読書は時空を越えることができます。
合ったことがない歴史上の人物と出合い,見たことがない未来や宇宙,深海を見ることができます。
また,体験したことがない冒険や恋愛も経験できるのです。
1冊の本との出合いが人生を変えることもあります。人生観を広げ,深めることができます。
そんな本との出合いのきっかけをつくるために,このページ「こんな本と出合ってきた」をつくりました。
この中の1冊が,あなたにとって素晴らしい出合いになることを願っています。
ついに読破しました。全11巻。漫画とはいえ,読み応えがありすぎて時間がかかりました。全巻を通読するといろいろな伏線がはられていたことがわかります。
鈴木先生の説教でもない,情熱的でもない,哲学的な語りによって,生徒たちも少しずつ成長していきます。もちろんこんな語りをしても,目の前の中学生はほとんど理解できないでしょう。しかし,教師としての構えについては学ぶべき点が多々ありました。例えば,次のようなものです。
〈引用はじまり〉
実際現場に入って担任を持てば,クラスの生徒と一年間,関わり続けることができる。そうなったとき,普段からその場だけの効果にとどまらない応用力を持つ生きた指導を心がけていれば,夏までには四ヶ月分,冬までには八ヶ月の手立てを積むことができるだろう。未来の自分がピンチにのときによりよい指導ができるように,手立てのもとをタイムカプセルを土に埋めるようにして,生徒らの胸のなかに埋めておくんだよ。そして,その過去の自分からのプレゼントたる手立てが生徒から届けられたとき。その瞬間の自分の脳力をフル回転して,心の汗をかきまくって…仕込んでおいたものが生み出してくれるその瞬間の手立てを,もらさず最大限に活用し,目一杯打ち込むんだよ!
普段からのたゆみなき工夫とその場の全力投球。教師が二つをしっかりやれてなきゃあ,生徒らに…普段の授業をいいかげんに聞いて,テスト前の詰め込みだけでOKだと体で言っているようなもんじゃねえかな?
〈引用終わり〉
明日からいよいよ授業開始です。この漫画のおかげで生徒の見方が少しだけ変わってくると思います。(2013年1月)
国際霊柩送還士の仕事を追ったノンフィクションです。国際霊柩送還士とは,不慮の事故や災害などにより外国で亡くなった方の遺体を本国の自宅まで届ける人々のことです。
しかし,遺体を運ぶだけではありません。できるだけ生前の姿に戻して届けるのです。
遺体によっては,顔の原型をとどめていないものもあります。それを見事に復元して,遺族に届けるのです。遺体だけではなく,遺族のことを真剣に考えて,行動する姿に感動しました。こういった人々が,我々の知らないところで日夜活躍しているのです。
〈引用始まり〉
日本人がより強く遺体に触りたいと思い,遺体を抱きしめたいと願うんだよね。アメリカの人もヨーロッパの人もあまり遺体には触ろうとしない。(中略)日本人は違うよ。みんな亡くなった人が帰ってくると痛いの手を取り,足をさする。小さな子を亡くしたお母さんは,その子を抱きしめたまま泣いて,泣いて,どうしても放さなかったんだよ。周りの人たちはそれを引き離すのが大変だったんだ。だからね,私はママがキスできるようなご遺体にして帰してあげたい。それが私の願いなんだよ。」
〈引用終わり〉
この本を読むと,映画で見た「おくりびと」がきれいすぎるように思えてきます。
(2013年1月)
以前から読もうと思っていましたが,タイトルがキツそうなので敬遠していました。
文庫になったことをきかっけに購入しました。
内容は,定年退職後どういう人生を送ればいいのかというものです。この本を読むと,藤原さんは人生の決断を何回となくされてますが,こういった決断ができない人がほとんどなのです。ですから,この本を読んでいくに従い,定年後苦しい坂が待っているという閉塞感だけが残ってしまいました。
明日から仕事を頑張ろうという気持ちになれない本です。
しかし,私も残りの10年間で定年後どうするか,ボチボチと考えなければいけません。
(2013年1月)
今日は,節分です。毎年のことですが恵方巻きを食べ,豆まきをしました。
2人の息子は自宅を離れて生活していますから,寂しい節分ですが,こういった年中行事は必ずやるようにしています。
さて,大好きな吉村昭さんの本です。「長英逃亡」「戦艦武蔵」「高熱隧道」「破獄」「大黒屋光太夫」など有名な作品は読破しました。
こういった作品とは別に,旅ものも好きです。取材で訪れた場所での住民とのふれあい,会話,聞き取りなどこういった現地取材を入念に行うことで,記録文学とよばれる素晴らしい作品が出来上がったのだと思います。
特に,零戦を工場から飛行場まで牛車で運んだということを知ったことが,「零式戦闘機」を書くきっかけになったそうです。確かに面白い光景が目に浮かびます。
吉村さんは,亡くなってしまいましたが,未読の作品もありますから,じっくりと着実に読んでいこうと思います。(2013年1月)
ニッポン放送の「うえやなぎまさひこのサプライズ!」というラジオ番組で取り上げられた,23のいい話が収録されています。1話5ページ程度ですから,手軽に読むことができます。
昔々,大学4年生の頃に就職活動で某新聞社を受検しました。1次試験は何とかパスして2次の面接試験で,どんな記事を書きたいかという質問がありました。
その時に,悲しい,辛い,痛ましい記事が多いので,読んだ人の心が温かくなる記事を書きたいと答えました。
結局,その新聞社の内定はもらえませんでした。
この本には,名前も知らない人たちの心温まる話がつまっています。
この本を読み終えて,目立たないところで,いろんな人ががんばって生きているんだなと改めて感じました。
折に触れて,道徳や朝の会や学年集会などで紹介していきたいと思います。 (2013年2月)
書名と著者が同じなので,おやっと思った人もいるでしょう。間違いではありません。この本は,田中宏和運動が全国に広がっていく様子を描いたドキュメントです。
同姓同名の田中宏和さんたちが集まり,新たな田中宏和さんを探して会いにいくという,ユニークな運動なのです。もちろん遊びですが,その徹底ぶりには驚かされます。
Tシャツ,タオル,名刺はもちろんですが,何と田中宏和の歌まで作られています。
田中宏和さんの集団が一同に会すると,相手を何と呼ぶのか。
そこのところは,本を読んでくださいね。
公式ホームページはこちらです。これだけの数の田中宏和さんの写真があると,圧倒されます。感動します。是非,ごらんください。
