読書は時空を越えることができます。
合ったことがない歴史上の人物と出合い,見たことがない未来や宇宙,深海を見ることができます。
また,体験したことがない冒険や恋愛も経験できるのです。
1冊の本との出合いが人生を変えることもあります。人生観を広げ,深めることができます。
そんな本との出合いのきっかけをつくるために,このページ「こんな本と出合ってきた」をつくりました。
この中の1冊が,あなたにとって素晴らしい出合いになることを願っています。
読書は時空を越えることができます。
合ったことがない歴史上の人物と出合い,見たことがない未来や宇宙,深海を見ることができます。
また,体験したことがない冒険や恋愛も経験できるのです。
1冊の本との出合いが人生を変えることもあります。人生観を広げ,深めることができます。
そんな本との出合いのきっかけをつくるために,このページ「こんな本と出合ってきた」をつくりました。
この中の1冊が,あなたにとって素晴らしい出合いになることを願っています。
時間があると、野口芳宏先生の「模擬授業 その効果と活用」(さくら社)を読み返しています。
25年間、野口先生から学んだことのほとんどが、この本に書かれていると思います。
模擬授業というタイトルですが、野口先生の教育観、授業観、国語観、指導観、子供観などが至るところに書かれています。
そのすべてが「本音、実感、我がハート」に基づいているので、しびれます。
そのしびれた言葉を少しずつ引用して紹介します。
〈引用はじまり〉
子供の教育という分野に「研究」という用語が導入されたことによって、教育の実践が本当に充実したのだろうか。
(中略)
子供相手の授業などは全くやらないし、できもしない「授業の研究者」はごまんといる。自分ができもしない、見せることもできない、その道の「研究者」が、ひどく祀り上げられ、そういう人の本が有難がられている。なんとも腑に落ちないことである。
〈引用終わり〉
今まで、教育について悩んだ時は、いつも野口先生の言葉に元気とやる気をもらってきました。
これからも、ずっとそうします。(2025年2月)
呉さんとの出会いは大学生の頃です。
当時、尖がったテーマを扱っていた情報センター出版局の本をよく購入していました。
その中に、呉さんの「封建主義、その理論と情熱」、(1981年)「大衆食堂の人々」(1984年)、「現代マンガの全体像」(1986年)がありました。
驚いたのは、呉さんの知識量です。
自分が知らないことが、こんなにたくさんあるのかということを痛感します。
まさに無知を知ったのです。
前回読んだ「日本衆愚社会」(小学館新書)もそうでしたが、今回の「バカに唾をかけろ」も同じように、知らないことが満載でした。
内容的には「人権を疑え!」が一番、興味を持ちました。
するどい切れ味の1冊ですから取扱注意です。(2025年2月)
「教員不足」は、国家の危機であるということを再確認しました。特に参考になったのは、教員不足大国であるアメリカの現状です。不足を解消するためにこんなことをやっている州もあるそうです。
①軍人を登壇させる。
②海外から教員を輸入している。
③教員採用基準を下げる。
④教員免許を持たない人も採用する。
⑤学校を週4日にする。
これらの対策を講じても、アメリカの教員不足は改善されていません。アメリカの事例を他山の石として、日本も教員不足に対して早急に対処すべきです。
最後に、とてもいい言葉と出合いましたので紹介します。
〈引用始まり〉
公立学校は、水道や電気、医療と同じようにかかせないライフラインの一つだということである。
〈引用終わり〉
まさにその通りです。学校が成立しないと地域が滅びるということですから。危急存亡の秋なのです。(2025年3月6日)
椎名誠の「哀愁の町に何が降るというのだ」(本の雑誌社)を読み終わりました。
しかも一気に読み終わりました。
20代前半に読んだ「哀愁の町に霧が降るのだ」とつながる内容でしたから、懐かしさでいっぱいになりました。
今では考えらえない男5人克美荘での原始共同生活。
お金があるやつが食料を買ってくるというすごいシステムなんです。
こんな怪しい住人たちの生活がノスタルジックに描かれています。
