読書は時空を越えることができます。
合ったことがない歴史上の人物と出合い,見たことがない未来や宇宙,深海を見ることができます。
また,体験したことがない冒険や恋愛も経験できるのです。
1冊の本との出合いが人生を変えることもあります。人生観を広げ,深めることができます。
そんな本との出合いのきっかけをつくるために,このページ「こんな本と出合ってきた」をつくりました。
この中の1冊が,あなたにとって素晴らしい出合いになることを願っています。
今日から,勤務開始です。
例年ならば,4日までは休みをとるのですが,できるだけ早く心身を仕事モードに戻すために今日から出勤しました。
若い時みたいに,すぐにモード移行できません。
年を重ねるにつれて,助走距離を長くしていっています。
さて,今日の仕事は部活と実力テスト作成,来年度の社会科カリキュラム作成などを行いました。帰宅後,夕食前に読書しました。
今年の読破1冊目は,花まる学習会主催の高濱正伸さんの本です。
前もこのブログで紹介しましたが,子供に対する本音のメッセージが心地よいです。
その中から,1つ紹介します。
〈引用始まり〉
■22 欠席連絡は自分でしよう
欠席の連絡ひとつも自分で入れられないような高校生が,社会でメシを食っていけるだろうか?ということ。
欠席をするというのは,約束を破るってことでしょう。欠席連絡はつまり,約束を破るって社会に伝える作業。だから本来は重いものなんだ。そしてその重さは,約束を破る本人が背負うべきもののはずだ。
〈引用終わり〉
高濱さんの主張の根幹は,教育とは社会でメシを食える人間にすることです。この主張に基づいた,骨太のメッセージ集です。
(2012年1月)
岡野さんは,世界一細い注射針を作ったことで有名になりました。
刺しても痛くない注射針の穴の直径は60ミクロン(0.06mm)だそうです。
この針をつくるためにかかった日数は1年半,費用は1億円以上です。
岡野さんは,できないことにこそチャンスがあると言われます。
やる前からできないと言わない,まずはやってみることだと言われています。
大企業ができないことだからこそ中小企業がやれるということです。
そのことを岡野さんは,「恐竜はすぐに倒れるけど,アリンコは倒れない」といううまい例えをされています。大阪の下町工場のおばさんが,アメリカのNASAに頼まれてミクロの単位でレンズを磨いているという話を聞いたことがあります。
しかも手触りで,ミクロを確かめているのです。
ハイテクの時代だからこそ,こういったアナログの技術がますます大切になってくると思います。 (2012年1月)
鈴木さんの本と出会って,日本語に対する考えが変わりました。
日本の良さをあらためて知ることができました。
この本は,講義形式で書かれていますから,とても読みやすかったです。
しかし,この本を読み始めたのは,昨年の8月です。
少しずつ読んではいましたが,新しく購入した本をどんどん読んでいったため,読破したのが,今日になりました。
鈴木さんは,日本語は,「テレビ型言語」だと言われています。これについて,次のように書かれています。
<引用始まり>
「ヨーロッパ人のアルファベットというのは,音で聞けるものしかあらわさない。ところが,日本語では目は耳以上の能力があるから,目の能力も使いましょうということで,聞いて分からないけれども,目で見ればわかるという二重構造にした。」
<引用終わり>
時間がかかりましたけど,とてもいい本でした。鈴木孝夫さんと藤原正彦さんの対談集を出してほしいと思っています。
(2012年1月)
画期的な本だと思います。この本の対象は,教師を目指している人です。
この本のタイトルも「教員養成試験αシリーズ」とあります。
しかし,現場の教師でも,当たり前すぎて考えもしなかったこと知らないことがたくさん書かれていてためになります。
例えば,授業実践の基本からです。
<引用始まり>
1教師全体に目を配る
「子どもの視線を糸だと思え。その糸を束ねて持つな。1本1本を大切に。」
2教師の話し方
①相手を尊重して話す。
②声は大きく,ゆっくり,はっきり話す。
③社会人としての話し方を心がける。
④児童・生徒と友達感覚の話し方はしない。
<引用終わり>
現場の教師が,上のことをどれだけ意識して教壇に立っているのでしょうか。
初任者研修でどれだけのことを教わるのでしょうか。
もし,私が初任者指導の係りになった時は,この本の熟読を義務として,この本をテキストにして指導していくと思います。
この本の背表紙には,野口先生のお名前が書かれてありません。
そのことを野口先生にお伝えすると驚かれていました。
書店で一人でも多くの教師に読んでもらうためにも次の版の時には,背表紙には是非,野口先生のお名前を入れてください。
お願いします。一ツ橋書店さん。
(2012年2月)
昨日と本日で,3学年分のテストを何とか作りあげました。
何回チェックしてもミスが見つかりますので,今回は特に念入りにチェックしました。
午後はゆっくりとした時間ができましたので,読書を楽しみました。
さて,この本は,ノンフィクション短編集です。
しかし,この本が異色なのは最初の3本が自分と父親との関係を取り上げていることです。沢木耕太郎さんの「無名」は,父親の人生を静かに描いていましたが,松原さんはちょっと違う描き方でした。感情を隠さないことで,すんなりと心に入ってきました。一番よかったのは,柔道の田村亮子さんと同じ階級であるため,オリンピック出場が叶わなかった長井淳子さんを描いた「遠きオリンピック」です。久々,いいノンフィクション作品に出会えました。 (2012年2月)
15年ぐらい前に,ラジオ深夜放送で「ドリアン助川の正義のラジオ!ジャンベルジャン!」という番組があったそうです。
その番組は,中高生たちがいろいろな悩みをぶつけて,ドリアン助川さんと語り合うという内容でした。その番組を本にしたものです。
悩みが「援助交際」「いじめ」「妊娠」「レイプ」などきわどい内容がほとんどですが,ドリアンさんが真正面からきれいごと抜きで語っています。
単なる悩み相談番組ではなく,一緒に考える,悩みを共有すると言ったほうがいいかもしれません。ドリアンさん自身が凄まじい人生を送ってきた人のなので,その一言が心に響くものがありました。
<引用始まり>
恋は素晴らしい。しかし恋以外にも惚れたものをひとつ持つべきである。僕の観点で言うならば,恋は音楽を助け,音楽も恋を助ける。逆もまた真で,失恋は音楽を養い,音楽は失恋を慰める。恋した女性とは二度と逢うことができなくても,その女性への祈るような気持ちを音楽で伝え続けることができるのである。
<引用終わり>
(2012年3月)
本日の午後は,バスケット部のお別れ試合がありました。
久々に3年生が参加したにぎやかな試合となりました。
受検が終わって安心感もあると思いますが,3年生みんな伸び伸びとプレイしていました。
さて,午前中は100冊を目指しての読書に励みました。
今回は,南海キャンディーズの山ちゃんの本です。
ほんのちょっとだけ気になっていましたので,古本屋で購入していたものです。
読んでみると,予想以上に面白かったです。
中でも興味を持ったのは,「張りぼての自信」という言葉です。
これについて,山ちゃんは次のように書いています。
<引用始まり>
たいして自身がないものでも,周りからボロッと出た褒め言葉などで小さな自信を張っていってもらったり,些細なことをそこに結びつけたりすることによって,結構立派な張りぼてってつくれるものなんです。僕はそれを「張りぼての自信」と考えた。