ネットで調べると,私と同姓同名も数名いました。珍しい名前なのに,同姓同名がいることに驚きます。日本は広いです。
http://www.tanakahirokazu.com/ (2013年2月)
昨晩は,11時頃にベッドに入り読書を始めました。いつもならば1ページも読まないうちに睡魔が襲ってくるのですが,昨晩は読書欲が睡眠欲を打ち負かし,結局読破してから寝ました。
さて,今朝はゆっくりと起きようと思っていましたが,年齢のせいでしょうか結局7時半には,起きてコーヒーをたてました。
今日は,期末テスト前で部活もなく,久々にゆっくりとした1日でした。
午前中は,明日の道徳授業公開のための資料作成と確認とリハーサル,そして期末テスト作成とバタバタとした半日は過ごしました。
昼食は,久々妻とふたりで外食に出かけました。今までは,いつも2人の息子を加えた4人でしたので,ふたりきりは本当に久しぶりでした。味も値段も内容も満足の料理でした。
さて本です。こちらも久々のシーナ本です。『岳物語』から続いている私小説シリーズの最新刊です。シーナも3人のじいじになってしまい,孫を相手に悪戦苦闘の日々を送っています。シーナさん独特の視点と表現が随所にあり,心が温かくなりました。
新刊が出てもすぐに買わなくなったシーナ本ですが,しばらくぶりに読み,その面白さを再確認しました。
で,先ほどネットで3冊注文しました。(古本ですが…) (2013年2月)
先日の東京出張は,飛行機が苦手なため新幹線で往復しました。特急と新幹線を使うと片道7時間以上かかります。これだけの時間をかけてゆっくりと読書ができました。読んでいる途中で軽い睡魔が襲ってきて,しかも新幹線の振動が心地よくて気づいたら寝てしまっている。そんなひと時がたまらなく好きです。
さて,往復で14時間以上かかりましたから,結局3冊を読破しました。
今回は,私が一番気に入っている百田尚樹さんの最新刊である『夢を売る男』です。前作の『海賊と呼ばれた男』で精神と肉体がボロボロになってしまったのでしょうか,最新作は,肩の力がふっと抜けたような軽い話でした。出版業界の裏側を描いてありますが,これが事実ならここまで書いていいのでしょうか。ちょっぴりホント臭いと思う部分もありますが…。
まあ,百田尚樹さんも疲れたのでしょうね。ということで,百田作品で初めての★2つにしました。残念です。量産してはいけませんね。 (2013年2月)
教師をする前に,2年ほど肉体労働をやっていました。ハードな仕事が終わり自宅に向かう車の中でよく聞いていたラジオ番組が「小沢昭一の小沢昭一的こころ」でした。
お囃子が流れ,あの名調子が聞こえてきます。
軽妙な語りとユーモアと蘊蓄でとても楽しめる番組で,1日の疲れがフッととれた気がしていました。
さて,小沢昭一さんは昨年,お亡くなりになりましたが,この本を読むと,小沢さんのあの名調子が蘇ってきました。
この本を読むと,その蘊蓄にも驚かされます。その中の1つを紹介します。
〈引用始まり〉
母乳といいますものは,この血液が変化したものっていうのは,まあどこかで聞いたことがあるようですけれども,なんともこの血液が胸に来て,わずか1分で真っ赤な真っ白になるんだそうですよ,お乳に。すごいもんですね。
〈引用終わり〉
テレビと違い,ラジオは語りだけで聴く人にイメージをつくってもらわなければいけません。つまり,表現がうまくないと,聞いている人には全く伝わらないのです。堅苦しい表現でもダメです。ユーモアがないといけません。そういった意味でも,ラジオ番組を聞くことで,話術を学ぶことができると思っています。
「また明日のこころだ〜っ」(2013年2月)
先週の出張で新幹線を利用しましたが,その往復で3冊の本を読破しました。荷物が重くなるので,書斎にある未読の文庫本を適当に入れて出ました。
その1冊が,この「ラッシュライフ」です。今までに伊坂さんの本は「砂漠」を読んだだけです。その時の印象があまりパッとしないものがありましたので,読まずに1年以上,書斎で眠っていた本です。
結論から言えば,やはりダメでした。肌に合わないという感じですね。読みながら,昔々見た映画の「チュエーンリアクション」を思い出しました。いろいろな出来事がそれぞれ絡み合って展開していくという,とても面白い構成の映画でした。しかし,この本は,今ひとつでした。
おそらく,これからも伊坂さんの本は,読まないだろうなあ。(2013年2月)
今日は,昼にまたがる時間帯での部活でした。この時間帯が一番やっかいです。11:00前に早すぎる昼食をとり,2時間半の部活を終えて帰宅するのは15時頃です。こうなると1日が終わったなという感じです。夕食までソファに寝転がって読書をするぐらいしかありません。
ということで,毎晩寝る前にちょっとずつ読んでいた「夏のバスプール」を読破しました。初めての作家でしたが,ドキドキさせる恋愛小説で最後まで一気に読ませる筆力がありました。
次は「海が見える街」を読んでみようと思います。
さあ,これから月曜日発行予定の学年通信のネタ探しをします。これが中々大変です。頑張ります。 (2013年3月)
東日本大震災の影響で,卒業式を中止した埼玉県立教新座高等学校の校長先生が,HPに掲載したメッセージがネットで全国に広がりました。それをまとめたものがこの本です。
詩的でしかも骨太のメッセージに胸が熱くなりました。
特に印象に残った部分を引用します。
〈引用始まり〉
謙虚さを失ってはいけない。与えられた命を自ら絶つ,などということは,傲慢以外の何ものでもない。常に命に謙虚であれ。
命二つ中に生きたる桜かな
松尾芭蕉が『野ざらし紀行』の中でよんだ句である。(中略)
私がここでこの句を紹介するのは,「命二つ」という発想が心に強く響いてくるからだ。私は「命ひとつ」と考えていた。それを芭蕉は「命二つ」と切り出したのだ。
かけがえのない命は,もちろん自分だけのもので,他の者と取り替えようはできない。だが,命は自分ひとりのものではあるが,ひとりで支えているものではない。
単数ではなく,複数の命によって支えられている。
他者の存在を意識することなしに,命はありえないのだ。
〈引用終わり〉
芭蕉の句も素晴らしいですが,この解説も素晴らしいです。命がどうして大切なのかについて,また新しい視点をもらうことができました。
この本に出会えたことに感謝です。
明日からいよいよ弥生3月です。
新しい命が芽吹く時です。 (2013年3月)
ベストセラーになり,映画化された「いま,会いにゆきます」の作者です。
