 運送会社のドライバーとして働く倉内岳は,卓越した剣道の実力を持ちながら,公式戦に出 ることを避けてきた。岳の父である浅寄准吾は 15 年前,アパートに立てこもり,実の息子で ある岳を人質にとった。浅寄は機動隊のひとりを拳銃で射殺し,その後自殺したのだ。世間か ら隠れるように生きる岳は,恩人の願いを聞き入れ,一度だけ全日本剣道選手権に出場するこ とを決める。予選会の日,決勝に進出した岳の前に,ひとりの男が立ちはだかった。辰野和馬, 彼こそが岳の父親が撃ち殺した機能隊員のひとり息子だった―。死を抱えて生きる岳と和馬。 出会ってはならなかった二人の対決の行方は―。「罪」と「赦し」の物語。
③「復活力」(サンドウィッチマン 幻冬舎文庫) 強面だけど心優しいコンビとして国民的人気者の,青春時代の素顔とは?―安アパートで 10 年間,布団を並べて眠った。二人で舞台に出たら観客も二人だった。トイレには「みー君へ」 と書かれた富澤から伊達へのメモが貼られていた。恋人も嫉妬する(!?)長い蜜月!笑いを心底 愛し,震災後の東北を支援し続ける二人の,バイタリティの原点。
④「一発屋芸人列伝」(山田ルイ 53 世 新潮社) ブームには例外なく終わりが来る。そして,終わった後も生き続けなければならない。 不器用だけれども,一歩一歩前に進んでいる一発屋芸人達。決して憐れな存在などではない。 それを髭男爵の山田ルイ 53 世がホロ苦く教えてくれた。
⑤「ヒトリコ」(額賀澪 小学館) 深作日都子は小学五年生の時,理不尽なことから熾烈ないじめの対象となった。その時から 日都子は,誰にも心を閉ざし,「みんな」には加わらない「ヒトリコ」として生きていく決心 をする。そんなヒトリコの心の支えは,ピアノとピアノを教えてくれる偏屈なキューばあちゃ んだけだった。地元の高校の入学式。小五で転校した冬希の姿がそこにあった。毒親の母を棄 て,父とともに戻ってきたのだった。冬希はまったく変わってしまった日都子の姿に驚く。そ してその原因が,自分が飼い,置いてきた金魚と知り…。大人気の青春小説
⑥「水惑星の旅」 (椎名誠 新潮選書) 水は不公平に存在している。だから,国境紛争の原因にもなるし,国際ビジネスのターゲッ トにもなっている。世界を旅し,辺境の地も数多く訪ねている著者が,改めて「水の今」を知 るために旅に出た。水格差,淡水化装置,健康と水,雨水利用,人工降雨,ダムや河川の問題 ―。現場を歩き,水に触れ,口に含み,話を聞き,驚き,考えた,警鐘のルポルタージュ。
⑦「慈雨」(柚月裕子 集英社) 警察官を定年退職した神場智則は,妻の香代子とお遍路の旅に出た。42 年の警察官人生を振 り返る旅の途中で,神場は幼女殺害事件の発生を知り,動揺する。16 年前,自らも捜査に加わ り,犯人逮捕に至った事件と酷似していたのだ。神場の心に深い傷と悔恨を残した,あの事件 に――。かつての部下を通して捜査に関わり始めた神場は,消せない過去と向き合い始める。 組織への忠誠,正義への信念……様々な思いの狭間で葛藤する元警察官が真実を追う,日本推 理作家協会賞受賞作家渾身の長編ミステリー
⑧「ウィメンズマラソン」(坂井希久子 ハルキ文庫) 岸峰子,三〇歳。シングルマザー。幸田生命女子陸上競技部所属。自己ベストは,二〇一二 年の名古屋で出した二時間二四分一二秒。ロンドン五輪女子マラソン代表選出という栄誉を手 に入れた彼女は,人生のピークに立っていた。だが,あるアクシデントによって辞退を余儀な くされてしまい…。そして今,二年以上のブランクを経て,復活へのラストチャンスを掴むた め,リオ五輪を目指し闘い続ける。このままじゃ,次に進めないから―。一人の女性の強く切 なく美しい人生を描く,感動の人間ドラマ。
