数学的リテラシー　具体的な取り組み例

具体的な取り組み例

　PISA2025の数学的リテラシーに向けて、教育現場では以下の内容を重視することが求められます。

1. 数学的なプロセススキル:

　問題解決: 

　　現実世界の問題を数学的に捉え、解決方法を考案・実行する能力。

例: グラフや表を用いて地域の交通渋滞問題を分析し、改善策を提案する。

推論と証明: 

　論理的な思考に基づいて、数学的な命題を推論し、証明する能力。

例: 図形の性質を証明し、その証明に基づいて新しい性質を導き出す。

モデリング: 

現実世界の事象を数学的なモデルで表現し、分析・予測する能力。

例: 環境問題のデータからモデルを作成し、将来の環境変化を予測する。

2. 数学的内容知識:

数と量: 

数、割合、比、比例などの概念を理解し、計算や比較を行う能力。

例: 割合を用いて商品の値引き額を計算する。

変化と関係: 

関数、方程式、不等式などを用いて、数量間の変化や関係を表現・分析する能力。

例: グラフを用いて物体の運動の様子を分析する。

空間と形: 

図形、立体、座標などの概念を理解し、図形の性質や位置関係を把握する能力。

例: 地図上の位置関係から目的地までの距離を計算する。

3. 数学的な状況への対応能力:

個人: 

日常生活や学習場面で、数学的知識やスキルを活用する能力。

例: 家計簿を作成し、支出を管理する。

職業: 

将来の職業において、数学的知識やスキルを活用する能力。

例: 建築現場で、図面を読み取り、材料の量を計算する。

社会: 

社会問題の解決に、数学的知識やスキルを活用する能力。

例: データ分析に基づいて、社会問題の解決策を提案する。

教育現場では、これらの内容をバランスよく学習し、数学的リテラシーを総合的に育成することが重要です。