また、章の題名がシーナ的です。
例えば、
〇人生はサバ缶のようなものだ
〇連続的反復的必殺おまえおまえ語法
〇克美荘革命的フトン同盟独立戦線
〇運命のショウユ・マヨ・ソーメン
読み終わってからすぐに友人のKくんへメールをしました。
20代前半に「哀愁の町に霧が降るのだ」を紹介してくれたやつです。
Kくんとは小学校時代からの友人で、いろいろな面白本を紹介してくれました。
Kくんが紹介する本は、今まで読んだことがない作家の本が多かったのですが、これがなかなか面白いのです。
Kくんのおかげで読書の幅がずいぶん広がりました。
夜、Kくんから返信がきましたが、Kくんも懐かしがっていました。
加えて、新たな本を十数冊紹介してくれました。
これまた、なかなか面白そうな本でした。
さっそく、チェックしてみようと思います。
ありがとね、Kくん。(2025年3月20日)
明治初期、大久保利通の夢であった国家プロジェクトを多くの人々の努力で実現した物語です。
そのプロジェクトとは、猪苗代湖の水を郡山の安積原野へ引く、安積疏水(あさかそすい)の建設です。
まさに、プロジェクトXです。
歴史の教科書には登場しない偉大な日本人たちの姿に感動しました。
トンネルを掘るといった意味では、吉村昭の「高熱隧道」(新潮文庫)も圧倒的な内容でした。(2025年4月2日)
本の趣味があう小学校時代からの友人Kくんに紹介された本を読んでいます。
「いくつもの空の下で」(澤田康彦 京都新聞出版センター)です。
著者の澤田さんは、椎名誠さんが隊長を務めていた「あやしい探検隊」の隊員であることは知っていました。
その後、京都に移り「京都新聞」に連載されていたのが、このエッセイです。
200字という短いエッセイで、月ごとにまとめられていてとても読みやすいです。
澤田さんは5歳上ですから、映画、本、音楽、食べ物、遊び、ニュース、風景など共感する部分が多いのです。
何よりも、さらりと加えられた俳句、短歌、詩がとてもいいのです。(特に私も大学時代にはまった立原道造の詩はとてもいいです)
テレビやネットではざわざわしたニュースが毎日流れています。
特にテレビをつけると大声で笑ったり、話したり、騒がしい番組が多いのが現状です。
ですから、極力テレビを見ないようにしています。
そんな中で、心が静かになるこの本と出合ったことは僥倖でした。
ゆっくりじっくり読んでいこうと思います。
心がさわやかになった文を折にふれて紹介していこうと思います。
「五月のその風をゼリーにして持ってきてください」(立原道造)
社会科教師として、学ぶものが多い本でした。
「平和教育」に取り組む学校は多いですが、「戦争教育」に取り組む学校は聞いたことがありません。
もちろん、「平和教育」の中で戦争について学ぶ場面もありますが、そのほとんどが太平洋戦争が中心だと思います。(本県では、原爆投下が中心となっています。)
この本では、ギリシャ・ローマ時代から現代までの戦争や思想、哲学などについて詳しく、しかもわかりやすく書かれています。
はじめには、このような文がありました。
〈引用始まり〉
戦争は社会の中にある一つの現象(社会現象)、あるいは巨大な社会的事件です。(中略)われわれの社会は、戦争によって創られたといえる部分がある。より精確にいえば、いつでも戦争の生起可能性と向きあうかたちで社会が成り立っているところがある、ということです。
〈引用終わり〉
過去の戦争や戦争に関する思想や政治体制などを学ぶとことが平和を学ぶことにつながるのです。
戦争は悪だ、怖い、嫌だ、反対という気持ちだけで思考をストップさせるのではなく、戦争について学ぶことも必要だと思うのです。
(2025年5月22日)
読売新聞に不定期連載されている「あれから」の書籍化の第2弾です。
第1弾である「人生はそれでも続く」が面白かったので、購入しました。
ニュースになった人物のその後の人生を取材した内容です。
例えば、
〇運営ミスで失格 目前で「五輪内定」を逃した競歩エース
〇分離手術を受けたドクさん、ベトさんを失った
〇技術は負けていなかった「一太郎」VSマイクロソフト「ワード」などです。
中でも一番、感動したのは、
