洋画T-3-2----自由制作2

とうとう、洋画コース最後のテキスト課題。

F30号、2枚の提出です。

私は京都の風景を描くことをテーマにしているので

3-1に続いて京都で気になるところを描いてみました。

これで無事に洋画のテキスト課題はおしまいです。

A六角堂 B真如堂路地


1200字のレポートも同時提出です。

参考になるかな。

載せておきます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

Ⅲ−1に引き続き、今回も京都の風景をテーマにすることにした。新たなテーマに挑戦することも考えてはみたが、興味をもつもの、絵として仕上げたいものは私にとって身近な空間である風景であり、そこから構想するイメージが生まれる。町を歩き、意識した場所から想いをくみ取り、私の感じたものをキャンバスに描き込む。矩形のキャンバスの中に現代の様々な京都の姿を描いていこうと思う。

今回も、京都を散策した中で気になる場所を選び、Aは場所の特定ができるモチーフとして、烏丸六角東入る「六角堂」。Bは明確な場所がわからない風景を選び、丸太町白川の「真如堂」へ向かうための路地を描いたものである。

Aの六角堂は、最も特徴が表れたところで、近代的なビルと木造建築の時代の差異が感じられる光景を散策して探しだした。制作する行程において、六角の形をした屋根の面白さや、その場所を正確に描き上げなければいけないという思いなどが交錯し、表現したいことが希薄になってしまったように思う。Bの真如堂路地では、六角堂のように故意に場所を選ぶことをせず、散策している時に気にかかる場所を油彩に仕上げたものである。だれもが気にかけない場所で、その風景を正確に仕上げなければいけないというプレッシャーもなく、私の感じたその場所の趣を抽出し、制作に自由度が増すものとなった。色面の構成も自分自身が場所から感じとれる色で描き込むことができ、自分が何故この場所を選択したのかと問いかけをしながらの制作になった。

共通して色彩はぼんやりとしたもので、特に真如堂路地では形態のはっきりしないものになった。キャンバスへの描画は自宅でおこなっているので、場所に対するリアルな観察ができていなからであろう。しかし、制作中に自問自答し、その風景の描き出したいものや抽出したいものを、時間をかけて徐々につかんでゆく行程が私にとっての描く楽しみでもある。ぼんやりとした印象になるのは、心の中で風景や自然の空間は果てしなく大きいもので、掴み所のない漠然とした印象をもっているのだと思う。 私の制作した絵が漠然とした印象を与えることも、私自身がその風景に対してまだまだ気付いていない感情が含まれているのだと思う。

絵を描くことは、自分の感じた想い以上のことは描くことができない。絵を描きたくなった風景に対して今以上に執着し、より多くの感情をもち、感動をしなくてはいけない。そして、観賞してもらう人に私が場所から感じた想いが伝われば、私にとって作品が成功したことになる。今後に制作する作品も、自問自答を続けていき、新たな感情の発見をしていこうと思う。そして、観賞してもらえる人々に身近な生活空間や見過ごすような場所にも多くの美しいものがあり、些細な感動や発見を提案できるような絵を制作していきたい。そのためにも、私自身の気持ちの整理と風景に対する想いを明確にしていかなくてはいけない。