⑨「闇に香る嘘」(下村敦史 講談社) 村上和久は孫に腎臓を移植しようとするが,検査の結果,適さないことが分かる。和久は兄 の竜彦に移植を頼むが,検査さえも頑なに拒絶する兄の態度に違和感を覚える。中国残留孤児 の兄が永住帰国をした際,既に失明していた和久は兄の顔を確認していない。27 年間,兄だ と信じていた男は偽者なのではないか――。全盲の和久が,兄の正体に迫るべく真相を追う。
⑩「不思議な少年 1~9 巻」(山下和美 講談社コミック) あらゆる時代とあらゆる場所を「彼」は訪れる。――終戦直後の日本に生きる家族を縛る「血」 と「土地」。19 世紀末のロンドンを懸命に生きる身寄りのない少女。生きる目的を知らぬま ま戦国乱世を駆け抜けた 1 人の青年。それはいつの時代も変わらない人間らしい生き方。そこ に 1 人の少年がいた。永遠の生を持って「人間」を見つめる不思議な少年が。
⑪「楽園のつくり方」(笹生陽子 角川文庫) エリート中学生の優は,突如ド田舎の学校に転校することになった。一杯勉強して,東大に 入り,有名企業に就職する,という将来プランがぐちゃぐちゃだ。しかも,同級生はたったの 3 人。1.バカ丸出しのサル男。2.いつもマスクの根暗女。3.アイドル並みの美少女(?)。嗚呼, ここは地獄か,楽園か?これぞ直球ど真ん中青春小説!今もっとも注目を集める作家の代表作。
⑫「海猿 全 5 巻」(佐藤秀峰 講談社漫画文庫) 日夜,日本の海上の平和を守る海上保安庁。新人海上保安官・仙崎大輔は,海で引き起こさ れる数々の事故や犯罪に体当たりで挑み,その中で海の恐ろしさと人命の尊さを学んでいく。
⑬「リアル 1~9 巻」(井上雄彦 ヤングジャンプコミックス) バスケをやめてから何をやっても上手くいかなくなった男,野宮朋美が古ぼけた体育館で車 イスの男,戸川清春と出会ったことから物語は始まる。彼らが直面する現実とは…?
⑭「雲は湧き,光あふれて」(須賀しのぶ 集英社オレンジ文庫) 超高校級スラッガーの益岡が最後の甲子園を前に腰を故障した。監督は益岡を代打で起用 し,さらに補欠の俺を益岡専用の代走としてベンチ入りさせると言うのだ。そんな理由で数少 ない選手枠を奪っていいのか?益岡との関係もギクシャクする中,ついに地方大会が始まって …。友情,嫉妬,ライバル心,そして一体感。少年たちの熱い夏を描いた涙と感動の高校野球 小説集。
今週の 14 日(木)15 日(金)に後期中間テストが実施されます。
ということで今回は,勉強 の話です。
学級担任をしていた頃,ある保護者から「自分の子供は全然勉強しません,どうすれば勉強す るようになりますか」とたずねられたことがあります。 なかなか難しい質問ですが,私は次のよ うな話をしました。
「お母さんは,子供さんが使っている教科書を見たことがありますか?もちろん表紙ではなく中 身です。熟読とまではいかなくても,すべての教科書をパラパラと見て欲しいと思います。現在, 学校ではどんなことを学んでいるのか,どういった教材(教えるための材料や資料)が掲載され ているかなどを知っておくことが大切です。わかる部分はちょっぴり教えたり,一緒に考えたり します。
また,自分が生徒だった頃の授業を思い出して子供との会話のネタも生まれます。」
作家の中谷彰宏さんは,「親が成長せずに子供を育てようとしても,子供はどんどん親の言う ことを聞かなくなります。子供に勉強してほしいと思うなら,親が勉強している姿を見せたらい い。子供の頃にできなかったことを,大人になって再チャレンジしているところを子供に見せる とか…」と書かれています。
