投稿日: Jul 09, 2013 1:54:31 AM
<経緯>
電子情報通信学会HCG(ヒューマンコミュニケーショングループ)所属第3種研究会「未来世代から見たコミュニケーションの魅力と学習意欲向上」は、2011年3月14日に発足記念シンポジウムの開催を計画していました。その数日前に発生した東日本大震災によって講師をお願いしていた高校の先生とも連絡が途絶え、中止を余儀なくされましたが、2か月後には東京で「大震災からの学びを未来につなげる」ためのシンポジウムを開催しました。その後、仙台や石巻で被災地の高校生参加のワークショップを開催、高校生の気持ちの理解と支援に努めました。2012年3月の岡山大学での総合大会ではシンポジウム「楽しい学び実現?-高校生の意欲向上目指して-」を開催、高校現場の実践報告に加え、教育心理学の観点からの講演も含めて、近隣県の高校の先生を含む60名余の参加をいただき関心の高さを確認しました。その後10月には福島で情報処理学会と連携して「特別な体験を学ぶ意欲に」をテーマに、東北の高校の先生に意欲を高める国内外の実践紹介を行うフォーラムを開催しました。こうした大震災を契機とした高校の先生との連携活動を学会内で広く理解いただくために、学会誌10月の小特集「人間中心の観点での東日本大震災からの復興」の編集に協力、12月に熊本で開催された所属グループのHCGシンポジウム2012では、キーメンバーによるパネル討論を行い、学会会員への大震災への関心喚起を訴え、本年3月20日の岐阜大学での総合大会には、「人間の観点からの大震災」「続 楽しい学び実現は?」の連続した2つのシンポジウムを開催、延べ100名を超える参加を頂きました。
3年を時限として調査研究を目指したこの研究会は、来年3月の総合大会を最後に発展的解消予定です。これに先立ち、研究技術計画学会のイノベーションフロンティア研究懇談会の1テーマとして取り上げ、広い観点から取り上げ、「大震災」を契機とした「教育」改革を議論する輪を広げたいと考えています。すでに学生のグループと討論しながらシステム図を用いた課題整理、現象分析に努めるとともに、デジタルネイティブを前提として最新のICTをも活用、主体的行動を促し「学びの意欲を向上」させる場の設計についての議論を進め、講師や講演の打診を始めています。