■日時

2025/6/29(日)


■行程

・5時半に新横浜でレンタカーを借りて出発、メンバーをピックアップ

・9時頃に富士山駅に到着

・富士山駅0合目から登山開始(標高800m)

・15時頃に5合目の富士山五合目バス停に到着(標高2300m)

・タクシーで富士山駅に下山

・富士山溶岩の湯 泉水で入浴

・タイガー食堂で夕食

・帰還



ヤマレコ工程表

https://yamap.com/plans/code/2_BXon6n4Nk4nTN9tqzgs2F9Y6BywQBrP2Rc0VoQZI-cSgTj9irN4W03i_UIsDcxgnc


■参加者レビュー

富士山登山といえば、一般的には5合目から山頂までを登ることを指すと思いますが、そういえば富士山を麓から登ったことがないなと思い、富士山0合目から5合目までの登山を企画しました。富士山の山開きは7月10日からですが、5合目までは特に関係ないみたいなので6月末に決行します。


ということで当日の朝5時半、新横浜駅でレンタカーを借りて出発します。メンバーをピックアップしながら静岡県に向かって進んでいきます。高速道路からは少し雲がかかった富士山が見えてきました。今回は山頂まで行く行程ではないので、天気はそこまで気にしていませんが、できれば5合目に到着した時に晴れていてくれると嬉しいですね。


9時頃にスタート地点の富士山駅に到着します。目的の駐車場がなかなか見つからずに駅周辺をウロウロしてしまいましたが、なんとか富士北麓駐車場(富士山パーキング)を見つけて駐車することができました。


富士山駅時点ですでに標高800mなので少しは涼しいかなと思っていたのですが、そんなことはなく強烈な日差しが突き刺してくる暑さでした。みんな日焼け止めをしっかり塗り、帽子、アームガード、日傘と完璧な日焼け対策をしてスタートします。


富士山駅を出るとなだらかな登り坂の先に雄大な富士山が見えました。富士山駅からでも山頂は遥か先に見えますね。遮るものがないコンクリートの道をえっちらおっちらと歩いていきます。


30分ほど歩いていくと樹林帯に突入し、吉田口遊歩道の入り口に到着しました。ここから本格的な富士山登山のスタートです。とはいっても登山道はずっとなだらかな登りで続いていきます。今回は富士山駅の標高800mから富士スバルライン五合目の2,300mまで約1500mを登る行程なのですが、総距離も片道で15km近くあるため、標高差の割には急登も少なくゆったりとした上り坂が続く感じでした。なのでヒーヒーすることもなく富士の新緑に包まれながらワイワイと登っていきます。


11時頃に中ノ茶屋に到着します。距離だけでみると三分の一を少し越えたくらいですね。2025年にリニューアルオープンしたばかりのようで、外観も内装もとても綺麗な山小屋でした。ここでは飲み食いはしないでちょっと休憩するだけにしておきます。


さらに登って12時頃、馬返しに到着し、近くにある大文司屋で一休みしていきます。店長さんの陽気な接客につられてお味噌汁とあんみつを注文します。標高も1500mが近づいてきておりだいぶ疲れてきたので、みそ汁の塩分とあんみつの糖分が体に染み渡ります。のんびり休んでいる間にトレイルランの恰好をしたランナーがどんどんと通過していきました。7/25に富士登山競走があるみたいで、大会に向けて試走をしている人が多いみたいですね。いつか出てみたい大会です。


30分ほど休憩し登山再開です。すでに行程も半分過ぎ、少しずつ登山道も険しくなってきましたが、そんなに息が苦しくなるほどでもないので楽しく登っていきます。登山道の途中には、石が木の枠に詰まっている場所が数多くあり、いったいこれはなんなのだろうかとみんなで推理していました。登山道を守るための土木的な何か、宗教的な場所、お風呂?などいろんな意見が出ましたが、登山後に調べてみると「浸透桝(しんとうます)」というもので雨などが降って水が流れたときに登山道を侵食しないように水を地面に浸み込ませるためのものだそうです。


その他にも古くに営業していた山小屋の跡地や、大昔からありそうな神社など、富士登山の長い歴史を感じさせる古道をしっかりと踏みしめて登っていきます。そして15時頃に佐藤小屋に到着しました。ここから先は富士スバルラインまで同じ標高を辿っていくので、この佐藤小屋が本日のほぼ最高点です。自分へのご褒美としてメロンクリームソーダを注文します。登山中の炭酸はうまい!!山小屋の女将さんがとても面白い人でお話ししているとあっという間に時間が過ぎてしまいました。いつかこの小屋にも宿泊したいなと思います。


佐藤小屋を後にし富士スバルラインまで歩いていきます。佐藤小屋を出たときはガスに包まれていましたが、歩いている途中に霧が晴れていき遥か先にある山頂も拝むことができました。0合目から山頂まで一気に登るには相当な覚悟が必要だなと思い知らされます。


30分ほど歩くと本日のゴールである富士スバルライン五合目に到着しました。ここまでは車で来ることができるので、登山者ではない観光客が溢れるほどいましたね。帰りのバスの時間を見に行ったらなんともうこの日の終バスが出た後でした。どうやら事前に調べた時刻表と6/29のバスの時刻表が違うものだったみたいでした。どうしようと焦っていると、5人でも乗れそうなジャンボタクシーが一台ポツンと停まっていました。あれは誰かの予約しているタクシーかなとも思いつつ声をかけてみると、なんと客待ちのタクシーでした。助かったー!しかもちょっとアイスやお菓子を買ってきてから乗車してもよいかと図々しく聞いてみると快諾してくれました。ありがたい!!急いでみんなアイスやお団子を買ってタクシーに戻ります。タクシーの運転手は20代っぽいあんちゃんでしたが、どうやら五合目に行けば誰か乗るかもしれないというギャンブルでたまたま五合目まで来ていたそうです。本当に運がよかった。ありがとうございました。


30分ほど登山道を下って富士山駅に到着します。レンタカーに乗り換えて「富士山溶岩の湯 泉水」に向かい、温泉に入っていきます。富士山の伏流水を使用した日帰り入浴施設で、この日はあまり見えませんでしたが、晴れていたら富士山が綺麗に見えるようです。


温泉を出て富士山駅にある「めし屋 仙瑞 Senzui」で夕食を食べようと思って向かったのですが、どうやら予約で満席のようで断念することに。富士山駅近くはあまり飲食店が無かったので、帰り道の途中で良さそうなお店があったら寄ることにします。河口湖インターチェンジに向かっていると、営業中の飲食店を通り過ぎたようで、慌てて引き返すと「タイガー食堂」なる地元の定食屋さんがありました。今日の夕食はここに決めます。中に入って席につくと窓からは夕日に照らされる富士山が綺麗に見えました。もしかしたら今日見た富士山の中で一番美しかったかもしれません。こういう意外な発見があるから旅は良いですね。


けっこう大盛りで食べ応えのある定食を各々食べて帰路に就きます。メンバーをそれぞれ降ろして新横浜駅で解散しました。今までとは少し違った富士山の一面を知ることができ、とても楽しい山旅となりました!