できそうにないという声が聞こえてきそうですが,勉強をしている 子供の横で本を読む,テレビに出てきた国名を地図帳で一緒に探すなど一緒に学ぼうとする姿勢 が大切だと思います。
子供は周りの大人が学ぶ背中を見て,勉強することは大切なことだ,楽し いことだときっと感じ取ってくれるはずです。
よく,数学の公式や歴史の年代などを覚えても, 将来,何の役にも立たないという人がいます。何の役にも立たないと言われた子供は,学ぶこと の目的を失ってしまいます。単なるテストで良い点をとるだけの目的では,学ぶ楽しさを味わう ことはできないでしょう。
知らないことを知る,わからないことがわかる,できないことができ るようになることが学ぶ楽しさです。一つの学びは次の学びへどんどんとつながっていくので す。こういった学びのリンクが広がることによって,さらに学ぶことが楽しくなっていくのだと 思います。
また,学びの環境づくりも大切です。個室で勉強させるのもいいでしょうが,居間で 子供と一緒に勉強することも効果的です。その時は,テレビやパソコンを消して,マンガやスマ ホやゲームなども近くに置かないことです。
現在は,集中力が持続できない子供が増えてきてい ますので,10 分,15 分という短時間でもいいですから,集中して勉強する習慣をつけさせまし ょう。
最後にやる気が出る著名人の言葉を3つ紹介します。
①イエローハットの創業者・鍵山秀三郎さんの言葉。 「成功のコツは2つある。そのコツとは,コツとコツ。つまりコツコツ。」
②メジャーリーガー・イチローさんの言葉。 「高校の3年間、僕は寝る前の10分間素振りをしていました。それを1年365日、欠かさ ず続けました。それが僕の誰にも負けないと思える努力です。」
③京セラ名誉会長・稲盛和夫さんの言葉 「神さまが、こいつはこれだけ努力しているんだから,何とかしてやらなくてはと思っていた だけるくらい、努力しなきゃいかん。」
彼の言葉から元気をもらいました
プロレスラーの〈燃える闘魂〉アントニオ猪木さん が,ご逝去されました。79 歳でした。
1943 年,横浜生まれ。
13 歳の時に一家でブラジル に移住しコーヒー園で働きながら,砲丸投げの選手と して活躍しました。
17 歳の時,ブラジル遠征中だった た戦後プロレス界のスーパースター力道山にスカウト され,日本プロレスに入門しました。 子供の頃,毎週金曜日の夜 8 時は,家族と一緒にテレビでプロレス中継を見ていました。
ジャイ アント馬場の 16 文キックや猪木の卍固めなどに熱狂した一人です。
1976 年の異種格闘技戦である世界ヘビー級チャンピオンであるモハメド・アリとの戦いは,中 学生のときに走って自宅に帰り,リアルタイムで見ました。(録画装置がない時代でした)
そんなアントニオ猪木さんの言葉・行動から,たくさんの元気をいただきました。
その中からい くつかを紹介します。
〇一生懸命やっている人を小馬鹿にするのは、自分がかなわないから笑うことで逃げているのだ。
〇俺は人が喜んでくれるのが、生きがいというか喜び。
〇自らに満足している人間は、それで終わりだ。
〇人は歩みを止めたときに、そして挑戦をあきらめたときに、年老いていくのだと思います。
〇子供に夢を持たせたければ、大人こそ夢を持て。
〇花が咲こうと咲くまいと,生きてることが花なんだ。
命が燃え尽きるまで戦い続けた人でした。 ご冥福をお祈りいたします 。
学校って何だろうとぼんやり考えているうちに、ドラマ「3年B組金八先生」の本を読んでいました。
現実には、こんな先生がいたら学校現場は大混乱すると思いますが、生徒を思うまっすぐな心を持つことは今の教師に必要な資質かもしれません。
