人間ドック
均茶庵は、毎年人間ドックに入っている。健康に自信があるし、今でも特に不調を感じる所はないが、何分お歳なので、万全を期している。冬場は、外出する機会が減るので、毎年2月1日に検診する事にしている。この日は、「拷問」の日と言うべきか、「肛門」の日が正しいのか。
人間ドックが好きなわけではない。どちらかと言うと、大嫌いだ。う~ん。好きな人は、きっといないだろう。でも、仕方ない。
多少高くなるが、通常のメニューからX線検査を外し、胃内視鏡をしている。バリウムに苦しむのが嫌だからだ。検査を終えてから、何度もトイレで唸るのは、勘弁して欲しい。人一倍穴が細いに違いない。
静脈注射
均茶庵の血管は、普通より細い。だから、注射が大嫌いだ。看護婦さんがしくじると、針が静脈を外してしまい、二回刺す事になる。それじゃなくても、血管を探すために、腕を何回も叩かれるのがいやだ。叩くと、血管が浮き上がるらしい。
今回は、左腕の肘下で、血液検査用の血を採った。普通の方であれば、十分に静脈が太いから、何度でも針を刺せるが、均茶庵の場合にはそうは行かない。これでもう左腕肘下は使えない。右腕肘下に、胃内視鏡用の麻酔薬を打った。検査中は、針を刺しっぱなしだ。これでもう右腕肘下は使えない。
針は、もう一本ある。大腸内視鏡検査の麻酔薬用だ。胃カメラから一週間経っているから、もう大丈夫だろうと考えるのは、事情を知らない人だけだ。均茶庵の場合には、改めて静脈を探すために散々叩かれた挙げ句、『ダメだわね。』となる。結局、左手の甲の静脈を使った。シャブ中で、毎日静脈注射をしている人が、こんな時には羨ましくなる。
大腸内視鏡
大腸内視鏡を受けるためには、合計2ℓの下剤を飲まなければならない。腸の中に残り物が無いよう、完全に掃除するためだそうだ。何と、一升瓶より多い。2時間くらいかけて飲むが、その間の恨めしさ、悲しさは、言葉に表せない。
しかも、今はコロナが大流行中と言う事で、下剤を自宅で飲んでから、うんちの写真を撮り、病院に出頭する事に手続きが変った。スマホでうんちの写真を撮るなんて、考えてもみなかった。
家から徳洲会病院まで、歩いて15分はかかる。この間、緊急事態が起こりはせぬかと、一歩一歩に緊張感が走る。何しろ、下剤をたっぷりと飲んでいる。
終った
大腸内視鏡の精算を終えたときには、もう13時近くになっていた。病院には、11時に入ったから、2時間経っている。検査時間は、たったの15分くらいなものだ。下剤を飲み始めたのは、8時くらいだった。
麻酔から半分覚めて、何となくふらふらしながら、辻堂駅前のプロントでサンドイッチを食べた。朝飯を抜いているのに、食欲なんてありゃしない。しかし、ハッピーだった。数年前には、五百円玉くらいのポリープが見つかったため、数日間入院した。
今回は、ポリープがなかったから、夜は行きつけの居酒屋を楽しんだ。但し、お酒は20時がラスト・オーダーで、21時には店が閉まる。そう、神奈川県には、まん防が発令中だ。
220210 均茶庵