・目的地:燧ヶ岳
・日にち:2024/8/10(土)~8/11(日)
・参加者:4名
・目的地:燧ヶ岳
・日にち:2024/8/10(土)~8/11(日)
・参加者:4名
私事ですが、2022年、2023年ともに尾瀬で登山をしようと計画していたものの両方とも雨で中止となっておりました。尾瀬って近いようで遠い、遠いようで近い絶妙な距離感なので、いつか行けるだろうと思っているうちにあっという間に時間が経ってしまいました。今年こそは絶対に尾瀬に行きたいと思い、きたる山の日に燧ケ岳に登る企画しました。「夏が来れば思い出す」そんな登山にしたいところです!
山の日8/11の登山ということでお盆休みに突入したばかりの日程、最初は神奈川から車で行こうと考えていたのですが、「お盆渋滞に捕まって時間がかかるのでは?」という指摘が。
バスでのアクセス方法もありましたが、下山後の動きやすさも考慮して、JR西那須野駅に始発で集合➡西那須野駅からレンタカーで尾瀬御池に向かうアクセスにしました。1日目は尾瀬御池から裏燧林道に入り温泉小屋まで行って1泊、2日目は早朝に出発して燧ヶ岳を登って尾瀬御池に戻る行程です。
さて登山の日が近づいてきた8/8に南海トラフ地震の前触れと想定される地震が発生、さらには台風5号が進路を変えて東北に近づいてきているということもあり中止も考えましたが、尾瀬なら天候が悪化しても登山をせずに木道トレッキングに切り替えられるので覚悟を決めて決行することにしました。天気予報もそこまで悪くなかったですしね。何より尾瀬に行きたい!!
ということで8/10(土)の朝にJR西那須野駅に集合。私は危うく新幹線を乗り過ごして大遅刻をかます寸前でした。セーフセーフ。レンタカーでいざ尾瀬御池へと向かいます。西那須野駅から尾瀬御池までは約100km、車で2時間ほどの距離です。カーナビがいきなり4時間くらいと案内してきたので少々焦りましたが、途中からは信号の無い道を順調に進んでいくと予定通り2時間ほど、12時頃には尾瀬御池の駐車場に到着しました。ビビらせやがって。尾瀬御池から温泉小屋までは約2時間ほど、山小屋の人からは16時までに到着するように言われているので予定通りですね。
運転中は快晴だったのですが御池駐車場に着くころには曇り気味の空模様に。でも雨は降らなそうな天気だったので良しということで裏燧林道から尾瀬に踏み入っていきます。尾瀬はこの時期はハイシーズンでは無いようで、登山客もほとんどおらず静かな道中となりました。裏燧林道は基本的には森の中を進むルートで、尾瀬の代名詞ともいえる湿原の中の木道歩きを楽しめるのは明日になりそうです。その代わりに森の中ということで多種多様な植物を囲まれながら、静かな森のオーラを全身に浴びることができました。驚いたのは尾瀬の森では蝉の鳴き声もカエルの鳴き声が全く聞こえず、鳥の鳴き声がまばらに響くだけという本当に静かな空間だったことです。尾瀬がこんなに静謐な雰囲気ということは知らず少し意外でしたね。あとは様々の色形をしたキノコが次から次へと見つかりました。明らかに毒キノコと分かるような禍々しいキノコから、みそ汁に入っていると美味しそうなキノコまでたくさんありました。山小屋の食事にも出てくるのではないだろうか。。
さてそんなこんなで尾瀬の森を堪能しながら進んでいくと15時頃に温泉小屋に到着しました。林道と湿原の狭間に凛とたたずむ温泉小屋の姿にワクワクしつつ、受付を済ませて部屋に向かいます。温泉小屋は本館と別館の2棟があり我々は別館のほうでした。部屋は畳敷きの和室で、今回は男女で1部屋ずつ個室を予約していたのでかなり優雅な山小屋泊となります。さて温泉小屋と名前がついているようにこの山小屋は温泉に入れるのです!!部屋に着いて荷物を整理したら早速温泉に向かいます。お風呂に入るとまだ他の客もいないようで貸切風呂でした。山奥の小屋なのでシャワーは制限されており、ちょびちょびと身体を洗ってから黒光りするお湯にダイブ、こんな山奥で温泉に入れる幸せをかみしめました。。良きかなあ。。温泉は鉄分多めの赤黒い泉質で、鉄臭い香りもまたよし。後から入ってきた登山客とともに無言で温泉の素晴らしさを全身で感じていました。
さて温泉からあがると小屋の前にあるカフェテラスに向かいます。ここでは本館で飲み物を頼むとパラソルとソファーが置いてある屋外テラスで尾瀬の景色を観ながら優雅な時間を過ごすことができます。なんて贅沢な空間なんだ。。4人でお酒だったりソフトドリンクを飲みながら、少しずつ夕暮れが近づく尾瀬の景色を眺めながらのんびりとした時間を楽しみました。素晴らしすぎる。。。17時からは食堂で夕食を頂きます。おかずたっぷり、ご飯おかわりあり、デザートありの美味しいご飯でございました。ありがたや。