金八先生には,数多くの名言がありますが、今回はこんな名言を紹介します。
第5シリーズ第一話
「人間、最後は魂ですよ。
今まで受け持ったクラスの中にね、魂とか心とかどうでも良い、それより先ず成績だと言った生徒もいました。
けれどもそのガリ勉がね、ある時、こう言ったんです。
いくら成績が良くたって、一緒に喜んでくれる人がいなかったらそんなものはクソ食らえだ。
そのことに気づかせてくれたのは友達だそうです。
ガリ勉がボロボロに落ち込んでいる時にその友達がやってきて肩をたたいてくれたそうです。
ただそれだけのことが、ガリ勉は涙が出る程うれしかったそうです。
その話を聞いた時に先生は、二人とも心の成績は百点満点だと思いました。
いいですか、皆さん、友達は一生の宝物ですよ。
人はひとりでは幸せにはなれません。その宝は瑞々しい心から生まれ、その心が社会を成熟させていくのです。」
「JAFMATE8・9月号」にいい話が掲載されていました。作家の宮下奈都さんのエッセイの一部です。
(引用始まり)
「校庭のこちら側の一角にいた男の子が何かを口ずさみはじめた。2年生か3年生ぐらいだろうか。友達と遊んでいるのが楽しくて,思わず,といった感じだった。すると,きっとコロナのせいで大きな声を出さないように注意されているのであろうと級友らしき男の子たちが,小さな声で同じ歌を歌いはじめたささやくような声で歌うことが,わけもなくうれしそうで,彼らはみんなにこにこ笑いながら歌を歌っていた。(中略)ひとりがふと歌いはじめた歌が,まわりの子たちに楽しさと一緒に広がっていく。その様子は,その場にそのときだけ咲いた明るい花のようなよろこびだったと思う。」
(引用終わり)
こういった何気ない風景に気持ちが留まり,文を書く感性に共感しました。幸福と言うのは,遠い所にあるのではなく,目の前にあるものなのです。それに気づく心があれば,どこでもどんなときでも人は幸福になれると思うのです。学校には,小さな幸福を感じる風景が毎日見られます。それを幸福と感じる心を持つ教師でいたいものです。
ウォルト・ディズニーがアメリカで最初のディズニーランドを作っている時に,毎日,現場に足を運んであることをしていました。
あることとは,腰を低くして工事現場を眺めることです。
どうして,こんなことをしていたのかと言えば,子供の目線でどんな風に見えるかをチェックしていたのです。
これは,保護者や教師にも言えることだと思いました。
保護者や教師は、おおむね大人目線とらえてしまうことが多いですが,子供の目線でとらえてみることも大切なのではないかと思うのです。
そうすることで,違ったものが見えてくるかもしれません。
平成2年(1990年)度の学級通信「YOU 1年4組学級だより」を読んでいたら,1つの文に目が留まりました。
当時,学級でミニトマトを栽培していました。実ったら,みんなで食べようと生徒に言っていました。
さて,そのミニトマトに対して理科担当のN先生がこんな文を書いてくれていました。
「最初はわずか20cm足らずであったのに,今はもう100cmに手が届きそうだ。
丈夫な茎と翼状の不思議な葉を持つこのナス科の植物。
あのくりくりとしたみずみずしい赤い9個の果実を成長させたエネルギーはどこからやってくるのだろう。
思えば偉大な力だ。
人は1個,あるいはほんの1枚の葉でさえ作ることができないのに…
トマトの命をそれを食べた人の中で生き続けている。
トマトを通してうるおった心は,人の思い出の中で生き続けている。
大きな仕事を成しえたよろこびでトマトは満足であろう。
理科の植物の学習が深まりました。