<引用終わり>
頑強な自信を持って人は,挫折にぶつかるとそこで一気に自信喪失になってしまいますが,何せ張りぼてなので,ちょっと張り替えることで自信がもどってくるのだと思います。
こう考えると,傷つくことになれた人ほど強くなれるんですね。
相方のしずちゃんとの出会いのエピソードも面白かったです。(2012年3月)
先日卒業した生徒から借りて読みました。
中村さんのパワーがビシビシと伝わってきました。
いろいろできない理由を言う前に,まずはやってみるという中村さんの哲学がぎっしりと詰まった1冊です。
しかし,ほとんど講演CDで聞いた内容でした。
卒業生も中村さんの生き方に共感した生徒がいました。
将来,思い出すことがあればいいなと思います。 (2012年3月)
さて,今回は高校時代から疑問でした,THEをつける場合とつけない場合の違いについての本を古本屋で,2か月前に購入していました。(200円)
それをようやく読破しました。この本を読んで,ようやくわかりました。
この本によれば,
「theは孤独,a/anは仲間がいる」
「つまりtheはone and only を暗示する」となります。
特にこの説明文が納得しました。
<引用始まり>
それではDeath on the Nile(アガサクリスティーの傑作推理小説のタイトル)にはなぜtheがないのだろうか。このdeathは普通のどこにでもあるdeathではない。ナイル川のdeathとかなり絞られた状況のdeathなのでThe death だと金丸さんは思った。タイトルに一層の緊迫感を出し,読者の注意を引き付けるためにわざとtheをつけない。ちょうど新聞の見出しのように。
Killer at large!・・・(殺人鬼逃亡中)
本のタイトルを正確に読み取るのは難しい。しかし,ちょっとしたポイントを教えてもらうだけで英語の本が急に身近に感じられるようになる。
<引用終わり>
わずか3文字の「the」ですが,とても奥が深いですね。
しかし,英語を話せる人たちはtheの持つ意味を正確に理解して話しているのでしょうか。(2012年3月)
「たいまつ」は詩集ではなく詞集です。
辞書によれば「詞」とはいくつかの言葉をつないでいったものとあります。
そういった意味では,むのさんのこの本は詩集ではなく詞集なんだと思います。
さて,この「たいまつ」シリーズですがⅣで終わったと勝手に思い込んでいました。
しかし,東京の合田先生のご指摘があり現在6巻まで出ていることが判明しました。
そこで,5巻と6巻をさっそく購入しまずは5巻を読破しました。
この本を読むと,言葉のもつ力が伝わってきます。
生徒に話すために,この詞集の中にある言葉をたくさん借りました。
今回も,あらたな言葉と出会うことができました。
教師という仕事は,言葉を磨く必要があると思っています。
そういった意味でも,この「たいまつ」シリーズは私にとって大切な本となっています。
今回出会った言葉を1つ紹介します。
<引用始まり>
「月はきれいだが美しくない。いくらきれいでも,寒そうにべそをかいている。もらい物で身を照らしているせいだな。光でも熱でも何でも,もらい物では駄目だな。自分から熱くなって燃えて輝かなくちゃ。それが生きものだな。」
<引用終わり>
(2012年3月)
初期のゴーマニズム宣言は,新刊が出るとすぐに購入していました。
しかし,乱発傾向が強くなり,また小林氏がマスコミにもちょくちょく顔を出すようになってから買わなくなりました。
さて,今回購入した理由は,時間つぶしに立ち寄った古本屋で安かったからです。
いざ読んでみると面白かったです。
過去に発表したマンガも収録されていますので,要注意です。
オリジナルは最初の部分だと思います。
マンガですが,マーカーを入れる箇所が多くありました。
新書にしてもおかしくないような内容です。
小林氏の「公」と「私」の区別がつけられない日本人という主張に賛成します。
また,私が気にっている諏訪哲二さんや長田百合子さんも紹介されていて,なかなかいいです。
小林氏も言及されていた「13歳のハローワーク」に関する意見に対して賛成します。
私も「13歳のハローワーク」がベストセラーになった時に違和感を覚えました。
その理由は,自分の興味や好みで仕事を選ぶという考えに抵抗があったからです。
好きな仕事に就ければいうことありませんが,ほとんどの人はそうではないはずです。
働きはじめてから,その仕事を好きになっていくものだと思うからです。
仕事の選択条件を自分の好みだけにすると,嫌いになったらすぐにやめてしまう人が増えてしまうかもしれません。
そういったことが頭にありましたから,昨年度の職場体験学習の事前指導の時に,自分が嫌いな興味がないような仕事をあえて選ぶようにという話をしました。
嫌いだ思っていた仕事に,魅力を感じる生徒もいるかもしれないと思ったからです。
さて,このことを小林氏は,次のように書かれています。
<引用始まり>
自分にあった仕事を選べるはずだと。どこにあるんかい,そんな仕事!(笑)そんなに誰でも自分のなりたい職業に就けるかよ!ムチャクチャなことを教えてるなあ。自分のやりたい仕事なんて,なかなかやれないものなんだよ。それが現実なんだから,誰でも望めば希望の仕事をやれるみたいな,ありもしない幻想を与えちゃダメだよな。
<引用終わり>
名前ばかりの変な教育論を読むよりは,この「修身論」を読んだほうがタメになります。
(2012年4月)
世界で一番寒いところはどこでしょうか。
北極?南極?いえいえ,ロシアのヤクートという国です。(現在のサハ共和国)
そのヤクートに住むテレビ局員から米原さんに届いた手紙には,次のような季節の挨拶がありました。
「お元気ですか。こちらはすっかり暖かくなりました。外の気温はマイナス21度。暑いほどです」
驚きです。
12月の平均気温がマイナス50度のヤクートだからこそ書ける内容ですね。
異常に寒いところでは,どのようなことが起こるのかとても参考になりました。
例えば,次のようなことです。
・人間や動物が吐く息や車の排気ガスや工場の煙に含まれる水分が凍ってしまい居住霧となります。この居住霧で4m先のものも見えなくなってしまうそうです。
・家がほとんど傾いています。
・凍った道路なのに,車のタイヤはノーマルです。しかし,まったく滑りません。
・釣り上げた魚は10秒で凍結します。
・咳が出てしまう。
など社会科の授業のネタがいっぱい詰まった本です。 (2012年4月)
今日は,部活の合同練習会で1日中S高校に行っていました。
帰ってから,読みかけていたこの本を読みました。
夕食までの小一時間で読破しました。
佐藤さんの本は初めて読みましたが,とてもきれいな描写ができる作家だと思いました。
50歳の私ですが,高校時代を思い出させてくれ,心にしみる描写がたびたびありました。
きれいな描写の中に思春期特有のとんがった言葉が出てきて,そのバランスがいいですね。
特に,「違う」と書かないで「チガウ」とカタカナで書いているところが象徴しています。
自分が中学生時代に出会っていたかったなあと思える,そんな1冊です。
〈引用始まり〉
通ちゃんを好きだという自分の気持ちがとても悲しいのだ。前は,ただ幸せな気持ちだけだったのに。とびきりのダイヤモンドみたいに傷も曇りもなくて,どこまでも透明でキレイで最高の宝物だった。今は,時々,そのダイヤモンドが胸の中でごろごろして痛かったり苦しかったりする。好きと口に出すのが,痛いみたいな気持ち。