昔から,へそ曲がりのところがあり,ベストセラー本は読まないことにしていました。それで,「今,会いにゆきます」はまだ読んでいません。
ある雑誌に,この本が面白いと書いてありましたので,こちらを買って読みました。
恋愛をテーマにした3つの話が入っていますが,一番よかったのは,タイトルにもなっている「ねえ,委員長」でした。
ラストも清々しくて,好印象でした。中学生にもオススメの1冊です。
次こそは,「いま,会いにゆきます」にチャレンジします。 (2013年3月)
今日は,昨日書き残していた学年通心を完成させました。
その後,この本を読破しましたが,はずれでした。お互いが言いたいこと言っているだけで,かみあうことがない,ただただ読んでいて疲れました。
この本に出てくるいくつかの,歴史的出来事をネットで調べていくうちに,youtubeの国会中継にはまってしまいました。
これがなかなか刺激的で面白いのです。
中でも興味を持ったのは,現在内閣府特命担当大臣である稲田朋美国会議員の発言です。
自民党が野党だった頃のもので,民主党の大臣や総理大臣に対する鋭い指摘や理論的に追い詰めるやり取りなどがとても刺激的でした。
新聞を読むより,国会中継を見たほうが政治についてはるかに分かりやすいし,何よりも国会議員の本当に姿が見えるのです。
ふさわしい例えではないかもしれませんが,探偵が犯人をジワリジワリと追い詰めていくようだと思いました。
稲田議員は何冊かの本を出していましたので,さっそく1冊購入しました。
挿入している動画は,大津いじめ事件についてのものです。 (2013年3月)
今日の午前中は,息子と一緒に墓掃除に行きました。
お彼岸ということもあり,あちらこちらの墓で,掃除をする人たちがいました。短い雑草がびっしりと生えていたので,むしりにくくて,時間がかかってしまいました。
いっそのこと,コンクリートで固めてしまえば,草むしりなどしなくていいのでしょうが,それでは,墓掃除に行く人も少なくなってしまいそうです。
やはり,お彼岸,お盆,正月ぐらいは,墓に行き,掃除をしてお参りするほうがいいと思います。
さて,この本ですが,家庭の事情で家族がバラバラになったエリート高校の少年が主人公です。
母親と離れて住むことになったところが,北海道の児童養護施設です。
ここをきりもりしているのが,母親の姉つまりおばさんのです。
そこで,様々な人々と出会い,大切なことを学び,少年が成長していく話です。
まあまあといったところでした。 (2013年3月)
昨晩は,転勤退職される先生たちのお別れ会でした。
ひとりひとりにユニークな卒業証書を渡しました。いろいろなエピソードを交えての感謝状みたいなものです。
私は,校長先生の卒業証書をつくり渡しました。以前,一緒に働いたことがありましたので,そのあたりのことをユーモアを交えて書きました。
寂しい気持ちをみんなもっていましたが,楽しいひと時でもありました。
さて,今朝はゆっくりとした朝でした。それで布団の中で,この本を読破しました。
東日本大震災で,傷ついた人々の再興がテーマです。再生と書かずに再興と書いたのは,再生は一度死んで再び生き返るような感じがするからです。
被災者の心,その心を思いやる人々を連作で描いています。
こういうテーマは,重松さんはうまいなあと思います。 (2013年3月)
小説に飽きた時に,無性に読みたくなるのは,シーナさんのスーパーエッセイです。
スパーエッセイとはシーナさんがデビューした時の宣伝文句です。
このスーパーはスーパーマンのスーパーではなく,スーパーマーケットのように何でもありますよといった意味らしいです。
さて,この本には雑学がたくさんつまっていますから,社会科の授業で使えます。
例えば,このネタ。
〈引用始まり〉
一番エライのが「サーロイン」でこれは牛の腰部上部に位置する。もともとはただの「ロイン」と呼ばれていたフツーの肉だったが,あるときイギリスの国王ヘンリー八世がこのステーキを食べて感激し「これはどこの肉か?」と聞いた。料理長はかしこまって「ロインと申します」と応える。感動続くイギリス国王は「うーむまことにこれは貴族のような肉だ。これからはこれにサー(貴族)の称号を与えよう」と言い,以降「サーロイン」と呼ばれるようになったという。
〈引用終わり〉
シーナさんは,世界の辺境地の冒険を何回もやった人ですから,これまた世界地理の面白ネタがたくさんあります。ゲテモノ食や怪しい生物など生徒が喜びそうなもあります。
くだらないと言えば,くだらないのですが,ちょっとした息抜きに読むにはもってこいの本です。
(2013年3月)
いつもそうですが,諏訪さんの本を読むと,教師という仕事を冷静に見つめることができます。
この本もそうですが,いじめについて冷静に考えさせられました。
マスコミや教育評論家など外側の人たちが,いじめ問題について論じることは簡単です。
例えば,尾木ママこと尾木直樹さんの論調もそうです。尾木さんは,いじめを人権問題として捉えています。たしかにそう言った面もあります。しかし,現状はそんなに単純ではありません。どこまでがいじめか,いじめでないか線引きが難しい部分もあるのです。このことを諏訪さんは次のように言っています。
〈引用はじまり〉
「また,尾木さんのようにいじめはいじめであり,重大な人権侵害として,そのレベルや内容を分別しないで扱うと,生徒(子ども)たちの学校生活や自由な交友関係を抑圧することになる。つまり,軽いいじめは子ども(生徒)たちの日常生活にまとわりついている。そのすべてを「人権侵害」として捉えれば,極論すれば,口もきくな,接触するなということにもなりかねない。生徒の自由を侵害する全体主義的な学校になる。
〈引用終わり〉
現場の教師がおかれている状況や権限をしっかりと認識して,また子ども性善説に偏らないで,いじめ問題について論じてほしいと思います。
今日は,部活が休みでした。明日からいよいよ新年度が始まりますから,のんびりと過ごすことにしました。
昼は,妻と二人で銀婚式のちょっとしたお祝いをするためにイタリア料理を食べにいきました。ランチを食べましたが,パスタ・肉・パンそしてデザートまで付いていました。値段も安くお得でした。
午後からは,ソファでゆっくりと読書をしました。映画化された恋愛小説です。亡くなった妻が,夫と息子の前にあらわれます。わずか6週間という短い時間を一緒に過ごしたあとで,妻は再び去っていきます。
ここで終わりかな?と思っていたら,最後には,感動的な結末が待っていました。
別れのシーンでは,ジーンときて涙が出そうになりました。(年のせいか?)