ミニトマトさんありがとう。理科担当のNからでした。」
当時私は28歳,教職4年目のちょっと生意気な若造でした。
そんな私にN先生(おそらく50代)は,素敵な文章を寄せてくれました。懐かしい思い出です。
JAFMATE8・9月号にいい話が掲載されていました。作家の宮下奈都さんのエッセイの一部です。以下引用です。
「校庭のこちら側の一角にいた男の子が何かを口ずさみはじめた。2年生か3年生ぐらいだろうか。友達と遊んでいるのが楽しくて,思わず,といった感じだった。すると,きっとコロナのせいで大きな声を出さないように注意されているのであろうと級友らしき男の子たちが,小さな声で同じ歌を歌いはじめたささやくような声で歌うことが,わけもなくうれしそうで,彼らはみんなにこにこ笑いながら歌を歌っていた。(中略)ひとりがふと歌いはじめた歌が,まわりの子たちに楽しさと一緒に広がっていく。その様子は,その場にそのときだけ咲いた明るい花のようなよろこびだったと思う。」
(引用終わり)
こういった何気ない風景に気持ちが留まり,文を書く感性に共感しました。幸福と言うのは,遠い所にあるのではなく,目の前にあるものなのです。それに気づく心があれば,どこでもどんなときでも人は幸福になれると思うのです。学校には,小さな幸福を感じる風景が毎日見られます。それを幸福と感じる心を持つ教師でいたいものです。
読売新聞に「四季」という小窓があります。ここには、さまざまな句や詩が毎日掲載されています。
2024年7月31日に望月士郎さんの句が掲載されていました。
「ヒロシマ暦2400000000秒経過」
広島に原子爆弾が投下されて24億秒が過ぎたということです。
新聞やネットでは戦後79年という数字をよく見かけます。
確かにこの数字を見ると長い長い時間が経過したことがわかります。
しかし、2400000000秒と表すと別のことが伝わってきます。
被爆者たちは、
1秒ごとに生を願い
1秒ごとに死におびえ
1秒ごとに苦しみ
1秒ごとに希望を見出し
1秒ごとに戦争を憎しみ
1秒ごとに平和を願ってきたのです。
今日は長崎原爆投下の日です。
県内のほとんどの学校は、登校日として平和集会が開かれます。
生徒には、11時2分の黙とうの時ぐらいは、平和で暮らせている1秒1秒を深く感じとってほしいと思います。
吉野敬介さんを知っていますか。この人の経歴を少しばかり紹介します。
鎌倉市生まれ。中学校時代から暴走族に加わり,特攻隊長をつとめる。高卒後,中古車販売店勤務を経て,20歳の時に大学受験を決意。その後,代々木ゼミナールの講師採用試験に史上最年少,最高得点で合格。以後,16年間人気ナンバーワン講師として活躍。07年に代ゼミを退職後,個別指導吉野塾を設立。08年からは東進ハイスクール古文講師,09年札幌大学客員教授に就任。
先日のサークルで,A氏がこの人の本音の言葉を集めたレポートを持参しました。とても興味深い言葉がありましたので紹介します。
・社会に出て通用するのは学歴ではなく,学力だ。つまり,努力を続けなければいけないということだ。人間は才能だけで生き続けることはできない。才能があって,さらに努力を続けて行かなくてはならない。一番大切なのは地道な努力。それを継続できる奴が勝つ。
・『何で?』て聞くやつも伸びない典型。何でじゃないって言うの。昔からそういう風に決まっているんだ。頭のいい人は,そんなくだらないことで立ち止まって考え込まない。
・三流の指導者は自分の力を使う。二流の指導者は他人の力を使う。一流の指導者は他人の知恵を使う。
・バカはよく消しゴムを使う。
過激な言葉が並んでいますが,すべて的を射ています。彼の経験からくる本音ですから,グッと胸に刺さりますね。