〇日本初の生体肝移植、執刀医の「決断」~時間がない、私がすべて責任をとる、1歳児、緊急出術のその後~です。
この本では、「まさか」に遭遇し、人生が大きく変わった人たちが、苦しみ、悩み、もがき、挫折し、再挑戦する姿を紹介しています。
輝かしい人生の後、どのような人生を送ったかを人に知られるのは、とてもつらいことだと思います。
この本の「おわりに」は、こんな文がありました。
〈引用始まり〉
こうした一人ひとりの姿は、日々、思いがけないことが降りかかってくる私たちの人生を歩んでいくうえで、何らかのヒントを与えてくれるのではないでしょうか。
〈引用終わり〉
その通りです。
ヒントと同時に勇気を与えてくれると思います。
(2025年5月28日)
1~3巻までの12話を読んできましたが、どれも面白いです。
荒木先生が描く、幽霊や妖怪譚ではない怪異の世界がゾクゾクします。
新刊には、3つの話が収録されています。
この中の「ホットサマー・マーサ」は実写ドラマ化されていますが、漫画のほうが怪異性(?)が強いです。
残り2つの
「ドリッピング画法」と「ブルスケッタ」もなかなか不気味でいい感じです。
今回、映像化は難しいと思っていた「懺悔室」が映画になりましたので、こちらのほうも楽しみです。
(2025年5月29日)
500ページをこえる大作を一気に読ませる筆力はさすがです。
2つの殺人事件の真相が明らかになるにつれて、やるせなさが高まります。
「手紙」や「容疑者Xの献身」のような名作とは言えませんが、なかなか心を揺さぶられる1冊です。
久しぶりに読書熱が高まりはじめています。
(2025年6月5日)
「白鳥とコウモリ」に引き続き、学校の図書室から借りました。
殺人事件もおきません。
刑事も登場しません。
その逆で、生きることの素晴らしさ、生きることの大切さが伝わる物語です。
自分の中にある先祖代々のいのちと思い、そして、そのいのちと思いは未来へと受け継がれていべきもの。
そんないのちの大切さを感じさせる感動的な物語でした。
(2025年6月14日)
この推理小説の特長は、最後まで犯人がだれかわからないというところです。
作者の意図は、推理するための情報はすべて書かれているから、あとは読者が推理してくださいということでしょう。
ですから本編は、刑事である加賀恭一郎の「犯人は、あなたです」という言葉で終わります。
しかし、これではあまりにもモヤモヤしすぎですから、犯人あてのヒントとして袋とじのページがついています。
これで犯人がわかるとワクワクしながら読みましたが、結果、ここでも犯人が書かれていません。
多くのヒントが書かれていますから、もうわかるでしょうという感じです。
ここまで、モヤモヤする推理小説はありませんでした。
それとも私の推理力が低いのでしょうか。
何となく犯人らしい人物はわかるのですが、スカッとしないのです。
東野さん、どうか解決編を書いてください。
(2025年6月22日)
学校の図書室から毎週1冊ずつ借りて読むというルーティーンが定着してきました。
読む時間は、早朝が多いです。
年齢のせいもありますが、5時には目が覚めてしまいます。
二度寝ができませんので、本を読んでいます。
さて、図書室の本4冊目です。
「ラブカは静かに弓を持つ」(安檀美緒 集英社)
2023年の第20回本屋大賞第2位となった作品です。
音楽、スパイ、感動。
ミッションインポッシブルのようなスパイものではありませんが、意外な展開が待っています。
ラブカとは、深海に棲むサメの一種です。
弓とは、チェロを弾くものです。
音楽とスパイがどう繋がっているのかが気になり読んだという次第です。
なかなか面白いストーリーでした。
明日も朝から図書室へ行き、1冊選んで借りてきます。
(2025年6月29日)
最新刊「BLUE GIANT MOMENTUM5」(石塚真一 小学館)を読みました。いよいよダイが名門ジャズコンペに参加します。
情熱、緊張、興奮、躍動、迫力。
久しぶりに漫画を読んで心が震えました。
情熱が自分を成長させ、周りの人を変えていくのです。
ドラムのゾッドの言葉がいいです。
「アイツは最短距離を行かない。それをまったく無駄だと思ってない。むしろ回り道こそ最強だと言わんばかりで…」