〈引用終わり〉
微妙な描写がうまいなあ。
(2012年4月)
久々に吉田さんの本を読みました。
吉田さんは気になる作家の一人ですから出た本はチェックしています。
つい最近もスパイ小説が出たばかりです。
さて,この本は昨年末に古本屋で購入していて読むきっかけがないまま今になってしまいました。はじめから3分の2ぐらいまでは登場人物が多いため,その人物の描写が多くなかなか話が進みませんでした。
しかし,残りの3分の1ぐらいから加速します。昔話の「さるかに合戦」みたいにラストはスカッとするのかなと思っていましたが,そんな感じではありませんでした。
しかし,グイグイと引き込む魅力がある小説でした。
これをきっかけにして吉田さんの本をまた読み始めるんだろうなあ。 (2012年5月)
戦争が終わって72年が経って,戦争体験者が少なくなってきています。
また実際に戦地に行った人の高齢化が進み,戦争の体験を直接聞くことが難しくなってきています。まさに風化しつつあると言っていいでしょう。
門田さんは,この「太平洋戦争 最後の証言」シリーズ3部作の執筆にあたり100名をこえる元兵士たちを訪ねて直接インタビューされています。
戦争の事実を知る最後のチャンスと言ってもいいでしょう。
映画や小説では決して伝わってこない,真実の重みが伝わってきます。
大鑑巨砲主義の象徴でもある戦艦大和の生涯を追うことは,日本の戦争の歴史を追うことでもあると思いました。全長263m,横幅38.9m,排水量7万2000トン,昭和20年4月7日午後2時23分東シナ海に沈没しました。乗り込んでいた3332人のうち戦死者は3056人で,死亡率は91.7%でした。戦艦大和こそが日本であり,日本の希望だったと思います。このことは「大和が沈む時は,帝国が沈む時」という言葉が表しています。
この本の中で,印象に残った部分を少し,紹介します。
<引用はじまり>
あの時代は「狂気そのものだった」とか,人々は「軍国主義教育によって洗脳されていた」などという人がいる。戦後教育は,そうして過去を位置づけ,さまざな事実を封印してきた。そして,自分たちのすぐ隣にいる最前線で戦った兵士たちの証言と実体験を軽んじてきた。<引用終わり>
生き残った柴垣さんの言葉を読んだ時に,胸にこみあげるものがありました。再び引用します。
<引用始まり>
「特別攻撃隊という使命を帯びて大和で沖縄へ行かれた方たちが,その足元におられるわけです。私は三千人からの人が,一つの魂となって,沖縄へ行こうとしたことがすごいと思うんですよ。それだけの人が国を救おうと思うて行ったんじゃからね。そういうことを国民の皆さんにも,よく覚えて欲しいと思うんですよ。あり合せの燃料を詰めて,三千人からの人が国のために一丸となった精神を見せてくれた。日本がこんだけ平和になったのも,礎になってくれたこういう人がおってくれたわけじゃから。私はその大和の精神は不滅だと思うとりますよ。」
<引用終わり>
平和教育で使う必要がある一冊だと思います。
このシリーズのあと2冊も購入します。(2012年5月)
今日は,代休です。しかし,習慣で5時半すぎに目が覚めました。
目覚めのコーヒーを飲もうと思いましたがガタガタして妻を起こすのも悪いと思いましたので,ベッドで昨日買ったこの本を読みました。
久々に,藤原さんの本を読みました。いつもながら,読後さわやかになりました。
これは,読みやすい文章のおかげだと思います。
本の題名である「管見」とは,見方が狭いという意味で「妄語」とは,うそという意味です。
題名は大きな謙遜でつけられていますが,中身はとても示唆に富んでいます。
この中で,一番うなづいた部分を引用します。
<引用始まり>
「父(新田次郎)もいつか死んでしまうんだな。死んだら脳味噌がもったいない。ぎゅうぎゅうに詰まった歴史の知識とか,一分に一句を詠む即興のわざでも自分の脳に移せたらいいのに」とよく思った。
<引用終わり>
その通りだと思います。しかし,こんなことができないからこそ,その人から学ぼうとするのです。話を聞いたり,本を読んだりするのです。何事も楽には習得できないものです。
さて,今日の仕事は締切が過ぎている機関紙の原稿を急いで書くことです。編集者には,迷惑をかけていますからね。しかし,今回も難しいです。(2012年5月)
今日は,市中学校体育大会の代休でした。部活がないのでゆっくりと休みました。
午前中は,遅れに遅れている機関紙原稿の執筆に力を注ぎました。
その甲斐あって,何とか完成し,担当者に送ることができました。
その後,コーヒーを飲みながら読書を楽しみました。
100冊を目指して頑張っていますが,現在36冊です。
ちょっとペースが遅いですね。
夏休みに気合を入れないと100冊は達成できそうもありません。
さて,この本は,今年の本屋大賞のノミネート作品でした。
書店で気になっていたのですが,学校の図書館にありましたのでさっそく借りました。
舞台は,地元長崎県の五島です。
島の中学校の合唱部員たちが,若い女性教諭と全国合唱音楽コンクールを目指す物語です。
前半は,人物描写でなかなかテンポが悪かったのですが,後半,いよいよコンクールが近づくにつれてドラマチックに展開していきます。
そして,最後は,目頭が熱くなっていました。
特別なストーリーではありませんが,感動します。
その理由は,課題曲となっている「手紙〜拝啓十五の君へ〜」を中心に置いた構成の巧みさにあると思います。
大賞をとった三浦しをんさんの「舟を編む」もよかったですが,この本も久々に感動した1冊となりました。
自分が経験してきた合唱コンクールと重なる部分があるかこそ感動も大きかったのでしょう。久々の★5つ本です。
中学生に是非読んでもらいたい,おススメの1冊です。(2012年6月)
プロ教師の会のブレーンである諏訪さんの新刊です。
すでに退職をされていますが,鋭さは変わりません。
教育現場で自ら体験したことをもとにして,理論を組み立てていますから我々のような現場教師には,よくわかる部分もあります。
しかし,よくわかるのですが,読後いつもやりきれなさが漂います。
閉塞感が残ります。
日々の仕事に悩んでいる教師は読まないほうがいいかもしれません。理論武装をしようと考えている教師には,参考になる1冊です。退職後だから,書くことができた内容もあります。
<引用始まり>
このオンリーワンはまったくいただけない。「社会的な個人」は他人(他者)とのかかわりのなかで自己のアイデンティティを築くものであって,「内的な自己」に閉じこもることによって確立されるものではないからである。もっといえば,オンリーワンは幼児的な全能感の残滓であり,宣揚しなくてもみんなが持っている感覚であり,むしろ,「社会的な個人」としては克服すべき質のものだからである。
<引用終わり>
SMAPの「世界にひとつだけの花」が流行った時に,すぐさま学校現場で利用した教師がたくさんいました。確かにとてもよい歌詞だと思います。しかし,この歌詞を学級目標などにすることや生徒に語る時に引用することなどには,違和感を覚えていました。それは,上で引用した,諏訪さんが考えることと同じだったからだと思います。オンリーワン意識が強い生徒ばかりでは,授業は成立しませんから。(2012年6月)
