■日時

10/25(土) - 10/26(日)


■行程

【10/25(土)】

0:30 八王子駅集合、車で出発

5:00 新潟港に到着

6:00 フェリーときわに乗船

8:30 佐渡の両津港に到着、レンタカー借りて移動、途中スーパー立ち寄り

11:00 白雲台交流センターに到着、登山開始

17:00 ドンデンロッジに到着、チェックイン

18:00 ロッジで夕食


【10/26(日)】

7:30 ドンデンロッジを出発、観光

8:30 大野亀

10:00 佐渡金山

13:30 トキの森公園

14:30 両津港に帰着、レンタカー返却

16:00 カーフェリー乗船

18:30 新潟港に到着、車で帰還

22:30 八王子駅到着、解散


■参加者レビュー

「旅にトラブルはつきもの」と言いますが、致命的なトラブルが連発するとそんな悠長なことも言っていられないもので。。


2025年の2月に神津島で島登山をしてきて、今年中にもう1回島登山をしたいと思い立ち、以前から行ってみたいと考えていた「佐渡島の金北山」の登山企画を立ち上げました。佐渡の金山が2024年に世界文化遺産に登録されたちょうどいいタイミングでもあるので、登山と観光のセットで佐渡を満喫したいと思います!


ということで10/25の土曜日の0:30に八王子駅に集合します。関東はやや小雨が降る天候でしたが、佐渡島のほうは土曜日は天気は晴れそうな予報が出ていました。夜から雨っぽい予報だったので、なんとか持ちこたえてくれることを祈ります。


車で八王子を出発し、関越道をひたすら北上して新潟港を目指します。延々と続くと感じる埼玉県を通過し、途中の土樽PAで運転を交代して、ただひたすら縦に長い新潟県を走っていきます。八王子駅を出発して4時間くらい運転し、5時前には新潟港に到着することができました。フェリーの出発は6:00なのでちょうどよい時間です。


新潟港の駐車場に車を置いてフェリー乗り場に行くと、早朝の便ですが多くの人が出航を待っていました。観光というよりは生活の足として使っている人たちでしょうか。1時間ほどのんびり過ごしていると15分前から乗船が始まったので、フェリー「ときわ」に乗り込みます。


佐渡島に渡るフェリーは2種類あって、2時間半ほどで到着するカーフェリーと、1時間ほどで到着するジェットフォイルがあるのですが、6時発の「ときわ」はカーフェリーとなります。乗り込んでみるととても綺麗でゴージャスな内装で驚きました。これはワクワクします。カーフェリーのほうは客室が一等と二等で分かれており、私は一等客室のほうに向かいました。一等客室はさらにチェア席とジュウタン席で分かれており、予約していたジュウタン席の部屋に向かうと、一人一人区画分けされたスペースに寝るためのマットと毛布が用意されていました。出航時だけ甲板で景色を眺めた後は、運転の疲れをとるためと登山に向けての体力温存のために寝ることとします。


8:30頃、2時間半の船旅を終えて無事に佐渡島の東側にある両津港に到着しました。天気は晴れ、これから登るであろう金北山も綺麗に見えました。早速両津港でレンタカーを借りて移動を開始します。地元のスーパーである「ハーティウッズ」で買い出しをして、登山口へと向かいました。


今回は金北山の西側の白雲台交流センターから登り始めて金北山の山頂に行き、そのまま縦走をして東側のドンデンロッジまで抜けるルートを選択しました。一人は山頂で引き返して、車を拾ってドンデンロッジまで来てもらいます。


ということで意気揚々と白雲台ビジターセンターまで向かっていたのですが、あと数kmで到着というところで不穏な立て看板が...なんと10/23~10/26までの期間に金北山一帯で自衛隊の訓練が行われるということで、白雲台に抜ける大佐渡スカイラインが通行止めになっていたのです。まじか...やばい!!ここからの選択肢としては、通行止め地点から遠回りして1時間かけて逆側から白雲台ビジターセンターに行くか、もしくは別の登山口から登り始めるかだったのですが、すでに時刻は10時であり、縦走に6時間かかることを考えると、じっくり検討している時間はありませんでした。18時からドンデンロッジでの夕食が始まるのでそれまでにたどり着く必要があったのです。別の登山口については全くリサーチできておらずどれくらいの時間がかかるかも正直未知数であったため、ここは遠回りして白雲台ビジターセンターに向かうことを選択しました。