そして,タイトルの「いま,会いにゆきます」の意味が分かり,納得です。
きれいな物語で,話の中に出てくる透き通った雨粒のような印象です。
ある意味,ファンタジー小説とも言えます。
とても読みやすく2時間程度で読破できました。 (2013年3月)
昨年,世界の14座登頂に成功した竹内さんへのインタビューをまとめたものです。
14座というのは,8000mを超える山のことです。
この本のページ数がすごいのです。なんと540ページにもなる本です。
竹内さんは,2007年にガッシャブルムⅡ登頂途中で雪崩にあい,背骨を骨折するという大けがをしました。しかし,手術,リハビリを経てなんと次の年には,この山の登頂を成功させました。
竹内さんは,死と登山について,次のように語っています。
〈引用始まり〉
「確かに死は身近です。非常に身近だと思うんですよ。だけど,死が身近ということと,死ぬかもしれないなというのはちょっと違うと思います。(中略)どちらかというと,死が身近な故に,危険が見えるので,あっ,ここは死ぬかもしれないからやめようとか,こうなって落ちたら死ぬかもしれないから,こういうふうに対処しようと考えられるんです。死を身近に考えるからこそ避けられるんだと思います。」
〈引用終わり〉
冒険家の故植村直己さんも,「冒険とは生きて帰ること」と言っています。自分が生きていることを実感するために冒険をするのでしょう。
この本を読んで,生きるチカラの凄さを感じました。(2013年4月)
1982年5月,ミニヤコンカ(7556m)に登頂目前にして,松田さんと菅原さんは,無念の下山を決意しました。
しかし,その下山途中で悪天候,食糧不足,ひどい凍傷,氷壁からの転落など多くのアクシデントに遭遇しました。
途中で,菅原さんともはぐれ,凍傷で足先や指が動かなくなってしまいましたが,全身を使いながら何とか下山しました。
その19日間の奇跡的な生還を追ったノンフィクションです。
今までにいろいろな冒険,登山,漂流ものを読んできましたが,これほどまでに凄まじい内容はありませんでした。
本当に奇跡としか言えません。
途中,松田さんは幾度となく生死の境をさまよいました。
幻視や幻聴にも襲われました。
救出後,松田さんは,両手の指と両足の膝から下を失うことになりました。
しかし,松田さんは,1995年にシシャパンマに遠征をしています。どうしてそこまで山にこだわるのでしょうか。そのことについて,松田さんは次のように書いています。
〈引用始まり〉
「僕は,菅原の分まで生きるために,生還したのだ。それに中谷さん(菅原さんの捜索途中で高山病のため死亡)の分まで加わった。(中略)僕の体はもう,僕自身のためのものではない。僕の人生はもう,僕一人のためにあるのではない。僕に,足ができた。帰国してから三ヶ月後,両足の切断口を再手術して,骨を削り,むき出しだった切断口を肉と皮膚で包み込んだ。それによって,義足が履けるようになった。僕は,歩いている。毎日二時間,リハビリテーションセンターの庭を散歩している。まだ,松葉杖をついて,そろり,そろりとゼンマイ仕掛けのオモチャの歩きかただけど,いまにまた山に登れる日が来る,と確信できる足になった。
僕は,また登る。」
〈引用終わり〉
故植村直己さんは,冒険をすることで自分が生きていることを実感したいと言っていました。また,冒険とは生きて帰ることとも言っていました。
奇跡的に生きて帰った松田さんの代償はあまりも大きすぎました。(2013年4月)
連日の体育大会の練習とびっしりつまった授業のため,今週末は疲労困憊で迎えました。
本当に教師という仕事は,体力勝負という部分が大きいと思います。
疲れた体を癒すために,久々に恋愛小説を読みました。
恋人の死によって,日々喪失感を感じている主人公,奈緒子。
死んだ恋人の親友である功。
お互いの心の空白を埋めるために,やがて付き合うようになります。
しかし,2人の間には,死んだ恋人の思い出があります。近づこうとしても近づけない。
1つになろうとしてもなれない。
読んでいてとても切なくなります。
タイトルでもわかるとおり,とても美しい話です。
中高生にオススメの恋愛小説です。
その中から,引用します。
〈引用はじまり〉
「世の中には動かなきゃ見えてこないものがあるんだよ。俺はそういうのをずっと避けてきたんだ。でも,これからはできるだけ動こうと思っている。たとえ状況自体は変わらなくても,見る目が…いや俺たち自身が変わるはずなんだ」
〈引用終わり〉
巻末に重松清さんが解説を書いていましたが,これがまたいいんですねえ。
また,引用します。
〈引用はじまり〉
「亡くなったひとが「星になる」のは,ただ遠くへ行ってしまうということだけを意味しているのではない。星は変わらない。たとえ四季おりおりに夜空の中で配置を変え,夕暮れから夜明けまでの間に東から西へ弧を描いて流れてはいても,また夜が訪れ,あるいはひとめぐりすると,星は変わらずそこ光っている。亡くなったひとも,同じではないか。」
〈引用終わり〉
疲れた体でしたが,心は大学生の頃に戻ったようでした。(2013年4月)
宮崎駿さん,高畑勲さんの名前は知ってる人は多いでしょう。
この大塚康生さんを知ってる人は,結構なアニメ通です。
「ルパン三世 カリオストロの城」や「未来少年コナン」のエンディングに作画監督として大塚さんの名前を見たことがある人もいるでしょう。
この本は,大塚さんが日本のアニメ歴史について証言した本です。
読む前は,アニメの裏話的な内容を予想していましたが,そうではありませんでした。自分が知っているアニメの歴史とは違った驚きの内容も度々書かれていました。
例えば,大塚さんは,手塚治虫さんを漫画家としては認め尊敬していましたが,「鉄腕アトム」などのアニメ作りに関しては批判的であること。
ディズニーアニメは,日本のアニメーターがすべて尊敬していたわけではなく,アンチディズニーの意見が多かったこと。などです。
あとがきで大塚さんはアニメについて次のように書かれています。
〈引用始まり〉
かつて絵筆が鉛筆に替わったように,今や鉛筆がマウスやペンタブにかわりました。しかし,どんなに道具が発展しても,人は原初の「絵」の持つおもしろさを捨てないでしょう。例えば幼児が描いた「お父さんの顔」とお父さん本人の写真をくらべると,幼児の描いた顔はお父さんと似ても似つかないとしても,そこには幼い子供の感性と親子の愛が表現されているのです。それがどんなにリアルに描かれたとしても写真のコピーでないかぎり,描いた人の創造力のなかでのリアリズムであって,そこには独立した「存在感」があるのです。絵の幼さがかえって人間のやさしさや可能性を思わせてくれます。アニメーションが”絵”であるあいだは,この原則は変わることがないと思います。
〈引用終わり〉
この本を読み終わって,アニメーションというよりも動画という言葉がピッタリくる熱い時代があったことを知りました。
以前,YouTubeで稲田さんの国会での質問を見て,とても興味を持ちました。そこで,この本を購入し読んでみました。
稲田さんが日本を本当に愛していることが伝わる内容でした。
「保守」という言葉が持つイメージとは違う,稲田さんの「保守論」がとても印象的でした。その一部を紹介します。
〈引用始まり〉
私の考えている「保守」というのは,「信義」「誠実」という価値を重んじる生き方,いま生きていることについて先人たちに感謝し,未来の世代のことを考えて生きることです。「保守」とは特別のことではありません。家族と地域共同体に価値を置き,まじめに生きる人々の生活を守ることが,私の言う保守です。
〈引用終わり〉
子供が日本が好き,日本人に生まれて良かったと言えるような教育をすすめていくことが大切だと思います。
また,党派を超えて,日本という国の未来を考え政治を行って欲しいと思います。
今日は,体育大会の疲れのせいか,腰が痛みましたので,自宅でゆっくりと過ごしました。
窓を開けると心地よい風が部屋に入ってきました。
のんびりと過ごすことが,とても贅沢に感じた1日でした。
