第11回 江原千絵(無伴奏ヴァイオリン)

極東の列島からみはるかすヨーロッパの東

2011年11月18日(金) 19:00開演

プログラム

1. バルトーク・ベラ 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ

2. クルターク・ジョルジィ サイン、ゲーム、メッセージ

3. 高橋悠治 七つのバラがやぶにさく

4. ハインリヒ・イグナーツ・フランツ・フォン・ビバー パッサカリア

君はいつバルトークを発表するんだ?

2009年初冬、恩師コヴァーチ・デーネシュの訃報に触れて以来初めてブダペストを訪れ、日本に帰る日の早朝、友人に迎えに来てもらい先生のお墓参りをしました。晩年は入退院を繰り返し、3人目の夫人とも離婚し、孤独な旅立ちだったのではないかしらと懸念していましたが、先生らしい凛とした美しいお墓で、たくさんのお花に囲まれていました。

そこで生前伝え切れなかった感謝の言葉を語りかけると、君はいつバルトークを発表するんだ?と言う先生の声が聴こえたような気がしたのです。先生が弾くとバルトークは難解な曲ではなく、素朴な歌に聴こえます。折角先生に背中を押されたのですから、私も歌に聴こえるように弾きたいです。

江原千絵

The 11th Chie EBARA<Solo Violin>

East europian sound from a far east violinist

Friday, November 18, 2011 7:00pm-

Program

1. Bartok Sonata for solo violin

2. Kurtag Signs,Games and Messages

3. Takahashi Sieben rosen hat ein strauch

4. Biber Passacaglia

About Bartok Solo Sonata

One cold morning of the beginning of winter on 2009, I visited the grave of my teacher for the first time. I was a bit worried about his situation because I've heard his struggle against his illness and the third divorce, but his grave was full of beautiful flowers.

In front of the grave, I felt I was hearing his voice to advise me to play Bartok Solo Sonata. He was well known as the Bartok authority, and he plays Bartok like simple folk song. I would like to play so too.

Chie EBARA

江原千絵(えばら・ちえ ヴァイオリン)

1989年桐朋学園大学卒業後、ハンガリー給費留学生として、リスト音楽院に留学。ヴァイオリンをコヴァーチ・デーネシュに、室内楽をクルターク・ジョルジィに師事。定期的なリサイタル、国営ラジオへの出演、室内合奏団のソリストとしての活動など、厳しいながらも充実した留学生生活を送る。

92年にトリオ・リストアカデミーの仲間とフランスに移り、エコール・ノルマルの第3過程に籍をおきリヨンでの生活を楽しんでいた93年春に、たまたま送ったテープで合格。93年9月より、オーケストラアンサンブル金沢の第2ヴァイオリン首席奏者に就任。パリ日本文化会館でのリサイタルや、石川県立音楽堂「3才からのプチコンサート」シリーズなど、芸人として、また母として、積極的に活動中。


Chie EBARA (Violin)

Teachers; Kovacs Denes (violin)

Kurtag gyorgy (chamber music)

Marie-Annick Nicolas (violin)

Education; Toho Gakuen school of music (bachelor)

Liszt Ferenc music Academy (Budapest)

L'ecole normale de la musique de Paris

Occupation; since 1993/09, Principal second violin player of Orchestra Ensemble Kanazawa