なんとか一時間かけて遠回りして白雲台ビジターセンターについたのが11時。登山口の付近には自衛隊の車両が。。嫌な予感がしつつも登山の準備をしていると、ビジターセンターの職員の方が近づいてきて、「今日は金北山一帯で自衛隊の訓練をしているから山頂への道は通れませんよ」という絶望的な宣告が...終わった...この時間から別の登山口に向かってももう縦走する時間は残されていないので詰んだと絶望しました。。


駐車場で悲嘆に暮れていると自衛隊の方が近づいてきて、「金北山に登山する予定で来られたんですか?」と聞かれて、そうですと答えると、ちょっと確認してきますと言って車両に戻っていきました。もしやと思い5分ほど待っていると先ほどの隊員の方が戻ってきて「確認が取れたので金北山まで行ってもらって大丈夫です」と伝えてくれました。。助かったーーーーー!!ここまで来て天気も晴れなのに登山できないで帰るのは辛すぎたので、なんとか登山できることに感謝です!!自衛隊さん、ありがとう!!


ということで無事に白雲台から登山開始です。標高を上げていくたびに展望が開けていき、佐渡島の形がくっきりと見えるようになっていきました。佐渡島はS字の形になっており、上部と下部の山脈に挟まれて真ん中が平地となっている地形で、上からはその様子を拝むことができました。車で平地を走っていた時はけっこう建物が多いという印象でしたが、上から見ると平地の大部分が田んぼでしたね。


途中、自衛隊のレーダー施設の横を緊張しながら通過していきます。登山者がいるという情報が伝わっているのかは分かりませんでしたが、特に何も言われることもなくすんなりと通してくれました。お勤めご苦労様です。


そんなこんなで2時間ほどで金北山の山頂に到着しました。山頂には神社があり、神社の前で昼食を取ります。一時はどうなるかと思いましたが、無事にここまでたどり着くことができてホッとしました。島の真ん中を貫く平野と東西に挟んでいる海、前方に見える南側の山脈を観ながらのんびりとご飯を食べます。


島登山ならではの景色を堪能した後は、縦走を再開します。一人だけは山頂で折り返して白雲台に戻り、ドンデンロッジで合流することとなったのですが、2時間ほど経過したころに折り返した一人から連絡が。なんと車のヘッドライトを消し忘れていたようでバッテリーが上がってしまっていたとのことでした。。本州であればすぐに対応できるかもしれないのですが、ここは離島の佐渡島。バッテリー上がりの修理がすぐにできるのかも分からず、とりあえずレンタカー屋に連絡してもらいました。するとレンタカーの保険の範囲内で修理が来てくれるとのことだったのですが、白雲台まで修理の人に来てもらって、修理をしてもらって、そこからドンデンロッジまで行くとなると、18時の夕食開始に間に合うか微妙なラインでした。ただもうそれはなるようにしかならないので、縦走組はまずはしっかりと無事に歩き切ることに集中します。


縦走路は右側が平野、左側が海といった感じで島登山の醍醐味といったような絶景を拝みながら歩くことができました。けっこうアップダウンのあるコースで歩きがいもありましたね。日も暮れながらの中を歩いていき、17時頃には今日の宿泊地であるドンデンロッジに到着することができました。バッテリー修理が終わり、こちらに向かっているということでギリギリ夕食に間に合うかといった感じです。


部屋は2段ベッドが2つ置いてある4人部屋で、なんだか学生の頃の合宿を思い出しました。18時になりそろそろ夕食の時間かといったところで滑り込みセーフでもう一人がドンデンロッジに到着しました。よかったー!!ドンデンロッジの夕食はビストロフレンチのコース料理が提供されるということで、佐渡の食材を使った絶品料理と、料理に合う佐渡のお酒に舌鼓を打ちました。山小屋でこんな美味しい料理が食べれるなんて贅沢ですね!