気づいたら,このブログの更新も2100回を超えていました。ひとつの区切りですね。
(2013年4月)
道徳授業を創ろうと,資料をあさり読み始めたのはいいのですが,いいアイデアが浮かばずにやめてしまいました。気分転換をしようと思い,駐車場の掃除や草むしりをしました。
土日は部活で自宅にいないことが多いので,まとまった休みがないと本格的な掃除ができません。
さて,40冊目です。300年前のサムライが現代にタイムスリップし,高校教師である「まり」と恋に落ちます。時空を超えた切ないラブストーリーです。
アイヌの歴史が描かれていて,ちょっとだけですが勉強になりました。
ついに,閲覧者が15万人を超えました。
ツナたないブログですが,いつも見ていただき感謝しています。これからも,あまり力を入れずに書いていきます。
今後ともよろしくお願いします。 (2013年5月)
昭和40年代,つまり私が小学生だった頃の話です。
近所には何となく怪しい雰囲気がまだ残っていました。
例えば,学校からの帰り道に知らないおじさんが,座っていて怪しげなものを売っていました。トムボーイ,シーモンキーや透視メガネ,スパイセットなどです。(おそらくこんな商品は誰も知らないでしょうね)
例えば,昼間から酒を飲んで泥酔したおじさんがいました。
例えば,秋のお彼岸近くになると大勢でお遍路さんがやってきていました。
例えば,UFOを見たと言い張るクラスメイトがいました。
例えば,全部のくじをひいても1等が当たらない駄菓子屋さんがありました。
例えば,消防車のサイレンを真似しながら走っているおじさんがいました。
例えば,チョコレートをやるからと言って子供を誘拐していく人さらい(実際に私は見たことがありません。)が出たらしい。
何となく怪しいのです。しかし,こんな人たちを決して排除するわけではなく,存在価値を認めていたように思います。
こんな怪しい人たちは,中学生の頃には見なくなっていきました。今考えてみると,不思議な時代だったと思います。しかし,楽しい部分もあったように思います。
さて,この本ですが,まさに私の小学生の頃の時代を描いたものです。怪しい不思議な話がつまっています。言い換えるならなば,ファンタジーホラー小説といった感じです。
朱川さんの文章はとても読みやすいのが特徴です。短時間で読破しました。
懐かしさと怖さが入り混じった短編作品集です。
以前読んだ「かたみ歌」も面白かったので,さらに読みたくなり,3冊注文しました。
しばらくは,朱川さんを追って行きます。
(2013年5月)
私の本格的な読書は,中学生からはじまりました。
このきっかけになった1冊は,横溝正史の「八つ墓村」でした。この後,横溝作品を読みあさりました。おそらく100%とまではいきませんが,90%の作品は読破したと思います。
ここまで,はまった理由は,時代設定の魅力です。
戦争が終わって,まだ世の中が混沌とした時代です。町には,まだまだ暗闇が存在していたと思います。田舎だとなおさらその暗闇の不気味さが残っていたことでしょう。
田舎の古い風習やドロドロした人間関係が,いっそう不気味さを増していました。
さて,この朱川さんの作品ですが,同じにおいがしました。また,江戸川乱歩の世界にも似ています。
超常現象的な話ですが,どことなく懐かしさが漂っていました。特によかったのは,最後の「月の石」という話がよかったです。
大阪万博で見た,アメリカ館の「月の石」が柱になっていて,夫婦愛を描いてあります。
朱川さんの本は,すでに買った本が2冊ありますので,そちらも楽しみです。
さあ,今からテスト問題(2学年分)を作らねば。(2013年5月)
次の詩のどの言葉に,心が惹かれますか?
「生きる」
生きているということ
いま生きているということ
それは 切った爪のゆくえをさがすこと
あたらしい スリッパに素足を入れること
テレビのなかでだれかが笑っていること
まだ読んでいない本の表紙をさすること
「ことし最後かな」とおもいながら ガスファンヒーターの電源をきょうも入れること
フライパンに落とすバター
電車のリズミカルな揺れ
三ヶ月ぶりの大あくび
夢のなかで飛び交う蝙蝠
マグの底に残るコーヒー1㎝
マフラーにくすぐられる頬
いま生きているということ
あなたの言い分に耳をかたむけること
あなたのワイングラスをよこどりすること
あなたの好きな歌をくちずさんでみること
交わしたいくつかの約束を おぼえているということ
詩の好き嫌いは,その人の感性によるところが大きいと思います。
いくら自分が好きなフレーズを他人に紹介しても,気にいってもらえないことも多々あります。
逆に他人から勧められた詩を読んでもいまいちピンとこない時もあります。
そういった意味でも,詩の好き嫌いは,人ぞれなんだなあと思います。
ちなみに,私がこの詩のなかで一番,心惹かれた言葉は,
「マフラーにくすぐられる頬」という言葉です。
(2013年6月)
生徒指導で使えるかなと思って購入しました。
生徒が問題行動を起こすと,いつくかのパターンで指導することになります。
しかし,どんな場合でも反省文を書かせる場合が多いようです。
文章を書かせることで,自分がやったことや被害者のことをしっかりと考えさせるためです。
私もこういった指導をしていきました。
この本では,こういう指導を否定しています。では,どうすればいいのでしょうか。
それは,問題行動を起こした原因を深く考えさせる指導をするということです。
次のような課題を与えて,書かせてみるということです。
①「これまでに親からよく言われたこと」
②「自分のストレスについて」
③「今,悩んでいること(しんどいこと)」
④「今回の行動を起こして『得たもの』と『失ったもの』」
⑤「親に本当に言いたいこと」など
書いた内容から,問題行動の背景を理解し問題起こした生徒の内面を探るめためです。
確かに,今まで反省文を書かせた生徒指導では,形式だけで終わるパターンが多かったように思います。
反省文だけで生徒がよい方向へ変わることは難しいのが,現状です。
となれば,こういったやり方を知っておくことも大切です。
生徒指導の技の一つとして身につけておき,生徒の実態に応じて実践していくのがベターではないかと思いました。
もう一度読み直して,次の機会に実践してみようと思います。
中学教師には,是非読んで欲しい1冊です。
(2013年6月)
女性をあつかった道徳授業を創ろうと思って,図書室にこもって探していたところ,この本を見つけました。
伊達さんは,
6歳でテニスを始め,
18歳でプロになり,
25歳で引退し,
37歳で再びテニスプレーヤー
という,すごい人生を送っている人です。
読み終わってみると,確かに強く,たくましい,努力を惜しまない女性だということがわかりました。
しかし,この本では,道徳授業は創れないなと思いました。
理由は,生徒と結びつきそうなエピソードがあまりなかったからです。
すごい人生だなあで終わる授業になりそうだからです。
生徒の考えや行動とどこかつながるような話が欲しかったのです。
一言で言えば,人間くささが欲しかったのです。
他の資料を組み合わせれば,できないこともないでしょう。
しばらく,ねかせておきます。(2013年6月)
東日本大震災関連の本を少しずつ読んでいます。
この本は,そのタイトルが気になって購入しました。
私が新聞やテレビのニュースで知っている避難所生活とは違い,自由な空気が漂っている避難所がありました。
石巻市にあった「明友館」です。
この明友館で,人々を助けるために,懸命に活動した人々を描いたノンフィクションです。
この避難所で働く千葉恵弘さんは避難生活をしている人々のことを本当に考えた支援を進めた人です。
例えば,次のようなエピソードが紹介されています。
〈引用始まり〉
