投稿日: Nov 03, 2017 10:56:52 AM
2017年10月28日京都での研究・イノベーション学会の年次研究大会で、「高校時代に対話を通して主体性を高め、大学での”深い学び”に繋げよう」と問題提起しました。
<概要>
大学入試改革を軸に、高等教育と初等中等教育の一体改革が目指されている。その基本には「AIやIoT等が急速に進歩、予測困難な時代において、主体的・対話的で深い学びを続ける力を幼少時から一貫して育てることで、生きる為に必要な資質・能力を身に付けさせる狙いがある。この改革成功には、社会の力も活用して学校間の連携を強める必要がある。ネットワークの情報に誰もがアクセスできるフラットな時代、SNSを活用した現場の先生の意見の吸い上げも含めて、多様化した現場を把握した政策の決定と実行が必要である。学会やシニアのできる事を中心に考察する。
<提言>政策のイノベーション ボトムアップからトップダウンへ
一人でできることの限界を認識して協働すべく、共通の目標に向けて関心ある個人にSNSを活用して呼びかけを行うことに加え、身近な仲間の集まりである学会に働きかけてシンポジウムやパネル討論を企画推進してきた。
1) 学びのイノベーションフォーラム 個人 高校教員 ひとつなぎ 研究イノベーション学会
研究・イノベーション学会のイノベーションフロンティア分科会に参加、教育のイノベーションを模索して過去4年間にわたって12月にフォーラムを開催してきた。高校で授業改善の実践を行っている先生と大学で学習科学を研究されている先生に対話の場を提供、FBを中心に一般市民も含めて関心ある関係者を招くことを基調としている。
2) SNS活用 個人活動 Zoom勉強会 創造学会 PDCA 創造技法 WS
250名の会員からなる小規模な創造学会は、企業や大学で創造技法を研究開発、実践したシニアがコアメンバーである。大学時代に企業人としてコンタクトを持った友人が大学に移り、小規模組織の価値創造支援の研究に触発され、企業時代の仕事における創造性を振り返りながら、講演やWSを通して教育への関与を呼びかけてきた。
3) 学会活動 個人を組織化にする第一歩
3万人を超える大規模な電子情報通信学会、40年前に光通信システム研究会の初代幹事を務め、フェローに推挙もされている。長いブランクの後、勤務していた東北大学で開催された総合大会シンポジウムを契機に、学びの意欲をテーマに大震災と前後してシンポジウムを開催、来年3月の大会では7回目を迎える。当初3年は学びの意欲の向上をテーマとしていたが、続く3年は教育改革全般にシフトとしている。総合大会のシンポジウムに加え、同学会が情報処理学会と連携して開催するFITでの博士教育リーディングプログラムを題材にパネル討論に発展した。
4) 行政への働きかけ 啓発広報から コレクティブインパクト デザイン学会
個人や学会などのGrの最終ゴールは、共有知による社会システムの改革、イノベーションであり、トップからの政策にも結びつかなければならない。米国の成功例Collective Impactに学びながら、政策を啓蒙して推進する応援団として、行政の認知の下で後援や主催を通して啓発や普及を支援する。教育を学び支援するシステムとして捉え、ステークホルダーに知恵を絞ってデザイン、行政に反映するマネージメントを追求する必要がある。