その後日没を観ようと外で待ってみましたが、ちょっと雲が多くなってしまい、夕日に染まる尾瀬を観ることはできませんでしたね。ただそれでもいいのよ。売店でレモンサワーを追加購入し、尾瀬の夕方をほんのりと過ごしました。2日目は5時には出発するのでこの日は早めに就寝します。部屋に戻るとバカでかい虫が数匹暴れていたので、窓の外に逃がせるもの何とか逃がし、出ていかなそうなやつとは壮絶な死闘を繰り広げました。絶対にこの異形の虫たちと一夜をともに過ごしたくなかったのでやむなしの殺生であります。。
さて2日目に入ります。朝はお弁当を用意してもらって部屋で食べたのち、朝5時に温泉小屋を出発します。まだ薄暗い中の木道を進んでいき、森を抜けるとそこには尾瀬の大湿原が広がっていました!朝もやと朝日に包まれた尾瀬は本当に幻想的で心が奪われました。これが観たくて尾瀬にきたんだよなあ。。天気は快晴とはいかなかったですが、ちょっと曇りがちの天気もまた尾瀬をより美しくしていると感じます。木道を進んでいき見晴のキャンプゾーンを抜けていくと、燧ヶ岳の登山がスタートです。ここから約1000mを登っていきます。ドロドロの登山道ではないかと懸念してましたが、そこまで道はぬかるんでおらずサクサクと進んでいきます。途中から木の階段も現れてきちんと整備された登山道だなあと思いきや、大きな岩をかきわけていく険しい道が続きました。ほぼほぼ直登だったのでかなりキツかったですね。天気は相変わらず曇りがちというか、雲が上昇するのと同じようなスピードで我々も登っているようで、雲の上に出れるか否かという感じだったのかなと思います。
樹林帯を抜けてハイマツ帯に出ると鮮やかな高山植物がお出迎えしてくれました。そんな花々に励まされつつ進んでいき、8:30頃に燧ヶ岳(柴安嵓)の山頂に到着しました!あいにく雲より先に山頂に到着することはできなかったようで雲海を眼下におさめることはできませんでしたね。それでもやんわりと陽光が差し込むほのぼのとした天気でしたので、軽食をとりつつ時々雲の切れ目から臨む青空を楽しんでおりました。
1時間ほどのんびりとして出発します。少し進むともう一つのピークである俎嵓に着いたのですが、ここで雲が一気に晴れて尾瀬沼が姿を見せてくれました!!この一瞬の景色が観れただけで満足満足。写真に残す間もない一瞬でしたが心には残っております。さて見たいものも見れたので尾瀬御池に向かって一気に下っていきます。下りはずっと険しい岩場を下っていくルートでかなり足腰に来ました。登りでこのルートだったらかなりキツかっただろうなあと思います。心身を削りながら下っていくと再び湿原の中の木道ゾーンが現れました。霧に包まれた湿原の中にポツンポツンと池塘が点在しており、木道の先は霧で見通すことができず、まるで黄泉の世界のような不思議な空間に心が奪われてしまいました。時間が止まっているような感覚でした。霧を抜けると綺麗な花々が咲き乱れる草原が広がっており目まぐるしく変わる景色のおかげで最後まで尾瀬を楽しむことができました。。
さてバイクの音が聞こえてきたことで楽しい旅の終わりが近づいてきたことを感じ、名残り惜しさを感じつつ木道を進んでいきます。13時頃に尾瀬御池の駐車場に到着し登山終了です。お疲れ様でした!!泥で汚れた靴を洗い流した後は昼食と温泉に向かいます。まずは道の駅檜枝岐にあった食堂で昼食をとります。裁ち蕎麦と岩魚を味わっていると、食堂のテレビでオリンピックの重量挙げやシンクロが放送されており、そちらのほうに見入ってしまいました。食事が終わってもオリンピックに見入ってしまいしましたが重い腰を上げて併設されている温泉「アルザ尾瀬の郷」に向かいます。温泉でしっかりと疲れを洗い流して外に出ると備え付けの温度計は26℃を表示しており、この涼しい尾瀬から灼熱の関東に帰るのかと思うと、いつまでもこの尾瀬にいたいという思いに駆られてしまいます。まあそんなことも言ってられないので西那須野駅までの100kmの道のりを帰っていきます。みんな途中で寝てしまったのでアニソンを流しながら進んでいき、17時頃に西那須野駅に到着しました。
レンタカーを返して電車に乗り、宇都宮駅で在来線組と新幹線組に分かれることになったので、ここで燧ケ岳登山企画は終了となりました。天候に悩まされることになりましたが、総じて尾瀬の魅力を満喫できる良い山旅となりました!!
来年は尾瀬のもう一座、至仏山の登山を企画しようと思っていますので、その際は是非よろしくお願いします!