「プライバシーが保たれないということで,多くの避難所では段ボールの仕切りが採用されている。しかし,明友館では使おうという話にはならなかった。千葉がその理由をこう説明する。あれはみなさんをつなぐ妨げになるんですよ。そこに若干でもプライベートな空間があると,人間はどうしてもそこを自分のテリトリーにしてしまう。それこそ隣の人の毛布の毛玉が一個飛んでくるだけでも嫌になるわけですよ。夜中にペンで書き物をしている方がしれば,その小さな音でさえも安眠妨害だって,頭にくるようになる。うちの避難所でも,夜中に誰かせきでもしていると,『昨日,ずいぶんせきをしていたけど,大丈夫だったかや?』って自然に声をかけていますからね。」
〈引用終わり〉
テレビや新聞では伝わってこない震災のその後,いろいろな本を読んで少しでも理解する努力をしようと思います。
明友館で働く人々は,とてもかっこいいと思いました。
時がたつにつれて,東日本大震災のことはあまり伝わってこなくなりました。しかし,まだ続いてるのです。
過去のことではないんです。
明友館のHPはこちらhttp://www.meiyukan.com/
(2013年6月)
現在,4つの仕事を同時進行中です。
①期末テスト作成2学年分
②市教委計画訪問のために道徳指導案作成
③とっておきの道徳授業11の原稿作成
④7月4日に実施予定の全校道徳づくり
です。
この土日が勝負と思い,朝5時に起きて頑張っています。
その合間に読書を楽しんでいます。
この本は,中1から中3まで不登校だった岡田くんが,自分を変えるために四国八十八ヶ所遍路58日間の記録です。
この遍路の中で,岡田くんは自分の教師という夢を見つけることができました。
この本の中で,こう言っています。
「これまでの僕は人と真正面から向き合うのが怖かったが,今回の八十八ヶ所巡礼を通して,人と接することの素晴らしさを学んだ。さまざまな人との出会いが,自分を大人にしていくのだということも。」
止まったままでは,変わらないのです。まずは,行動を起こすことから始まるのです。
さあ,仕事を再開しなければ…。(2013年7月)
日本人初の14サミッターとなった登山家の竹内洋岳さんの本です。
哲学というタイトルですが,世界の8000mをこえる山々を登頂した記録を記した本です。
最終章で,登山を通して考えた人生哲学みたいな内容は出てきます。
中でも一番納得した言葉は,
「経験は積み重ねず,並べるもの」です。
このことについて,竹内さんは次のように書かれています。
〈引用始まり〉
私にとっての経験とは,積み重ねるものではなく,並べるものなのです。経験が増えれば増えるほど,数多くのディテールが知識となって記憶にインプットされます。そのディテールとディテールとの隙間を埋めていく作業が想像です。
だから,経験の積み木のすべてが見渡せるように,テーブルの上に広げておく。そして,並べてある位置を移動させたり,順番を入れ替えたりしながら,隙間を埋め尽くすほど想像力を膨らませていくわけです。
〈引用終わり〉
これは,なるほどと思いました。(2013年7月)
先週の月曜日から,なかなかハードな日々が続いています。
夏休み前に,大きな仕事も待っています。精神的に疲れる1週間になりそうです。
そんな中,3連休の最終日は,無理やり読書をしてリラックスしました。
ショートショートで有名な星さんのお父さん(星一 はしはじめ)が,こんなすごい人物だったとは全く知りませんでした。
アメリカに渡り,そこで伊藤博文,野口英世,新渡戸稲造,津田梅子,片山潜など教科書に出てくる明治時代の著名人と親交を深めていたのです。
星さんがノンフィクション的に書かれているせいもあって,物語が淡々と進んでいきますが,そこれでも父,一氏の魅力と素晴らしさが十分に伝わってきます。
明治時代には,志を高く持ち,真剣に学ぼうとする若者がたくさんいたのでしょう。
今こそ,明治に学ぶ時なのかもしれません。 (2013年7月)
久々の新刊です。この漫画を読むと,とても優しい気持ちになります。
きっと作者の山下和美さんは,言葉をとても大切にする漫画家なのでしょう。
例えば,「桜の杜の満開の下」では,次のようなセリフがあります。
柳沢教授と父康則さんとの会話。教授が母親の思い出に浸っているシーン。
柳沢教授「お父さん何故でしょう。涙が出てくるのです」
父康則「人は無邪気だった過去の自分や もう取り戻せない大切なモノに触れると涙が出るものなのだ」
その通りです。
(2013年7月)
歴史上の人物を描いた小説をいろいろ読んできましたが,この小説の主人公である山岡鉄舟ほど人間的な魅力を感じる人物はいません。
あの西郷隆盛や勝海舟,清水次郎長,そして明治天皇まで影響を与えた人物なのです。
ただひたすら剣術と揮毫(書道)と座禅を愚直に行ってきた鉄舟は,地位や金銭に目もくれず,すべての人々を受け入れたのです。
上下巻で1200ページの大作ですが,とても読みやすく割とサクサク読むことができました。今年読破した本の中では,第1位です。
本屋大賞に輝いた「海賊とよばれた男」に近いものがあるかもしれません。
最後に山岡鉄舟という人間をよく表している文を紹介します。
〈引用はじまり〉
国とはなにか
鉄舟は,ふと,そんなことを思った。
人が集まり,ひとつの国家をつくろうとすると,どうしても意見の齟齬がでてくる。
勝った者はよい。勝った者の思い通りの国ができる。
負けた者は,どうするか。
唯々諾々と,勝者に服従するか。
鉄舟にも答えはない。
ただ,そのとき,その場で全力をつくす。
それだけが,鉄舟の信条であり,思想である。
国のために全力をつくす。
ということは,鉄舟にとって,
人のために,全力をつくす。
と同義である。衆生の安寧のために,できることをすべてやる。それが,かならず国のためになると信じている。
〈引用終わり〉
歴史の教科書に出てくるいろいろな人物について,電子辞書でひとりひとり調べてみます。もっと魅力的な人物に出会えるかもしれません。
とりあえず,次は西郷隆盛に関する小説を読んでみようと思っています。(2013年7月)
22巻は,大きく2つの話から成ります。
1つは,桜田門外ノ変の後始末と混乱。
2つは,勝海舟たちの渡米です。
今回は,勝海舟たちの渡米のエピソードが面白かったです。
例えば,38日間の航海のうち,晴天が7日しかなかったこと。
勝海舟たちは,どこにも寄港せずにサンフランシスコに到着しましたが,正式使節団はハワイに寄港しています。
その時に,ハワイのカメハメハ大王夫妻の歓待を受けています。その時,村垣淡路守が読んだ歌が面白い。
ご主人はたすき掛けなり
おくさんは大肌ぬぎて
珍客に会う
ご主人とは,カメハメハ4世で,珍客とは,遣米使節団の一行のことです。
22巻目ですが,まだまだ終わりが見えてきません。がんばってください。みなもと先生。
(2013年7月)
以前,テレビで池上さんが教育について発言しているのを見て,冷静に教育を見つめようとしている人だなと思いました。こんな内容だったと思います。
「学力低下」と叫んでいるが,世界的に見ると日本の学力はそんなに低いものではない。
そういったこともあり,今回この本を購入してみました。
内容は,池上さんの呼びかけに応じた26人の著名人が自分が教わった先生に関するエピソード綴ったものです。
ありがちな企画ですが,書いた人たちがほんのちょっぴり異色でした。
例えば,天皇陛下の心臓手術を執刀した天野篤さん,痛くない注射針を開発した岡野雅行さん,漫画「鈴木先生」の作者武富健治さんなどです。岩波書店ぽいという感じですね。
中でも一番的を得ていたのが,しりあがり寿さんの漫画です。
タイトルは,「センセイの最期」です。
その漫画の最後のコマに次のセリフがありました。
「先生は教師,生徒はお客さんと呼ばれるようになりました」
同じようなことを武富健治さんは,こう書いていました。
「現在日本の学校教育は,「消費者」を名乗りはしないものの,実質「消費者感覚」にだいぶ侵食されてしまっている人々の考え方や意見に囲まれ,大変「しんどい」状況にあると思います。」
ちょっと元気なれる本かなと想像していましたが,そうではありませんでした。
日本の教師がもっと元気になるような本を誰か書いてくれないでしょうか?
