婦人公論との会談

「最も危険な添加物の見分け方」

婦人公論11月22号に「家族の安全な食卓を守る知恵 専門家に学ぶ ① 渡辺雄二氏「最も危険な添加物の見分け方」と題した記事が掲載されました。

食品添加物は厳しい基準があり、その安全性は守られています。そのような事実を無視して、食品添加物が危険であるような誤解を招く記事を掲載した件について、2008年11月27日PM4:30~PM5:20に唐木他1名が中央公論新社を訪問し、編集長、編集長代理とお会いしました。

名刺交換の後、当方からFSINの説明をし、持参した食品安全委員会季刊誌、食品安全委員会パンフレット、食品安全委員会用語集、日本学術会議パンフレット、科学技術の智プロジェクト報告書をお渡しして、食品添加物の安全性およびFSINの活動の背景についてもご説明しました。

それから用件に入り、婦人公論の記事の内容と、このような執筆者を選んだことに疑問があることをお伝えしました。

お二人からは、「実はこの記事は担当編集者に任せっぱなしで、私たちが見たときには時間切れのために内容の一部訂正がやっとだった。企画の最初から見ていればこのような人選にはならなかった」というコメントがありました。

私たちからは、食の安全については複雑な要素が多いためにその全容を理解している人は少なく、そのために多くの誤解があること、一流紙として誤解を少しでも無くす方向に努力していただきたいことをお願いをしました。先方にもそのことをよく理解していただき、今後の食の安全の企画は続くけれど、協力をお願いしたいという要望があり、こちらも協力をお約束しました。

雑談の中で、食の安全の特集があることを知って雑誌を買う人がいたとの調査結果の紹介があり、「危険情報は売れる」という話に進み、メディアは正しい危険情報を伝える義務を負っているが、その危険情報の正しさについては常に検証すべきだろうという結論になりました。

ということで、婦人公論が雑誌を売るために確信犯的な偽科学者を執筆者に選んだのではなく、事情をよく知らない担当者が「危険な添加物」についてわかりやすい記事を書いてくれる人を選んでしまったことについて反省と再発防止の努力のお約束があり、約1時間の会談だけで目的を達成することになりました。