マンガとアニメ「宇宙兄弟」のヒットで宇宙に関する本をよく見かけます。宇宙もので一番面白い本は何かと聞かれたら,迷わず「宇宙からの帰還」(立花隆 文藝春秋)と答えます。宇宙に行った人々が,実際に考えたことや帰還した後はどうなったのかなど華やかな表舞台とは違った宇宙飛行士の暗い部分も描かれた傑作ノンフィクションです。宇宙空間でUFOを見た人や神を見たという人もいます。帰還後,牧師になったり,自殺をしたり人もいます。宇宙体験が彼らの人生に大きな影響を与えたことは事実なのです。
この本を読んでから,いろいろな宇宙ものを読んできました。この本は,以前NHKで放映された番組の関連本です。今まで秘密だった選考試験について詳しく書かれています。
興味深いのは,NASAのリンゼー室長の言葉です。
<引用はじまり>
「私たちが候補者を面接するのと同時に,候補者たちが私たちを面接して,宇宙飛行士の仕事とは何なのか,リスクは何か,どんな見返りがあるのか,そして宇宙飛行士としての人生とはどのようなものなのか,それらを理解した上で,それでもやりたい仕事なのかを考えてもらうことが重要なのです」
<引用終わり>
専門的な知識や技術ではなく,最終的には,この人は,多くの仲間と一緒に働くことができるのか,そして仲間が一緒に働きたいと思うかどうかという点で面接しているのです。
最終的にはチームとして動けるかどうかだと思います。最先端技術の宇宙開発の現場においても人としての魅力が重視されている点が興味深かったです。(2012年6月)
最近は,夜が明けるのが早いためか5時には目が覚めてしまいます。(歳のせいか?)朝食までの小一時間で読書をしています。さて,今回は久々に藤原さんの本を読みました。
藤原さんと言えば,大学生の頃に友人に薦められて読んだ「東京漂流」「メメント・モリ」の印象が強烈に残っています。最近では,藤原さんも年を重ねたせいか,私が年をとったせいかわかりませんが,静かな物語を好むようになりました。この本は,ノンフィクションのような小説,小説のようなノンフィクション短編集です。名もない人たちの出会いや別れを静かに見つめた内容です。読みながら,俳人の尾崎放哉(おざきほうさい)の俳句を思いだしました。
「入れものがない,両手で受ける」
「墓の裏に廻る」
そんな悲しさが伝わってくる本でした。 (2012年7月)
今日は,朝から部活でした。午後は,妻と一緒にホームセンターへ植木鉢を買いに行きました。観葉植物がぐんぐん育ってきて,鉢が小さくなってしまったからです。店内に入ると冷房が効いていないのかなと思うほどでした。節電のせいでしょう。
さて,帰宅後しばらくの間,風が通る涼しいところで読書をしました。
この本は,日本がお手本としている国について,実際にその国に住んでいる日本人がほんとのところを報告しています。一番面白かったのは,「世界の教育大国にフィンランド・メソッドはありません」という章です。現在は,あまり聞かれなくなりましたが,PISAの結果が公表された時は,フィンランドの教育がどんなに素晴らしいかを紹介する本がたくさん出版されていました。公的研修会でもよフィンランドの教育について学ばされました。しかし,ほんとのところはどうでしょうか。その一部を紹介します。
<引用はじまり>
この国では教職はクリエイティブな職種とみなされており,大学でも教育学部は競争率10倍という狭き門の人気学部だ。加えて1976年以降,特に小学生の先生になるには修士号の取得が必須とされている。フィンランドの先生は,ほぼずべて超高学歴というわけだ。このように教職の人気が高く,先生の社会的地位が依然として高いことこそ,生徒の人権を大きく認め過ぎて学級崩壊が問題となっているお隣スウェーデンの二の舞にならずに済んだ要因と広く受け止められている。
1991年のソビエト連邦崩壊後、それまでソ連頼みだったフィンランド経済が危機に見舞われて国家財政が逼迫した際、当時のヘイノネン教育相が「このような危機の時こそ、教育に投資することが将来の経済成長を生み、雇用確保につながる」と説き、教育費の大幅増額を要求したのだ。その精神が現在まで維持されている。
<引用終わり>
表面だけの良い部分を真似してもうまくいかないと誰もが経験で知っていると思います。フィンランド・メソッドが伝家の宝刀みたいに扱われたこと自体がおかしいのです。宗教や民族も違う,生徒と教師の関係も違う国の方法をすべてよしとすること自体がおかしいのです。よい部分もあれば,マズイ部分もあるのです。マズイ部分の一例を紹介します。
<引用始まり>
「住みやすさ」ばかりが語られがちだが,無視できない事実もある。それはこの国の自殺率の高さだ。フィンランドの自殺率は1965年から1990年の間に3倍も膨れ上がり,1990年には世界第3位の「自殺大国」であった。1986年から国を挙げて取り組んだ,世界初の「自殺予防プロジェクト」のお陰で,1992年から自殺率は約半分に減少し,2011年の現在では世界14位(日本は8位)と随分下がったものの,20歳から34歳の男性における死亡原因の最上位だ。2007年の統計によれば自殺は国内の死因別死亡率で4位,全体では毎年千人近くが命を絶っている。
<引用終わり>
学力が高くても,命を粗末にする国が素晴らしいとはとても言えないでしょう。日本にもあてはまる部分はありますよね。
お手本ではなく,ちょっとしたヒントをもらう程度でいいのかもしれませんね。
(2012年7月)
著者は高校で家庭科を教えている先生です。この本を読んで,家庭科は生きるために大切なことをストレートに学ぶ教科だと再認識しました。
・食事
・家族
・お金
・性
どれも身近で大切なことです。
特に関心したのは,大人とは何かについて4つの自立をあげて説明してあることです。
①生活的自立
②精神的自立
③経済的自立
④性的自立
なるほどだと思います。社会科や学活で使えそうな資料もついています。
(2012年7月)
著者はAKB48のメンバーです。AKB48には,まったく興味がありません。総選挙でだれが1位だとか誰がチームAなのかなどどうでもいいことです。しかし,この本の著者はである仲谷さんには,とても興味を持ちました。テレビに出るわけでもなく,センターで歌うわけでもない人物なんですが,とても好感が持てます。彼女は,中学校時代,不登校生徒でした。AKBのオーディションに参加した理由は,クラスメートに前田敦子さんがいたからです。彼女はAKBを最終ゴールと考えてはいません。声優になるという通過点として考えています。自分のことをしっかりと認識している彼女は,非選抜という立ち位置を大切にしています。非選抜だからこそ,できることもあるのです。この言葉が印象的です。
<引用始まり>
私はどこの世界でも,ウサギとカメのウサギにはなれなかった。私は,ウサギとカメのカメとして,これからも挫折と失敗を繰り返しながら,そこで得た経験を糧として,成長していくことでしか生きてはいけないのだ。しかしそれは,けっして不幸な人生ということではない。非選抜メンバーにも,その責任を果たしている限り,必ず居場所が与えられるのだ。
<引用終わり>
この本を使って,道徳授業をつくろうと思いました。一人の少女が成長していく,素晴らしい本なのです。(2012年7月)
先日は,ロンドン五輪の開会式を生で見るために4時に起きました。ということで眠かったのですが,今日はいつもの通り,5時に目が覚めました。
