その日の夕方になって、事前に話していたとおり、再びロバートが探索者の自宅を訪れた。彼は探索者に鍵束と詳細な住所を記したメモを渡したあと、このように伝える。
「これが別荘の門と玄関、それから使ってもいい客室の鍵だ。ここにある鍵で開く部屋ならどこを使っても自由だから、気にせず使ってくれ。館内の図面は、玄関から入って正面にある案内カウンターの上に何枚か置いてあるはずだよ」
「また1週間後ここに来ることにするから、別荘には行っても行かなくても構わないけど、鍵はそのときまで預かっておいてくれ。……ああ、それと、僕にまた会ったときは『エメラルドの鍵はどこにありましたか』と聞いてくれると助かる」
「——それじゃあ、僕はもう失礼するよ。良い休暇を」
ロバートは無邪気な笑顔で手を振って、そのまま立ち去っていく。