リーディングDXスクール事業の成功は、教職員一人ひとりのICT活用指導力と、それを支える継続的な研修体制にかかっています。本校では、全教員が自信を持ってICTを効果的に活用し、日々の授業改善や校務効率化を推進できるよう、体系的かつ継続的な研修計画を実施しています 9。
研修内容の体系化:
基礎スキル研修: 全教員を対象に、1人1台端末の基本操作、Google Workspace(ドキュメント、スプレッドシート、スライド、Classroom、Meet等)といった汎用的なソフトウェアの活用方法に関する研修を定期的に実施します。
授業実践研修: デジタル教科書・教材の効果的な活用方法、AI教材(Qubena等)の指導への組み込み方、情報モラル指導のポイント、著作権に配慮した教材作成方法など、具体的な授業場面を想定した実践的な研修を行います。
校務DX研修: 校務支援システムの活用方法、ペーパーレス会議の進め方、クラウドストレージを利用した効率的なデータ管理方法など、校務の効率化に直結する研修を実施します。
先端技術研修: 生成AIの教育利用に関するリテラシー研修、プログラミング教育指導法研修、データ分析・活用研修など、新しい技術や教育トレンドに対応するための研修も適宜取り入れます。
研修形態の多様化と工夫:
従来の集合研修に加え、OJT(On-the-Job Training)による実践的な指導、教員が自身の都合の良い時間に学べるオンライン研修やオンデマンド研修コンテンツの提供を充実させます。
沖縄県の指定校で実践されている「15分のミニ研修会」10 のように、短時間で特定のスキルや知識を習得できる研修機会を設けることで、多忙な教員でも参加しやすい環境を作ります。
仙台第三高等学校の「ちょこ研」9 のように、教員が自主的に学び合う勉強会やワークショップの開催を奨励し、ボトムアップでのスキルアップを支援します。
先進校への視察研修 9 や、他校の教員との合同研修会 21、オンラインでの実践共有会 3 などを企画し、外部の知見や刺激を取り入れる機会を設けます。
「実践共有」文化の醸成:
「できる人からやり実践を共有していく」10 という文化を学校全体で育んでいきます。ICT活用が得意な教員や、特定のツール・指導法に長けた教員が、校内研修の講師を務めたり、日常的に同僚の相談に乗ったりするメンターとしての役割を担うことを奨励します。
研修で作成した教材や指導案、授業実践の成果や課題などを、校内の共有プラットフォーム(例:Googleサイト上に構築した研修情報共有ページ 21)で積極的に共有し、互いに学び合える環境を整備します。
これらの研修とスキルアップの取り組みは、単に技術的な操作方法を教えるだけでなく、教員自身がICT活用の意義を理解し、「これなら授業でもできそうだ」という前向きな気持ちを持って主体的に授業改善に取り組めるようになること 10 を目指しています。教員がDXの推進主体として積極的に関与し、その専門性を高めていくことが、学校全体の教育力向上に不可欠であるという認識のもと、本校は教職員の学びを継続的に支援してまいります。