話は変わりますが,社会科の授業で時差を扱います。計算が入ってくるので,苦手な生徒が必ずいます。しかし,今年は時差を肌で感じることができる絶好の機会です。開会式やサッカーの試合の時刻をイギリスと日本との時差に興味関心を持たせることができると思います。ロンドンとの時差は9時間ですが,サマータイムをとっているため,8時間の時差となります。日本のほうが進んでいますから,日本の時刻から8時間をマイナスします。そうなると,開会式はロンドンの見地時刻で午後9時から始まって,3時間以上も続きましたから,終わったのは午前0時を過ぎたころだったのでしょうか。その日に試合を控えていた選手の体調は大丈夫だったのかなと考えてしまいます。
時差の話は置いておき,5時に起きて朝読書をしました。現在,興味がある宇宙ものです。
中学生向きに書かれていますから,1時間ぐらいで読破しました。野口さんの夢についての考えは,中学生にも話したい内容です。
夢に向かって一直線に突き進んでいくのではなく,夢を持ち続けならが,意識しながら別のことをやってもいいということです。それは決して無駄にはならないということです。野口さんは,次のように書いています。
<引用始まり>
宇宙に飛び立つまでの,長い道のり。
乗り越えなければならない壁がたくさんあった。
遠まわりに思えたこともあったけれど,
振り返ってみれば,なにひとつとしてむだなことはなかった。
<引用終わり>
朝から日差しがとても厳しいですが,宇宙関係の本を読むと,ちょっぴり涼しくなります。
(2012年7月)
今日は,午前中は部活,午後は市総合教育センターでの研修でした。内容は,小学校道徳の授業改善に関するものでした。小学校の内容でしたが,昨年も参加しましたので,今年も参加してみました。うちのサークルでは,小学校と中学校の道徳にあまり壁みたいなものは感じません。しかし,公的な研究会などに参加すると,ちょっとした違和感というか温度差を感じます。さて,今日の研修です。結論から言えば,予定調和的で,ねらいが見え見え,先が読めるなど,私から見ると魅力がない資料(「モムンとヘーテ」)でした。指示発問もあまり工夫がないなと思いました。ねらいは,おそらく「友達って何?」でしょう。流れは,こんな感じです。
①資料をすべて一気に読む
②話の感想を書かせる
③資料に書いていない,登場人物モムンとヘーテの会話を考えさせる
④これを役割演技で発表させる
⑤どんな会話がいいかを全体で考えさせる(「合意形成」というそうです)
深澤先生が言っていた言葉を思い出しました。
「素晴らしい道徳授業は,大人も感動させるものだ」
教師だけが納得し,子どもの心を揺さぶった授業とは言い難いものでした。
研修の帰り,ツタヤに立ち寄り物色して,「天才 柳沢教授の生活」の新刊が出ていましたので,購入しました。私が,毎回購入している唯一のコミックです。今回は,久々にいい話が多く掲載されていて,満足しました。特に,第1話の「彼女に聞きたくて」という話がよかったです。いつか,道徳授業をつくりたいと考えています。考えてから約8年もたっていますが…。
(2012年7月)
現在,道徳の時間の年間カリキュラムを作成しています。本校独自のものです。市教委から,指導があったわけではありませんが,そろそろトップダウンで提出を求められそうな感じだからです。作成にあたり,いろいろな出版社が出している,いわゆる副読本の見本を取り寄せ,目を通している最中です。内容項目と資料をすべて抜き出し,一覧表にしています。これが大変な作業なのです。各学年35時間分ですから105個の資料を読みます。しかも,6社分ですから,630個の資料に目を通すことになります。もちろん,細かく読むのではなく,流して読んでいます。このような作業を進めていると,いろいろなことが見えてきます。例えば,出版社の色です。例えば,必ず使われている資料です。例えば,昔から使われている古典的な資料です。これに文部科学省が出している「中学校道徳 読み物資料」も加えるつもりです。部活の指導の前後で作成していますので,まだまだ終わりそうもありません。今年の夏は,これを完成させることが大きな仕事になります。
さて,今朝も読書をしました。この本を読むと,亡くなった母を思い出しました。私の家庭は,貧しかったと思います。小学生の頃の記憶です。父親の収入だけでは家族を養うことができなかったのでしょう。時折,母は日雇いの道路工事の作業に行っていました。男に交じって働くのですから,大変な苦労があったと思います。一番母に甘えたい時期に,すぐそばに母がいない寂しさがありました。50歳になった今でも覚えているくらい,寂しかったのだと思います。
そんな母と,姜尚中さんの母親が重なることもありました。母の強さと優しさを思い出した1冊です。 (2012年8月)
今日の午前中は,部活動の指導と道徳カリキュラムづくりでした。今日から,各学年の年間指導計画表づくりに入っています。心のノート,行事,学活,教科,総合などとリンクさせています。誰からもつくれと言われていないので,途中,ちょっぴり手を抜こうとも思いました。しかし,乗りかかった舟ですから最後まできっちりと作ろうと躍起になっています。
午後は,市総合教育センターでの授業改善「中学校・道徳」に参加しました。今回は,講師として福岡の占部賢志先生の講演会でした。今までに3回ほど拝聴しましたが,ここまで歴史の素晴らしさを語ってくれる人は知りません。いつも日本人ってすごいな,素晴らしいなと感心します。今回一番印象に残ったのは,教師に大切なことは「言葉の力」を持つということです。確かにそうだと思います。それに加えて,その言葉を誰が言うのかということも重要になってきます。同じ言葉でも,言う人が違えば,相手の心にまったく響かないこともあるからです。言葉に魂がこもっているのか,情があるのかということだと思います。あっと言う間の2時間でした。
さて,読書ですが相変わらず,5時から6時までの朝読書というリズムです。今回は,来週の講演会で小惑星探査機「はやぶさ」の開発に携わった方の話を聞きます。その予備知識を得るために読みました。絵本形式でかかれているので,とてもわかりやすかったです。よくは知りませんでしたが,「はやぶさ」の地球帰還というのは,日本の宇宙開発の歴史から考えるととてもすごいことだと思いました。アメリカのアポロ13号に近い奇跡ではないのかなと思いました。講演会が楽しみになりました。(2012年8月)
「大和撃沈編」に次ぐ2冊目です。平和学習を行うこの時期に平和や戦争に関する本を読みます。係りから配られたプリントだけを読んで生徒に語ることはしたくありません。まずは知ることです。知ることにより考えます。こうやって自分なりの考えをもつことができるのだと思います。生徒も同じでしょう。いろいろな本や話や映画やドラマなどから新しいことを知るのです。まずは,ここから始まるのです。
<引用始まり>
「多くの人々が,多くの才能が,そのそれぞれの夢を抱きながら,国によって殺された。言うまでもなく,祖国が戦いに敗れようとする時に,若者が生命をかけて国に身を挺するのは当たり前だが,国には,その国民の死を求めるのに節度があります。特攻を命ずるなどの国行動は,狂気の沙汰であり,国の行動としての節度を超えます。」
<引用終わり>
重い言葉です。日本は戦争の終え方を知らなかったという言葉を思い出しました。向かうのも勇気,逃げるのも勇気なのです。(2012年8月)
読破しようと何回もチャレンジして,結局いつも途中で断念してしまう本があります。例えば,夏目漱石の「こころ」や筒井康隆の「虚航船団」などです。この本も,第1章だけ読んでほったらかしていました。いざ,気合を入れて読み始めるとなかなか面白かったです。特に面白かったのは,最後の「番外編 眠れる分度器」です。読みようによっては,教育論みたいな話です。次の話がよかったです。