(2013年7月)
作者は,辺境探検作家の高野秀行さんです。
これは,高野さんが,大学生の頃に暮らしていた野々村アパートにまつわるおかしなエピソードがぎっしりとつまっています。
つまり,アパートに暮らすちょっと変ったとてもおバカな住民との交流話です。
こう書くと,昔読んだ椎名誠さんの「哀愁の街に霧が降るのだ」を思い出します。
どちらの本も大学生時代,生活していた男子寮を思い出します。
その男子寮には,30人近い男が集団生活をしていました。
寮生活では,4年生は神様的な存在で,1年生はこき使われていました。
まかない付きで,風呂とトイレと流しはすべて共同でした。
例えば,風呂は1年生が掃除をしお湯をためた後で,4年生から入ります。
石鹸やシャンプーは勝手に使われるし,漫画本は借りたまま返さないのが当たり前でした。
1回の端の部屋には7回生という謎の寮生も住んでいました。その姿を誰も見たことがないというミステリアスな人でした。
3畳という細長い部屋で暮らすヤツもいました。
4年生が酔っ払って寮に戻るといきなり放送が入り,後輩は廊下に出てお出迎えするというかなり迷惑な風習がありました。これが夜中だとたまりませんでした。
私も青春時代もこの本と同じように,怪しげなアパートとの思い出とリンクしています。
今の大学生は,風呂と台所もついた個室での生活をしている人がほとんどでしょう。
気楽でいいでしょうが,私や高野さんや椎名さんのような怪しげな青春の思い出はできにくいのではないかと思います。
(2013年7月)
シーナさんの魅力の1つに写真があります。
シーナさんのモノクロの写真を見ると,懐かしい気持ちになります。
大学生の頃に,シーナさんの「風景進化論」を読みました。
身の回りの風景を写真に撮り,それにまつわる話を添えるというおもしろさの中にふんわりとした感動がある本でした。
大学生時代は,シーナさんの本をすべて読破しました。
もちろん,講演会や映画会などにも数回行きました。
シーナさんの本を読むと,大学生時代を思い出します。
私のブログのタイトルの「半径3m」という表現も,シーナさんの言葉からいただいたものです。
さて,今回読破したこの本は,その「風景進化論」の続編です。70歳近くになったシーナさんが,昔住んでいた場所や職場があった場所,旅で行った場所などを再び訪れて,風景がどのように変化したかを再確認する内容です。
時々,人は懐かしさを求めることがあります。例えば,アルバムを見ます。音楽を聞きます。小説を読み直します。
そうすることで,自分自身の存在を確認するのです。
もちろん,懐かしい風景の中に懐かしい自分を見つけようとするのです。
(2013年7月)
今日は,午前中は学校で実力テストをひたすら作りました。その甲斐あって,ほとんど出来上がり保存をしました。そして再びファイルを開こうとすると,何やら見たことがないメッセージが画面に出てきました。
「不正データ」????
開けません。ネットで対処法を調べ,その通りやってみましたが,8ページ作ったものが,4ページぐらいしか修復でいませんでした。かなりショックでした。
そこで,気持ちを入れ替えるために図書室へ行き,面白そうな本を探しに行きました。
すると,何やら変ったタイトルの本がありました。
「ぞうきん」という詩集でした。パラパラとページをめくっていくと,その言葉に惹かれるものがありました。
作者は,岡山県玉島にある教会の牧師さんです。さっそく,気にった詩をノートに書き始めたところ,8ページにもなりました。
その一部を紹介します。
「上中下」
言われてしないのは 下の下
言われてするのは 下
黙っていてもするのは 中
気がつかなくてもするのは 上
そっとして気づかせないのは 上の上
眠っている赤ちゃんのおむつをかえる お母さんのように
「残る」
あたえて あたえて あたえて
あたえるものが なくなっても
もっと とおとい 感謝は ゆたかにのこる
いらいらした気持ちがスーーーと柔らかくなっていきました。
いい本に出会いました。
(2013年8月)
映画「風立ちぬ」を見て,以前から読んでみようと思っていたこの本を購入しました。著者はお気に入りの吉村昭さんです。戦記文学の第一人者とよばれる人です。
入念な取材を通した作品は,事実が持つ凄さと感動を与えてくれます。
日中戦争から太平洋戦争までの歴史は,まさに零戦の時代と言ってもいいのです。
これだけ素晴らしい戦闘機を作った航空技術者が日本にいたことに感動します。
特別攻撃隊で出撃した日本海軍機は1439機,陸軍機は954機,合計で23104機でした。
これだけの数の若者たちが自らの命と引き換えにして,この国を守ろうとしたのです。
この本を読んでいる途中で,実際の史料や模型を見たくなり,佐世保史料館(セイルタワー)に行きました。
海戦の資料や戦艦や戦闘機の模型が展示してあり,とても参考になりました。
終戦記念日を前にいい勉強をしました。
(2013年8月)
世界の8000m以上の山(これを14座と言います)を完全登頂した竹内さんを追ったノンフィクションです。前作の「初代 竹内洋岳に聞く」では12座までを追った記録でした。
本書は,その続編となるもので,残りの2座を登頂し,日本人で初めての14座を制服するまでの記録です。
極限状態で人間はどうなるのかということに非常に興味を持っています。ですから,登山もの,冒険ものや漂流ものなどを読みあさってきたのです。。
竹内さんの様子からも分かりますが,人間が自然驚異にさらされた時は,人間が持っているすべての感覚が研ぎ澄まされていくのではないかと思います。
生命を守るために,五感以外の感覚が働くのではないでしょうか。
これだけの記録を打ち立てた竹内さんですが,その感想がとてもいいですね。
〈引用始まり〉
「私は,14座という記録には到達しましたけど,これは,私にとっては最終目標でも何でもないわけです。これませ登ってきたように,登ったらまた次の山,そして,次の山って,山登りを続けていけるかどうかを自分自身で試してきたわけですから,次に行く山は,また,次の山というだけしかない」
〈引用終わり〉
エベレスト単独無酸素登頂へ挑戦している栗城史多(のぶかず)さんも気になります。
この2人の登山家の挑戦が成功することを祈っています。
(2013年8月)
今日は,朝から夕方まで1日中,部活の公式戦でした。朝は豪雨で,試合中は雷雨になり,帰りは曇りになっていました。
昨日から合計4試合をして生徒も疲れ果てたと思います。
しかし,目標だった公式戦1勝はできました。また,今日の2試合目は,接戦で一時期は同点まで追いつきましたが,結果は惜敗でした。
生徒の頑張りを見ることができて,良かったです。
普段の学校生活とは違った場所で生徒と接することの大切さをあらためて実感しました。
さて,本です。読破するのに時間がかかってしまいました。理由はイデオロギーに関する部分で,読む速度が落ちたからです。
戦後教育の裏側を知りたいと思って読みましたが,参考になる部分も多かったです。
(2013年8月)
授業のリズムとペースもようやく元にもどってきました。