(2025年7月5日)
図書館本の5冊目です。
今回、読んだのは本屋大賞を受賞し、映画化もされた「そして、バトンは渡された」(瀬尾まいこ 文芸春秋)です。
全編を包む優しい空気感、そしてやわらかい文章が印象的な内容でした。
家族とは何なのかを描いた感動作でした。
〈引用始まり〉
「自分じゃない誰かのために毎日費やすのって、こんなに意味をもたらしてくれるものなんだて知った」
〈引用終わり〉
久々、本を読んで幸福な気持ちになれました。
映画化の出演者を見て、少々驚きましたけど。
(2025年7月7日)
図書室本6冊目です。
本屋大賞を受賞した時から気になっていた本です。
何だか挑戦的なタイトルですが、読後に心にさわやかな風が吹いたような感じになりました。
読み進めるうちに、漫画の「天才 柳沢教授の生活」(山下和美 講談社)を思い出しました。
今の教育で言えば、成瀬あかりは主体的に行動する高校生なのです。
自分の信じた道を突き進む成瀬あかりはかっこいいのです。
是非とも、多くの中学生に読んで欲しい1冊です。
いろいろな悩みを抱える時期ですから、この本を読んで、少しでもすっきりとした気持ちになってほしいと思います。
この本を借りた次の日に、図書室の司書の方が「成瀬は信じた道をいく」を追加で貸してくれました。
面白いので今日中には読み終わると思います。
(2025年7月12日)
図書室本7冊目です。
成瀬シリーズ第2弾です。
大学生になった成瀬が主人公で、今回もいろいろな騒動が起こります。
しかし、前回と同じように読後にさわやかな気持ちになりました。
青春小説特有の恋愛、いじめ、悩み、受験などの話はありません。
これが、成瀬シリーズのいいところだと思います。
しかも読みやすいので2時間もあれば読み終えることができます。
第1弾が本屋大賞を受賞し、この第2弾がノミネートされた理由もわかります。
是非、第3弾も書いてほしいです。
(2025年7月16日)
図書室本8冊目です。
2020年、新型コロナウイルス感染拡大で、あたりまえがあたりまえでなくなってしまいました。
学校では、多くの行事がなくなったり縮小されたりしました。
仲間とのたわいない会話や遊びなどもできなくなってしまい、閉塞感があふれ、人々のつながりが希薄になってしまうという心の問題も大きかった頃です。
そのような暗雲が広がっている頃を背景に、東京、茨城、長崎県五島の高校生たちが、星を見ることで自分を見つめ、仲間の大切さを感じ、前向きに生きようとする姿を描いた青春小説です。
コロナ感染が拡大する地球と宇宙の星々。
ややもすれば暗くなりそうな物語に光と希望を与えています。
さすが、辻村さんです。
今知ったのですが、映画化されたそうです。
(2025年7月21日)
図書室本9冊目です。
早朝の涼しい時間帯で読書をする毎日が続いています。家人を起こさないように、そろりそろりとお湯を沸かして、コーヒーを作ります。
それを飲みながら書斎で本を読むのです。
時折、窓から入っていくる風が涼しいので、なんかいいなあと思ってしまいます。
さて、この本は、とても重く、せつなく、やるせない恋愛小説です。
家族の愛を受けず育った2人の高校生、暁海(あきみ)と櫂(かい)。
本当の愛を求めて惹かれあう2人。
その愛こそが、夕星(ゆうづつ)です。
夕星とは、夕方、西の空に輝く宵の明星である「金星」のことです。
明け方ではなく、夕方に輝く金星が2人の人生を象徴しているように感じました。
最後のページで目頭が熱くなる、そんな恋愛小説もたまにはいいものです。
63歳ですが、恋愛小説で感動します。
(2025年7月26日)
図書室本10冊目です。
見事な構成と随所にある伏線で最後に驚く短編が5本収録されたミステリーです。
見事としか言いようがありません。
各編、最後まで読み終わるともう一度最初から読みなおしてしまいました。
(2025年7月27日)
図書室本11冊目です。
タイトルから、書店で働く人のムカつきや苛立ちなどを書いたものかなと思いました。
しかし、この予想は外れました。
勝手に「ハートウォーミングミステリー」とよびたくなりました。
なるほどそうきたか!と最後にうなってしまいます。