自分の腕を生徒に噛ませた教師と噛んだ生徒のセリフです。
<引用はじまり>
「どうだ,時田,先生の血は?」
「あったかくって,ぬるぬるします。変な味がする」
「それが,生きているってことだよ」
「生きている血には,味がある。おまけにあったかい」
「じゃ,死ぬと味がなくなっちゃうんですか?」
「そうだよ。冷たくて,味のないのが死んだ人の血だ」
「だからな,死にたくなければ,冷たくって味のない人にはなるな。いつも,生きている血を体の中に流しておけ」
<引用終わり>
(2012年8月)
タイムリミットが迫ってくる推理,サスペンス小説を読むようになりました。この本も,死刑執行というタイムリミットが迫る容疑者の冤罪をはらすために,事件を捜査していく2人の男の話です。手がかりは,「階段」の記憶のみ。さあ,どうやって真犯人を探し当てるのか。時間は迫ってきます。なかなかの出来でした。あと1冊ぐらい高野さんの本を読んでみようかなと思います。
午後は,実家へお盆の集いで出かけます。長崎市程ではありませんが,小さな精霊舟をつくり流します。爆竹が鳴る中で大きな精霊船を流すのもいいですが,小さい舟に仏様をのせてかえすのも風情があっていいです。昨日までの大雨が心配でしたが,今日は夏らしい絶好調の日差しが降り注いでいます。夕方には涼しくなるのかな。 (2012年8月)
今日は,朝から部活に行き,午後は道徳授業年間計画の最終チェックと9月3日に発行予定の学年通心の作成をしました。その合間に,この本を読破しました。以前から,鍵山さんの言葉を通信や懇談会などで紹介してきましたが,この本にもたくさんのいい言葉が書かれていました。さっそく,ノートに視写していくと3ページにもなりました。
例えば,
素手で掃除を行う理由として,「人間の指先は非常に敏感にできている。直接感じることが問題解決の早道である。ゴム手袋や長い柄を使うとその分だけ感覚が遠ざかる。つまり問題から遠ざかるということである。直面する問題から逃げずにできるだけ近づいて対処することである」
また,言葉の引き出しが増えました。ありがとうございます。(2012年8月)
下巻も一気読みでした。人間を尊重し,人間を信頼し,人間を愛した国岡鐡造の一生。日本人に誇りを持てる1冊です。鐡造と部下の会話より
<引用はじまり>
世界最大の巨大タンカーを驚きと感動の目で見つめる全国から集まった少年少女の姿を,鐡造は艦橋から嬉しそうに眺めていた。
「東雲よ,見たか。あの子たちの目を」
鐡造は言った。
「瞳が輝いておる。あの子たちは二十一世紀の日本を支えていく子供たちだ」
「三十五年後ですから,私も見ることはありません」
二人は笑った。
「どんな国になっているでしょうか」
「日本人が誇りと自信を持っているかぎり,今以上に素晴らしい国になっておる」
鐡造はもう一度甲板に目をやると,歓声を上げている少年少女たちを,まるで宝物を見つめるようにいつまでも眺めていた。
<引用終わり>
出光佐三さん95歳の生涯でした。(2012年8月)
明け方から,台風の影響で風雨が強くなりました。久々の台風で心配していましたが,大きな被害もなく一安心です。今日は,このような悪天候のため外出を控えて,通知表用の評価と学年通信作成をしました。そして午後は,久々に読書をしました。以前読んだ「聖の青春」で感動しましたので,同じテーマ,同じ作者である本書を古本屋で購入しました。
棋界には,厳しいルールがあります。奨励会には,満23歳の誕生日までに初段,満26歳の誕生日を含むリーグ戦終了までに四段にならなければ退会というルールです。四段からプロとして認められ,給料や対局料などの収入も得られますが,三段ではその保障がまったくありません。この本は,この戦いに敗れ,棋界を去った若者のその後を追ったノンフィクションです。将棋をまったく知らない私でも,ぐいぐいと引き込まれました。大崎さんの本をしばらく追ってみようと思います。
この本を読み終えたぐらいから,雨もやみ,少し明るくなってきました。 (2012年9月)
大崎さんの有名な「聖の青春」と「将棋の子」を読みました。この2冊は将棋の世界を描いていました。今回は,同じノンフィクションですがテーマは「愛」です。2001年8月15日付の朝日新聞に次の記事が掲載されました。
邦人男女,ドナウで心中 33歳指揮者と19歳女子大生 ウィーン
たったこれだけの記事ですが,大崎さんは何かひかれるものがあり,この心中事件を調べていきます。どうして19歳の若い女の子が異国の地で死ななければならなかったのでしょうか。
読み進めていくうちに,彼女の深い愛が見えてきます。
最後の方にこの女子大生の写真が掲載されていましたが,笑顔で写っていることがよけいに痛ましかったです。
人を愛することで悩み,喜び,苦悩し,支え,支えられる,そして別れ。
将棋とは全く違ったジャンルのノンフィクションですが,こちらもよかったです。
(2012年9月)
将棋の世界に興味を持っています。それでこの本もネットで注文しました。タイトルからもわかりますが,プロの棋士を目指して奨励会に入っあ瀬川さんが,26歳までに4段になれずに,将棋の世界から離れていまいます。その後,会社員になりますが,プロ棋士への夢を忘れることができずにいました。そこで,アマでも途中編入ができるような制度をつくってほしいという嘆願をした結果,認められて晴れてプロの棋士になったのです。しかし,これは簡単なことではありません。5段,6段の錚々たるプロたちに勝たなければならないのです。それを乗り越えてプロの棋士になった瀬川さんの生き方に励まされます。やはり,将棋の世界はとても魅力的です。(2012年9月)
朝日新聞の特集でいじめについて,著名人がメッセージを送るコーナーがありました。途中で朝日新聞を購読することをやめたので,この後,どんな人がメッセージを送ったのか,わかりませんでした。サークルまでに時間があったので,書店で物色して見つけました。あさのあつこさんや松井秀喜など62名の有名人がズラリと並んでいます。中でも一番,心に残ったのは,作家の高史明さんと美輪明宏さんのものです。
高さんは作家です。37年前に一人息子を自殺でなくされました。その息子さんが書いた詩をまとめて「僕は12歳」という本を出されました。
〈引用はじまり〉
命は一つだから大切なのではなく,君が家族や友人たちと,その足がふみしめる大地でつながっている存在だから貴重なのです。切羽つまった時こそ,足の裏の声に耳を傾けてみてください
〈引用終わり〉
(2012年10月)
テレビタレント化しているMさんよりも,池谷さんの方が信頼できると思っています。この本は,最新脳科学的に受験勉強をどうすればいいかを分かりやすく紹介しています。
特に海馬の話は面白かったです。大脳皮質は,記憶をする部分ですが,見たもの,聞いたもの,感じたものなどすべての情報を記憶しようとすれば,5時間でパンクしてしまいます。そのために,海馬が取捨選択して必要な情報だけを大脳皮質へ送っているのです。となると,受験勉強の情報は,人間にとって必要な情報なのでしょうか。生物である人間にとって必要な情報は,生命に関わるものです。ここから考えると,受験勉強の情報はいらない情報ということになります。このいらない情報を大脳皮質に送り,記憶させるためには,何度も繰り返し送り,これは必要な情報であると海馬をだますことが大切なのです。このように脳科学的に言っても,復習をすることはとても有効な学習方法だと言えます。