また,随分と涼しくなり,学習しやすい環境にもなってきました。
さて,いつものように朝5時に目が覚めての読書生活です。そして,ようやく全3巻読破しました。
ついに3人は,日本へ送り届けられることになり,懐かしい故郷の景色を目にすることができました。
5年ぶりの故郷です。
しかし,時代は外国船打ち払い令が出されたばかりでした。
結局,3人は日本沿岸まで行きましたが,日本の地を踏むことはできませんでした。
愛する家族にも会えませんでした。
その後,3人は香港に戻り違う人生を歩んで行くことになります。
全3巻という大作ですが,一気に読ませる,感動作です。
その時代を精一杯に生きた素晴らしい3人の日本人に涙します。
(2013年9月)
9月第一週もようやく終わりました。今日は,疲れが一気にきた感じでパソコンに向かっていると,すぐに眠くなります。
さて,植村三十里(うえむらみさと)さんの本は初めてです。
江戸時代末に,材木商をしながら石炭採掘に情熱をそそいだ,片寄平蔵の話です。
採掘のきっかけは外国船が石炭で走ることを知ったことです。
歴史に埋もれた日本人を取り上げたことは,素晴らしいですが,話の深まりが今ひとつでした。読みやすいのは,いいのですが。 (2013年9月)
久々に野口先生の本を読みたくなって,ネットで購入しました。
この本は,野口先生と小児科医である田下先生の講演会の記録となっています。
さすが,野口先生の語りは素晴らしく,頭にスーっと入ってきます。そして,納得です。
また,田下先生も語りも興味深い内容でした。例えば,次の部分です。
〈引用始まり〉
「人に迷惑をかけないと言いますが,人に迷惑をかけない人は本当にいるのでしょうか。私が誰かに何かをしたとします。その行為がその人にとって迷惑かどうかは,行為をされた人が決めるのであって,私が決めるのではありません。もし,行為を行った側が決めるのであれば,この人の迷惑にならないと思ってやっているのであれば,何をやってもよいということになります。」
〈引用終わり〉
確かにその通りです。今まで,生徒指導でも「他人に迷惑をかけるな」と言ってきましたが,反省です。そんな捉え方もあるんだと納得しました。
学年通心でも使えそうなネタがありました。
その他,幼児教育に大切なことなどとても分かりやすく書かれています。
育児に悩んでいるお母さんにオススメの1冊です。(2013年10月)
今日は,朝から育友会主催の親子もちつき大会に参加しました。小雨が降る中でしたが,保護者の協力のおかげで美味しいもちができあがりました。
あんこもち,しょうゆ砂糖もち,きなこもちができあがり,2つほどいただきました。
終わる頃には,雨もあがり,楽しいひと時を爽やかな気分で終えることができました。
さて,この本は,「危険な童話」でちょっぴり気になった土屋隆夫さんの名作と言われるものです。
まあ,アリバイトリックを中心においたトラベルミステリーの要素が盛り込まれた傑作でしょう。
携帯やデジカメが普及した現代では,こういった発想はでないでしょうね。
あと1ヶ月で約20冊を読破できるか心配になってきました。
できるだけがんばります。 (2013年12月)
この本は再読です。
折に触れてこの本を読み返しています。
読むたびに,新しい感じがします。
その理由は,読む年齢が違っているからだと思います。
この本を初めて読んだのは,40代前半でした。
そして50代になった今,読む返すと前とは違った言葉に感動をします。
例えば次の言葉です。
〈引用始まり〉
「熱心と愛情 それだけでやれることは,教育の世界にはないんです」
「教師として老いないために,研究授業をしていました」
〈引用終わり〉
加齢とともに感じ方が違ってくるのだと思います。
これを成長というのでしょうか。
臨時採用の若い先生とお別れする時には,この本をあげていました。
若いうちに読んでもらいたい言葉が数多くあるからです。
私自身も若い時に大村先生の言葉にふれていれば,ちょっとはましな教師になっていたのかもしれません。(2013年12月)
著者の吉田先生をサークルのT先生から教えてもらったので,さっそく購入し読んでみました。
結論から言えば,現場の実態に則した分かりやすい内容となっています。
しかもズバリと書かれていますから,読んでいてハッとする部分もありました。
例えば,
・警察力に頼らないことの方がある意味無責任と言える。
・トラブルは起きてよいという方針を確認する。
・問題行動を起こしている生徒には時間を使わずに,中間的集団やまじめな生徒集団の生徒との取り組みに時間を使う。
などです。
若い先生にも是非,読んでもらいたい1冊です。 (2013年12月)
道徳授業を創るために,購入しました。
この本は,佐藤先生が,大学生に提出させたあるレポートをまとめたものです。
あるレポートというのは,自分が生まれた時のことを親にきくというものです。
字数は1600字です。
日頃は,親の愛情に気づかないで,生きていることすら当たり前のように考えている若者が多いと思います。
自分が生まれた時のことを聞くと,あらためて親の愛情に気づく学生もいます。
使えそうなレポートがありましたから,さっそく道徳授業をつくろうと思います。
主題名は「親への愛」です。
資料は,3つ揃いましたので,あとは構成を考えます。
親への愛をどう表現するかということを考えさせたいと思います。
じっくりと発問を考えていきます。
年明けの道徳部会で公開する予定ですから,指導案を作成することになります。
冬休みの仕事になります。頑張ります。 (2013年12月)
今日から,休みに入りました。
午前中は,実力テストをコツコツと作っていました。午後は,家の大掃除で窓ふきをしたり,資源ゴミをまとめたりしました。
読書の波がようやくやってきて,今日の朝早くから,読みかけにしていたこの本を読破しました。
門田さんの本は,とても読みやすいのが特長です。
1974年8月に起こった三菱重工本社ビル爆破事件の犯人を追ったノンフィクションです。
特に,犯人逮捕の章は,緊迫した描写でまるで映画でも見ているかのような感じでした。
中でも,印象に残ったのは,次の部分です。
〈引用始まり〉
日本人が豊かになってきた時代ではあったものの,貧富の差はやはり大きく,同じ世代でありながら,学生運動をする側は比較的,裕福で,一方,警察の門をたたいた側は経済的に恵まれていない人たちが多かった。(中略)石に齧りついても,という執念とハングリーさを示したのは,学生よりも,むしろ犠牲者の底知れぬ無念さを胸に刻んだ警察官の側だったと言えるかもしれない。」
〈引用終わり〉
しかし,やっと逮捕した犯人たちのうち,数名は超法規的措置によって海外へ釈放されたことと,主犯格が未だに死刑になっていないという事実があります。
あの事件では,死者が8名,負傷者が376名出ました。
大勢の犠牲者たちの無念さが痛いほど伝わってきました。
さて,年間100冊読破を目指して頑張ってきましたが,今年もあと2日です。
100冊読破は無理なようです。
残念です。(2013年12月)