このイベントはC-04の前後を問わず、どのタイミングでも発動可能。
探索者が別荘館内の東側にいるとき、たとえばこの部屋の近くから物音がしたとか、何か動くのが見えたとか、そういった任意の理由から探索者がそちらに意識を向けたときに目撃する光景である。
探索者がE104号室のほうを見ても、そこに特別なものはひとつも見当たらなかった。廊下の突き当りにある窓から光が差す、ただ静かな廊下があるばかりで、他の部屋の扉も閉まったままである。自分の思い過ごしだっただろうか、と探索者が視線を戻しかけた——その瞬間だった。
何かかたいものがぶつかったような衝突音が、静かな廊下に響き渡った。そして、あたりがもう一度束の間の静寂に包まれてから——その部屋の扉が、わずかに開いた。
探索者がどう行動するかは自由である。確かめに行く、もしくはその場に留まる場合のみ、以下の描写を続ける。
探索者がE104号室に近づこうとしたとき、開きかけになっている扉の隙間に影が見えたかと思うと、次の瞬間には蝶番の軋む甲高い音とともに、扉が完全に開かれた。
——その暗闇から姿を現したのは、爛れた触肢。それはまるで意思を持っているかのように、虚空に向かって先を伸ばすゼラチン質の物体であり、まとわりついた粘液が絶えず滴り落ちている……そして、化膿した魚の表面とでも言うべきか、鱗のついた流動体のような何かが、部屋の中を満たして溢れてきたかのように、緩慢に廊下へと這い出している。名状しがたい、人間の認知世界にある醜悪な光景を集めてなお足りないほどの、おぞましいそれが——探索者の前に広がっていく。
ここで、この世ならざる存在の一部を目撃した探索者は、<正気度>でロールを行う。成功で1D6、失敗で1D20の正気度を喪失する。
探索者がどう行動するかは自由である。狂気による行動不能を起こしていなければ、その場を離れることは当然可能である。
この存在についてロールを行い、改めて調べることもできるだろうが、その正体を察するのは到底不可能だろう。あるいはそれまでに遭遇したことのある探索者であれば、<クトゥルフ神話>でロールを行うことで、これが名状しがたきもの——黄衣の王・ハスターの一部であることに気づくかもしれないが。
探索者から他に行動の要望がなければ、このシーンは終了となる。