この本の情報を,学年通心に掲載したところ,育友会の会長さんからためになったといううれしい返事をいただきました。 (2012年10月)
Eテレの番組「バリ・バラ」はNHKの冒険番組だと思います。今まであまりテレビで取り上げなかった障がい者の性について,ソフトですが,取り上げているからです。
さて,このブログは生徒も読んでいますから,本の内容については詳しく書けません。
しかし,タブー扱いされてきた障がい者のセックスについてのノンフィクションです。読みながらショックを受ける部分もありましたが,とても大切なテーマだとあらためて思いました。
その昔,山田太一さんの脚本で「男たちの旅路〜車輪の一歩〜」という素晴らしいドラマがありました。この中で,車いすの青年が両親に頼んでお金をもらい,風俗店に行く場面がありました。しかし,どの店からも断られて,結局何もしないまま家に帰ります。両親には,断られたことを告げられずに嘘をつきます。青年は泣きながら笑います。このシーンがずっと頭の片隅ありました。
そこでこの本を読んでみました。とても刺激的な本ですが,このような問題があることを知っておいて欲しいと思います。(2012年10月)
読書癖というものがあります。それは,いったん読み始めると次の本,次の本とどんどん新しい本を探して読みたいという読書欲がわいてきますが,しばらく読まない日が続くと読みたくなくなってしまいます。
最近は,読まない日が続いていました。しかし,100冊読破できない可能性もありますから,何とか残り2か月で頑張りたいと思います。
そこで,昨日の社会科部会が終わった後でTUTAYAに立ち寄り,新刊を物色しました。今回は,今まで読んだことがない作家の文庫本を探すことが目標でした。いろいろとぱらぱら読んで購入したのが,この本です。小路幸也(しょうじゆきや)さんです。とても読みやすく中学生でもOKです。
命が残りわずかな人のそばに,獏(ばく)という人物が現れます。この獏は,その人の思い出を食べさせてもらうかわりに,それまでの人生で取り戻せるものを1つだけ与えてくれます。つまり,人生の分岐点に戻りやり直した別の人生を見せてくれるというのです。
なかなかの構成で楽しめました。そうきたか!という落ちもなかなかです。別の作品を読んでみようと思います。 (2012年10月)
「リライブ」でなかなか気に入ってしまった,小路さんの2冊目です。「リライブ」よりは,評価は落ちます,静かな青春小説です。高校生の頃に読みたかった1冊と言っていいでしょう。
しかし,いい言葉がありましたので引用します。
〈引用はじまり〉
人に迷惑を掛けるような奴はそれだけでマイナスなんだ。そこから這い上がったってようやくそれで普通にちゃんと生きている人間に追いついたってことなんだ。いるじゃん,昔はワルかったってのを売りにしているような奴。ああいうのを見ると思うんだ。お前に迷惑を掛けられた人間がどういう思いでいるか,そういう人たち全員に許してもらってお前はそこにいるのかってさ」
〈引用終わり〉
(2012年11月)
先日,このブログで紹介した,ビブリオバトルで紹介されていた本です。著者が命名研究家というちょっぴりあやしい内容かなと思って読み始めると,どうしてどうして面白かったです。珍しい名前をバカにするのではなく,その名前が流行する時代背景などを通して考えるという点に興味を持ちました。もっと詳しく言えば,その時代の世相をそのまま表すのではなく,日本人の欠乏感を表しているのだそうです。
戦争中,日本の勝機が薄くなった頃は,「武」「勝」「勇」「勝利」「進」などの名前が増え,自然の大切さが叫ばれた頃は,「さくら」「若菜」「大地」「拓海」「翼」などが増えているのです。
さて,最後に次の名前が読めますか?
①万愛鈴 ②円久 ③八月 ④富良日 ⑤多生人
答え
①マーリン ②マルク ③オウガ ④プラス ⑤タフト
こりゃあ,読めん。(2012年11月)
女性を扱った道徳授業をつくろうと思って,この本を購入しました。宝塚歌劇団の歴史は90年以上あります。戦争に翻弄され,利用されるという厳しい中でも,未来を信じ,歌を忘れずに逞しく生きた女性たちに感動します。
<引用はじまり>
工場の片隅で,それでも玉井浜子さんはたえず歌っていた。歌は現実ではなく,また,悲愴でも絶望でもない。歌があるかぎり,そこには別な世界が開け,たえず希望をつむぎだしてくれる。幸いなことに,歌だけは数かぎりなく知っていた。思えば,その歌う歌はすべてタカラヅカで学んだものであった。それゆえ,歌っている限り,タカラヅカは彼女の血肉であり続ける。そして歌うことで,心はやすやすと現実を飛び越えていき,ここではない,はるか遠い自由で明るい夢の場所へと飛び立っていけたのだろう。
<引用終わり>
(2012年11月)
1980年代,私は大学生でした。地方の大学でのんびりと過ごし,いろいろな人と出会いました。それらの人々から,本や映画や音楽などを紹介してもらいました。中でも研究室OBのHさんが古本屋を経営されていましたので,毎日そこに転がり込みマンガ本を読み漁っていました。また,Hさんから紹介された本も読んでいました。大学時代は,宙ぶらりんな感じを常に持っていました。特に,この本のタイトルである19歳,20歳は就職や将来のこともあまり考えていない,ふわっとした年代なのかもしれません。
この何ともいいようのない大学生の姿を実にうまく描写した本です。あの頃が,懐かしく思い出されました。もう30年も昔のことです。大学生活を過ごした地方都市Y市に行きたくなりました。そんな歳になったのですね。 (2012年11月)
ついに,桜田門外の変が起こりました。いつもなら,ギャグがちりばめられていて笑いを誘うのですが,さすがに今回はギャグを最小限に抑えてリアルな描写でした。一人ひとりの動きを細かく描いてあり,分かりやすかったですね。
しかし,歴史的な大事件がわずか3分程度だったということに驚きました。
吉田松陰の時もそうでしたが,井伊直助の首をとった後,どうなったかを細かく描いてあり,大いに参考になりました。こういった部分をきちんと知ることで,授業の深まりが出てきます。しかし,このコミックは出版されるのが遅いので前の話を忘れてしまっていることが多いです。ですから,いつも前巻から読み直すことになってしまいます。
12月に突入しました。残り13冊です。(2012年12月)
冷え込みが厳しく,あまりの寒さで5時半に起きてしまいました。せっかくの日曜日ですから,二度寝をしようと思ったのですが目が冴えてしまい眠れませんでした。あきらめて読書をしました。本を持つ手が寒く毛布をかぶって読みました
越谷さんは「陽だまりの彼女」で気にった作家さんです。
さて,この本の表題作である「金曜のバカ」は恋愛小説なんですが,普通のものとは違います。例えるならば,痛快対決恋愛小説といったところでしょうか。
じめっとした恋愛小説やドロドロした恋愛小説が嫌いな人におすすめです。
本格的に起きて外を見ると,雪が降っていました。おそらく初雪でしょう。そんな寒い中,部活に出動しました。 (2012年12月)
結論から言います。中学校若手教師は絶対にこの本を読むこと。
この本を若い時に読んでいれば,ちょっとはましな教師になっていたかもしれないと思わせる素晴らしい本です。
