本校におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みは、日常の教科指導のみならず、体育祭、文化祭、修学旅行といった学校行事や、生徒会活動、委員会活動、部活動などの特別活動にも及んでいます。これらの活動においてもICTを積極的に活用することで、生徒の主体性や協働性を育み、活動の質を高めるとともに、運営の効率化を図っています。
学校行事におけるICT活用:
計画・準備段階: Google Workspaceなどのクラウドツールを活用し、行事の企画案や役割分担表、予算案などを生徒と教員が共同で作成・編集しています。これにより、情報共有の迅速化とペーパーレス化を推進しています。知多市の学校における学校行事サイトの作成事例 20 や、運動会の練習予定をデジタルで共有する事例 10 を参考に、本校でも行事ごとの特設ページをGoogleサイト等で作成し、日程、持ち物、注意事項などを一元的に発信しています。
実施段階: デジタルカメラやスマートフォンで撮影した写真や動画をリアルタイムで共有フォルダにアップロードし、行事の様子を多角的に記録しています。また、一部行事では、保護者向けにライブ配信を行う試みも検討しています。
記録・共有段階: 行事後に、生徒が撮影・編集した動画やスライドショーを校内限定のプラットフォームで公開し、成果を共有するとともに、次年度への引継ぎ資料としても活用しています。
生徒会活動・委員会活動におけるICT活用:
各種会議や連絡事項の伝達にチャットツールやオンライン会議システムを活用し、効率的な運営を目指しています。
アンケートフォームを用いて全校生徒の意見を収集・集計し、活動計画に反映させています。
活動報告や成果物をデジタルで作成し、学校ホームページや校内掲示板(デジタルサイネージ等)で発信しています。
部活動におけるICT活用:
練習計画や試合結果、連絡事項などをクラウド上で共有し、部員間の情報伝達を円滑にしています。
競技によっては、プレイ動画を撮影・分析し、技術向上に役立てています。
オンラインツールを活用して他校との練習試合の調整や、遠隔での合同練習を行うこともあります。
オンラインを活用した交流・連携活動:
国内外の姉妹校や連携校とオンラインで結び、生徒同士が文化交流や共同研究を行う機会を設けています 1。
地域の専門家や企業人をオンライン講師として招き、キャリア教育や探究学習の深化を図っています。
不登校児童生徒等への支援におけるICT活用:
オンライン学習プラットフォームやコミュニケーションツールを活用し、学校に登校できない生徒に対しても学習機会を提供し、学校との繋がりを維持できるよう支援しています 1。個別の学習計画に基づいた教材配信や、オンラインでの個別指導、カウンセリングなどを実施しています。
これらの学校行事や特別活動におけるDX推進は、生徒がICTスキルを実践的な場面で活用し、問題解決能力やコミュニケーション能力、プロジェクトマネジメント能力といった実社会で求められる力を総合的に育成することを目的としています。生徒が主体的にICTを活用して活動を企画・運営し、その成果を発信することで、達成感や自己肯定感を高め、よりダイナミックで魅力的な学校文化を創造することに繋がると考えています。