早見さんの作品は「ひゃくはち」を読みましたが、こちらのほうが好きです。
同情と笑いの中に、本に対する愛情が込められた面白本でした。
「新・店長がバカすぎて」も出ているようですから、こちらも読んでみようと思います。
(2025年7月28日)
図書室本12冊目です。
夏休みで読書ペースも早くなっています。
この本は、医療・恋愛ミステリーという内容です。
ただし、彼女の人物設定がありきたりというか、アニメチックというか、今一つ作品の中に入っていけませんでした。
しかし、最後に驚く結末が待っています。
本屋大賞にもノミネートされた人気本です。
(2025年7月)
これは、図書室本ではなく購入本です。
タイトルに惹かれて購入しました。
ドラマで描かれる教師像の変遷が興味深いです。
私が見てきた学園ドラマは、こんな感じです。
「飛び出せ青春」
「ゆうひが丘の総理大臣」
「熱中時代」
「3年B組金八先生」
「教師びんびん物語」
「高校教師」
「女王の教室」
「鈴木先生」
「GTO」
「ごくせん」
「ドラゴン桜」などです。
最近の「御上先生」は見ていません。
こんなドラマに登場した教師にあこがれて教師になったわけではありません。
現在の子供たちは、学園ドラマを見て教師になりたいと思うのでしょうか。
目の前にいるリアルな教師にあこがれて教師になってほしいものです。
私の一押しは、やはり長谷川博己さんが主役を演じた「鈴木先生」(2011年 テレビ東京)です。生徒指導のやり方がリアルだったからです。
原作のマンガ「鈴木先生」(武富健治 アクションコミック)も外伝まで全部読みました。このマンガ(ドラマでも)描かれた「経験」と「体験」の違いや生徒を観察することの大切さについて学びを得ました。それ後、サークルやセミナーで紹介したこともあります。
(2025年8月)
図書室本13冊目です。
第二次世界大戦後のベルリンが舞台の歴史ミステリーです。
ナチスドイツが敗北し、連合国(アメリカ・イギリス・フランス・ソ連)が統治していたベルリンの様子が非常に詳しく描写されていますので、社会科授業のネタとしても使えそうです。
さて、このベルリンで起こった毒殺事件を追うことになった一人の少女が主人公です。
このミステリーを描くために相当な量の文献にあたったと思います。その執念に脱帽です。
初めて読んだ作家ですが、圧倒的な筆力がある作家だと思いました。
(2025年8月)
図書室本14冊目です。
子供の頃から、怖いものが好きです。
怪談、幽霊、妖怪、心霊写真などの本や漫画を読み、映画もよく見に行っていました。
漫画では、つのだじろうさんの「恐怖新聞」「うしろの百太郎」が好きでした。
本では、何と言っても鈴木光司さんの「リング」が一番ゾクゾクしました。
さて、そんなゾクゾクを味わいたくて借りたのがこの本です。
五つの怪異譚が紹介されています。短編ながらどれもなかなかのゾクゾク感でした。
そして、最終話ですべてがつながり、ぞわっとします。
久々にホラー本を読み、とても面白かったです。
まだまだ怖い本を探そうと思います。
(2025年8月)
図書室本15冊目です。
そして、真夏のホラー本2冊目です。
銅版画「夜行」にまつわる怪異譚集です。
恐怖とまではいきませんが、銅版画に書かれた謎の家や顔がない少女が手を挙げている幻想的な風景を想像するとゾクゾクします。
そして、暗闇への恐怖を再確認しました。
この怪異譚は謎のまま終わるのですが、最後のどんでん返しには驚いてしまいました。
しかし、表紙の女の子の絵は、この怪異譚には不似合いだと思いました。
何となく夢野久作の本を読んでいるようでした。
(2025年8月)
図書室本16冊目です。
傑作です。心が温かくなります。本屋大賞をとってもおかしくない本です。
生きることがしんどくなりかけた5人。
〇朋香(21歳)婦人服販売員
〇諒(35歳)家具メーカー経理部
〇夏美(40歳)元雑誌編集者
〇浩弥(30歳)ニート
〇正雄(65歳)定年退職
彼らが区の図書室の司書である小町さんから紹介された1冊の本によって、心が癒され、人生が好転していきます。
特に、絵本「ぐりとぐら」を紹介された朋香さんの話がよかったです。