料理の後はお風呂に入って疲れを取ります。神津島の旅館のお風呂が冷たかった経験があったので一抹の不安がありましたが、ちゃんと温かいお風呂でした。お風呂から上がり、部屋で談笑して夜を過ごします。自衛隊とバッテリー上がりというトラブルを乗り越えてきた達成感もあり、もうさすがにこれ以上は何も起きないよなと願いつつ眠りにつきます。


明くる日はフェリーが出航する15:30までの間、佐渡島の観光です。7:30にドンデンロッジを出発してまずは、島の北部にある大野亀を目指します。1時間ほど島の西側の海岸線を進んでいき大野亀に到着しました。大野亀は標高167mの一枚岩が海に突き出している姿をしており、『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』二つ星として掲載された巨岩です。季節によっては50万株100万本ものトビシマカンゾウが咲き乱れているそうなのですが、この時期はまだ咲いてませんでしたね。


大野亀を出て来た道を戻り、次は佐渡金山を目指します。佐渡島では江戸時代から金の採掘が盛んにおこなわれており、現在では金鉱山は閉山してしまったものの、鉱山跡地は2024年に世界文化遺産に登録されました。私も佐渡島に来る前に佐渡が舞台の小説「佐渡絢爛」を読んできたので、事前知識は十分です。佐渡金山に到着するとかなりの数の観光客がいました。島に来てあまり観光客を見ていなかったのですが、やはり金山に集まってきているのですね。金鉱山の坑道跡に展示されているリアルな人形を観ていると当時働いていた人たちの大変さがヒシヒシと伝わってきました。


道遊の割戸や北沢浮遊選鉱場跡といった観光スポットを巡ったあたりでちょうどお昼になったので、金山の近くにあったお寿司屋さん「銀寿司」でお昼ご飯にしました。全国各地のちょうちんが飾られている奥の個室に案内されて、佐渡寿司セットやちらし寿司を頼みました。どのネタも新鮮で新潟の海鮮を味わうことができました。


お昼を終えた頃にはもう13時過ぎということで、ラストの観光スポットであるトキの森公園へ向かいます。佐渡島には野生のトキもいるみたいなのですが、残念ながら遭遇することはできなかったので飼育されているトキを観に行きます。もう時間もあまりなかったので、足早にトキふれあいプラザに入り、トキの可愛い姿を目に収めます。


滞在時間10分でトキの森を出て両津港へと戻ります。レンタカーを返却して、フェリー乗り場には出航の1時間以上前に戻ってくることができたので、お土産ものんびりと購入することができました。あとは15:30発のジェットフォイルに乗って新潟港に戻るだけです。


出航15分前となり乗船が始まったので、予約していたチケットのQRコードを改札にかざしたのですが、何回試しても通ることができず。まさかと思いおそるおそるチケットを確認してみると、佐渡➡新潟のチケットを取っていたつもりが、間違って逆航路の新潟➡佐渡のチケットを取ってしまっていました。。。やばい!!急いでチケット売り場に行って事情を説明したのですが、もう15:30の便は満席ということで乗車できず。。ただその次の16:00のカーフェリーは空きがあるので、そちらのチケットは取ることができました。


とりあえず本土に戻れることに安堵しつつも、新潟港に着くのは18:30頃、そこから関越を通って八王子駅まで戻った場合、八王子から横浜への終電に間に合わない恐れが出てきました。最悪間に合わなかった場合は齋藤さんカーを借りて私が全員送っていくことにしましたが、他の人の車を運転する時間は極力短くしたいので、できれば予定通りに帰りたいですね。


出航まで少し時間が空いてしまったのでフェリー乗り場の食堂で早めの夕食を取り、16:30の便に搭乗しました。帰りの便は行きと同様にジュウタン席を取っており、各々2時間半の船旅をのんびりと過ごします。船には自衛隊の方も乗っておりました。昨日はありがとうございました。


もう日が暮れた18時半頃に新潟港に到着しました。新潟港に置いてきた車のヘッドライトはちゃんと消えておりました。ここからは八王子駅までのタイムアタックです。関越道を猛スピードで南下していきます。途中豪雨に見舞われてかなり怖かったですが、なんとか新潟、群馬、埼玉と通過していき、無事に終電前に八王子駅に到着することができました。八王子駅で解散し、佐渡島遠征は幕を閉じました。


自衛隊封鎖、バッテリー上がり、船便間違いとけっこう致命的なトラブル&ミスをかましてしまった旅でしたが、みんなのおかげでなんとか乗り切ることができました。最近は予定通り順調な旅が続いていたのでたまにはこういうのもいいかなと思いつつ、次からはチケットは何回も見直そうと心に決めたのでした。