いろいろな教育実践者のエキスがつまっています。原則というのは,技と言ってもいいかもしれません。100の原則の中には,日頃の授業で使っているものも数多くありました。その原則がきちんと目的が書かれているため,納得することも度々でした。
一斉授業の必要性とその方法については,学力研の久保斎先生の本や講演が大いに参考になりました。そしてこの堀先生の本で頭の中が整理された感じがします。今年読んだ教育書で一番の収穫だと言えます。繰り返し読んで,ノートに整理していこうと思います。初任者研修で絶対に使ってほしいと思います。 (2012年12月)
副題は,吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日です。津波による福島第一原発での大事故を扱ったノンフィクションです。この本には,映像で見ることができなかった男たちの凄まじ闘いが描かれています。すべての電力を失い暗闇の中で原子炉を冷却するために,高いレベルの放射線で汚染された施設の中,命をかけて日本を守った男たち。東電の職員,協力企業の人々,自衛官など。最悪の事態となれば,チェルノブイリ事故の10倍の被害が出て,しかも日本は北海道,九州,そして汚染された本州の3つに分割される危険もあったそうです。
事故の復旧にために消防車で真っ先に駆けつけた自衛官は,こう答えています。
「あたりまえのことをしただけです。」
なんと素晴らしくかっこいいのでしょうか。
日本を救うために自らの命を投げ出す覚悟と行動があったことを子供たちに伝えて行きたいと思いました。
最後に門田さんの言葉を紹介します。
「この作品で描かせてもらったのは,原発事故の悲劇の実態と共に,最悪の事態に放り込まれた時に日本人が発揮する土壇場の底力と信念だったかもしれない。」
原発0,卒原発など選挙の道具に使われた感が強い原発ですが,このような人々がいたことを知った上で,賛成,反対を考えて欲しいと思いました。久々の★5つ本です。 (2012年12月)
今日は,朝から部活に行きました。自宅を出るときは,降っていなかった雪ですが,部活が終わり帰る途中で,はらはらと雪が降ってきました。雪予報が出ていましたので,もっと降るのかなと思っていましたが,そうでもありませんでした。
午後は,妻の買い物の手伝いでスーパーに行きました。さすがに年末です,店内は多くの買い物客で賑わっていました。
この本の著者,高橋さんはノンフィクション作家なんですが,身近なものや素朴な疑問をテーマにしてくれます。ですから,読後,心がズシりと重くなることはありません。読んでいてニヤリとすることが多いですね。
趣味というのは,人それぞれですが,こんな趣味があったのかというものも紹介されています。例えば,「航空無線傍受」です。こんなやりとりが書いてありました。
〈引用始まり〉
ーな,何が面白いのでしょうか?
「つまんないでしょ」
ーというより,どこが面白いのか,と…
「つまんないですよ」
「誰もやっていないだろうということをやるのがマニアです。流行ったら終わりなんです。」
〈引用終わり〉
趣味というは,人と同じではないほうがいいように感じます。人と違った趣味ならば,堂々と言えるような気がします。しかし,あまりにも常識離れした趣味だと相手も離れてしまいますね。
私も「趣味は何ですか?」と聞かれたら,「読書」「映画鑑賞」ぐらいしかこたえられません。これでは自分をアピールできませんね。ちなみに男性の趣味の上位は,
1位 ドライブ(50.36%)
2位 映画や演劇の鑑賞(30.13%)
3位 パソコン。インターネット(24.99%)
4位 国内旅行(22.58%)
5位 読書(21.18%)だそうです。
(2012年12月)
今日は,朝から頼んでいたクリスマスケーキを店に取りにいきました。イブは今日ですが,2人の息子が明日帰ってくるため,うちのクリスマスパーティーは明日です。午後は,生徒用の年賀状を作成しました。結局3種類の年賀状を作成しました。親戚用,教育関係者用,生徒用です。
さて,雑用をしながら隙間の時間を見つけて,100冊完全読破を目指してがんばっています。
この本は,本の雑誌社のオススメ本という宣伝文句が書いてありましたので,買ってみました。初めて読む作家さんでしたが,躍動感ある文章,中学生が気に入るような小道具や設定でした。
最近は,暗くて重い家族小説が多いなか,この本は明るく前向きになれる内容でした。落ち込んだ時などには,ちょうどいいかもしれません。ケーキも豪華な食事もない聖夜では,ちょっぴり寂しいので,妻にほんの少しの花を買ってあげました。(2012年12月)
19世紀,イギリスはアジア貿易の交通路を求め北極海を通過する北西航路を開拓するために,極地探検に力を注いでいました。
その代表的探検家として,ジョン・フランクリンがいます。彼は,イギリス国王の依頼で部下128名を連れて北極海の探検に出ます。しかし,極寒やビタミン不足から来る壊血病,そして食糧不足などが原因(とされている)で全員が死亡するという最悪の結果になってしまいました。
そのフランクリン隊が通ったコースをたどり,フランクリン隊がどうして全滅したかを探るノンフィクションです。
角幡さんは,仲間と2人で103日間にわたり約1600キロを橇を引きながら歩きました。マイナス30度という極寒,しかも乱氷で歩きにくい状況でした。北極熊の恐怖に怯える時もありました。
こういった極限状態で人間には何ができるのか,どうなるのか,どうすれば生き残れるのかということに対して,以前からずっと興味がありました。いろいろな探検もの,漂流もの,登山ものなどをいろいろと読みあさってきました。
グーグルアースで地球上どこでも見られる時代となり,冒険や探検に魅力がなくなってきているように思います。しかし,こんな時代だからこそ,自分の目で見る,肌で感じる,耳で聞くなどを大事にする角幡さんの冒険に惹かれるのかもしれません。
探検について,角幡さんは,こう書いています。
〈引用はじまり〉
探検家が探検をすることには多くの人が様々な理由をつけてきた。それは社会的名誉だったり,軍人社会での出世だったり,他国との領土拡大競争の結果だったり,商業的な側面からの要請だったりした。もちろん部分的には正しかっただろう。しかしそれらは私にいわせると部分的にしか正しくない。そんなことは人間が探検をする本当の理由にはならない。探検をしない人たちが考え出した分かりやすい理屈に過ぎないのだ。悩みや葛藤や逡巡という要素を取り除いた,やらない人たちが納得するためだけの,きれいに体裁を整えた説明なのだ。
〈引用終わり〉 (2012年12月)
昨年の暮れにテレビドラマ「鈴木先生」全11話を見て,一気にはまってしまいました。
すぐにネットの古本屋にコミック全巻を購入しました。
届いたのが元旦で年賀状とほぼ同時でした。
正月三が日ゴロゴロしながら読み始めましたが,これが止まりません。テレビドラマと同じとは分かっていますが,細かい部分が違っていて,面白いのです。
時々,楳図かずおタッチの絵に脅かされますが,何よりも鈴木先生の語りが魅力的です。哲学的な語りに抵抗があるかもしれませんが,是非一度読んで欲しい漫画です。
今年映画化されましたので,そちらも見たいと思います。さあ,急いで続きを読まなければ。
この漫画のせいで実力テストづくりが中々進みませんでした。明日は,今年初出勤ですから,学校で完成させるつもりです。
昨年は,96冊しか読破できませんでしたから,今年は100冊読破を目指していこうと思います。どんな本と出会うかとても楽しみです。 (2013年1月)