人と人とがつながる喜びと本には大きな力があることを教えてくれる感動作です。
感涙とまではいきませんが、読後に幸福になれます。
是非とも、一人でも多くの人に読んで欲しい1冊です。もちろん中学生にもです。
この夏読んだ本の中でベスト1です。
表紙にも「しかけ」がありますので見落としがありませんように。
(2025年8月)
図書室本17冊目です。
ミステリーですが、殺人事件は起きません。
しかし、とても面白かったです。
ある有名企業の採用試験で最終選考まで残った6人の大学生たち。
採用されるのは1人だけです。
物語が進むにつれて、6人が秘密にしてきた裏の顔が暴露されていきます。
この秘密を暴露したのは誰か。
そして、だれが採用されるのか。
最後まで一気に読んでしまいました。
「君のクイズ」(小川哲 朝日文庫)と同じくらい斬新なミステリーと言ってもいいかもしれません。
(2025年8月)
今日は、午後から水中ウォーキングに行きました。(5回目)
ウォーキングと水泳で約1時間しっかりと身体を動かすことができました。
さて、図書室本18冊目です。
タイトルからホラー本かと思いましたが、ミステリーです。
霊能力がある美人が、小説家と共に怪異な事件を解決していく短編集です。
各編、序盤で霊能力によって犯人を言い当ててしまいますので、刑事コロンボみたいな展開になります。
しかし、最後の最後に伏線が見事に回収されて、驚く結末を迎えます。
もっと怪異な話を期待していましたので、少々肩透かしという感じでした。
いよいよ夏休みも終わります。読書の夏が終わります。
(2025年8月)
図書室本19冊目です。
純文学で2021年に芥川賞を受賞した作品です。この時、宇佐見さんは21歳でした。すごすぎます。
青春の痛みと切なさで読後にやりきれなさが残りました。
今まで多くの芥川賞作品を読んできましたが、心に入ってこないというのが正直な感想です。
私の読み方が浅いのかもしれません。
直木賞のほうが向いていると思います。
図書室から借りた6冊は、すべて読み終わりました。
この夏は、猛暑の影響もあり、家内ですごす時間が多かったです。
テレビは、高校野球ぐらしか見ませんので、読書の時間が多くなりました。
人生の中で最も多くの本を読んだ夏休みだったと思います。
その甲斐あって、新たな作家さんとの出会うことができました。
次は、始業式に学校へ行き、新たな本を探そうと思います。
(2025年8月)
映画「ALWAYS 三丁目の夕日」以来、昭和をノスタルジックにとらえる風潮があるように思います。
私は昭和37年生まれですから、日本全体が大量生産大量消費の時代に小学生でした。
森永エールチョコレートのCMで「大きいことはいいことだ」と叫んでいました。調べてみると昭和42年のCMでした。
このコピーが時代を表していると思います。
テレビに4本脚がついていて、自転車の後ろにはフラッシャーという方向指示器がついていました。
都会では、光化学スモッグが発生し、公害が社会問題となっていました。
何だかゴチャゴチャしていたというのが、子供時代の記憶です。
さて、この本は、昭和19年に生まれたイラストレーターの沢野さんが、昭和という時代を日記風に記したものです。
すべてのページに沢野さんの個性的なイラストがついていますので、当時の様子が分かりやすくなっています。
この本を読み終わると、なんだか切なくなりますが、昭和という時代をリアルにとらえていると思いました。
椎名誠さんや目黒考二さんとのエピソードもありますが、最小限に抑えている点も良かったです。
昭和という時代は、本当は切ない時代だと思わせる本でした。
(2025年8月)
図書室本20冊目です。
2学期に入り読破ペースが遅くなりましたが、コツコツと読んでいます。
ピアノの調律師の青年が成長していくとても静かな優しい物語でした。
ピアノの音に繊細さと大自然や宇宙の壮大さを感じ、その不思議さも感じることができました。
この本の中に「星座の数は88、ピアノの鍵盤の数も88」という話が登場します。
偶然かもしれませんが、何か特別な意味を感じました。
2学期が始まり少しバタバタとしていましたが、この本のおかげで心が落ち着きました。
(2025年9月)
図書室本21冊目です。
早朝は随分と涼しくなりましたので、5時すぎに起きて読書をしています。
エアコンもつけないでいいです。
窓から入ってくる風が心地よいです。
さて、この本は過去に戻れる不思議な喫茶店が舞台です。
しかし、いろいろなルールがあり、しかも過去に戻っても現実は変わりません。
現実が変わらないとわかっていて、過去に戻る4人の話が収められています。
なかなかうまい構成で、目頭が熱くなりました。
とても読みやすい本ですから、2時間程度で読み終わりました。
(2025年9月)
図書室本22冊目です。
今朝5時に起きて、窓から入る涼しい空気に喜びを感じながら読みました。
突然飛び込んだ水墨画の世界で成長していく青年の話です。
水墨画の世界について全く知りませんでしたが、奥が深く哲学的であることがわかりました。
「硯は絵師にとって刀みたいなもの」
「自然の繋がりといっしょに描く」
「描くものに心を通わせないといい絵は描けない」
「筆っていう心を掬いとる不思議な道具で描く」
「水墨というのは、森羅万象を描く絵画だ」
「自分の心の内側を見ろ」
「花に教えを請いなさい」
なかなか難しい表現ですが、心に残りました。
作者の砥上さんは、水墨画家ですから、本人が描いた絵が挿入されているのもいい感じでした。
「線は、僕を描く」という書名も素敵です。
(2025年9月)
図書室本23冊目です。
いやー面白かったです。
しかし、教師にとってはちょっと心が痛くなる話もありますが、教師に読んで欲しい1冊です。
5本の短編が収録されていますが、これらがつながった瞬間、感動しました。
設定にちょっと無理がある話もありますが、そこはご愛嬌です。
伊坂さんは、あとがきでこんなことを書いていました。
〈引用始まり〉
いくつかの短編には「磯憲」なる教師が登場してきますが、これは僕の小学校時代の四年生から三年間を担任してくれた磯崎先生の名前を借りています。当時、新任教師だった磯崎先生は、今から思えばそれなりに試行錯誤していたのでしょうが、勉強とはまた違う、大事なことをいくつも教えてくれました。六年ほど前に再会しましたが、それ以降もまた、大事なことを教えてもらっている気がしますし、せっかく小学生が主人公の短編を書くならと、登場させたくなった次第です。
〈引用終わり〉
素敵なエピソードです。
教え子が書いた小説に登場する、こんな喜びはありません。
伊坂さんの心に残る教師となった磯崎先生も幸福だと思います。
(2025年10月)
図書室本24冊目です。
次は何を読もうかと朝から図書室で探していたところ、この本と出合いました。
夫の新田次郎さんの本は何冊か読んできましたが、妻の藤原ていさんの本は初めて読みました。
日本の敗戦。
満州から幼い子供を3人を連れて脱出した女性を描いたノンフィクションです。
生々しさ、壮絶さ、悲惨さ。
そして、母の強さを感じた1冊でした。
(2025年10月)
図書室本25冊目です。
チビチビ読んでいましたが、昨日一気に読み終わりました。
小説は「永遠の2分の1」「鳩の撃退法」を読みましたが、途中で断念しました。
佐藤正午さんとは、相性が良くないのかなと思ってきました。
しかし、これは小説ではなくエッセイですから読んでみようと思った次第です。
結果、面白かったです。
鹿子前、佐々、佐世保駅などなど知っている地名がたびたび登場しているのも親近感がわきました。
特に、1994年から95年にかけて起こった給水制限の話が懐かしかったです。
あれだけ不自由な生活を強いられたにも関わらず、忘れていることも多かったです。
読みながら、そんなことがあったとうなづくことも多かったです。
しかし、佐藤さんとはどこかですれ違っているかもしれません。
佐世保は案外狭い町ですからね。
(2025年10月)
名門のジャズコンペの決勝戦が描かれています。
残った3名の演奏。最後が大(ダイ)。
臨場感あふれる絵によって、ページをめくるスピードが加速していきました。
そして、結果発表。
さらなる展開が楽しみです。
(2025年11月)
私の読書歴を川にたとえるならば、その大きな流れの1つが筒井康隆であることは間違いありません。
中学生の頃に「家族八景」を読んで衝撃を受けました。
その後、筒井作品をほとんど読んできました。
ドタバモノ、恐怖モノ、ジュブナイル、SFモノ、実験的なモノ、難解モノ、怪笑モノなど様々な作品です。
「アフリカの爆弾」「東海道戦争」「七瀬ふたたび」「エディプスの恋人」「残像に口紅を」「パプリカ」「虚構船団」「ダンシングバニティ」などの長編。
「原始人」「乗越駅の刑罰」「母子像」「夢の木坂分岐点」などの短編。
そして今回は自伝です。
筒井康隆さんも91歳だそうです。
自分の記憶にあることを中心に書かれていますので、淡々と進んでいきます。
その時々の感情もほとんど書いていません。
しかし、最後は胸が熱くなりました。
まだまだ、問題作を世に出してほしいと思います。
(2025年11月)
図書室本26冊目です。
評判が高いホラー本です。
大学のオカルト研究会主催の怪談を聞きに行った女性の周りに起こる怪異な現象。
ドブのようなにおい、異音、水が滴っている足跡など。
この怪異現象の謎を解明するために動き出した「あやかし超常現象調査」の2人。
鈴木光司さんの名作「リング」と「仄暗い水の底から」を彷彿させるストーリーですが、最後まで一気に読ませます。
登場人物たちの描写もうまく、スピンオフの作品もできそうです。
さあ、この怪異の謎が解明できるのでしょうか。ゾクゾクしたい人にはおすすめの一冊です。
ラストは深夜一人で読むと最高に怖いです。
(2025年11月)
図書室本27冊目です。
「深淵のテレパス」がなかなか面白かったので、借りました。
上條さんのホラー第2弾です。
前回登場した「あやかし超常現象調査」の2人が活躍します。
古い屋敷で発生するポルターガイスト現象の調査に乗り出しますが、この調査に関わった人物だちの周りでも奇怪な現象が起きます。
映画化されそうなラストです。
上條さんの描写が上手くて、ゾクゾクしながら読み終わりました。
次回作も楽しみです。
(2025年11月)
日なたにいるとポカポカして、読書にもってこいの一日でした。
図書室本29冊目です。
2025年本屋大賞をとった作品だったので、ずっと読んでみたいと思っていました。
愛は、時として人を苦しめます。
愛は、時として人を傷つけます。
しかし、最後は愛は人を救うということを教えてくれます。
この一文をノートに書き留めました。
〈引用始まり〉
あなたが出会った人たちのために一品一品に込めてきたものは、こうして誰かの喜びになっている。おいしいと笑顔にさせ、生きる力をもたらしている。
〈引用終わり〉
調べてみると阿部さんの作品は、車いすテニスの青春を描いた「パラ・スター」を読んでいました。
まったく違う作風でしたから、気が付きませんでした。
ちなみに「カフネ」はポルトガル語で「愛する人の髪にそっと指を通す仕草」という意味です。
(2025年12月)
図書室本31冊目です。
東京の定時高校が舞台です。定時制ですから、いろいろな問題を抱えた生徒が通っています。不良、高齢者、日比のハーフ、リストカットなどです。
そんな彼らは理科担当の竹藤先生が顧問となる科学部に入り、奇跡を起こします。
今年読んだ中で、ベスト3に入る青春感動科学小説です。直木賞をとった「藍を継ぐ海」よりも感動しました。
(2025年12月)
図書室本の32冊目です。
約2週間前に図書室から借りて、ボチボチと読んでいましたが、今朝、ようやく読み終わりました。
時間がかっかった理由は、少々難解な内容だったからです。
宇宙、生物の進化、生命、アイルランドの詩人の詩など知らない世界が広がっていきます。
しかし、この小説が言いたいことは、簡単なのです。
ズバリ、「小説とは何か」
です。
難解な内容にもかかわらず、最後は大いに納得し感動しました。
小説を読む意味をダイナミックに教えてくれた不思議な小説でした。
その後、大掃除をしました。
玄関、窓、浴室、駐車場などをきれいにし、しめ飾りと鏡餅をセットして午前中が終わりました。
今年1年、様々な本と出合いました。(教育書をのぞいて45冊でした)
その結果、世界が広がり、知識が増えました。そして、心が少しだけ豊かになったと思います。
来年も、どんな本と出合えるか、とても楽しみです。
(2025年12月)