帯状疱疹ワクチン接種費用補助
帯状疱疹ワクチン接種費用補助
当健保では、令和7年度より「帯状疱疹ワクチン接種費用補助」を行います。
※令和7年4月1日以降に接種した分が補助対象となります。
<帯状疱疹とは?>
帯状疱疹とは、小児期に罹患する水痘(水ぼうそう)と同じ水痘・帯状疱疹ウイルスの感染症です。水痘が治癒した後もウイルスは体内から排除されることなく神経節(末梢神経の神経細胞が集まっている部分)などに潜伏しており、成人の9割の人が水痘・帯状疱疹ウイルスに持続的に感染しています。
ウイルスを保有する人が生活習慣病や悪性疾患、自己免疫疾患など様々な疾患に罹患した場合や、単に加齢による免疫系の変化によって免疫力が低下すると、潜伏していたウイルスが再活性化し、潜伏していた神経の走行にそって痛みを伴う水疱性の皮疹が出現し発症します。
帯状疱疹になると、その強い痛みにより仕事に集中できない、眠れない、家事ができないなど、日常生活に大きな支障をきたします。水疱性皮疹は発病後1週間程度で痂皮化(かさぶたができる)し、2〜3週間程度で治癒します。
<帯状疱疹の合併症>
よくある合併症として、皮膚症状が治った後も痛みが残る、帯状疱疹後神経痛(PHN)があります。
灼熱痛と言う「焼けるような」痛みやチクチク針を刺すような痛み、あるいはズキズキと疼くような痛みを伴い、さらに軽い接触だけでも痛みが出る知覚過敏症状(これをアロディニアと言う)が混在し、数週間から数ヶ月持続します。神経痛が年単位で残ることもあり、長期に渡り鎮痛薬を続けなければならないこともあります。
帯状疱疹後神経痛以外に、眼瞼周囲の神経に発症すると、眼球に炎症が及んで視力低下や失明に至ることもあります。耳周辺の皮膚に発症すると、近傍を走行する顔面神経に炎症が及び、顔面神経麻痺、めまいや難聴を特徴とする「ラムゼイ・ハント症候群」を引き起こします。また、手足の神経に発症すると、手足の運動麻痺が残ってしまう場合や、腹部の神経では便秘や排尿障害が出ることもあります。
<帯状疱疹の予防とワクチン>
50歳を過ぎると帯状疱疹の罹患率が上昇し、80歳までに約3人に1人が発症すると言われています。
これは、年齢とともに免疫が弱まってしまうことが要因のひとつですので、改めてワクチン接種を行うことで、免疫を強化して帯状疱疹を予防することができます。特に、生活習慣病など基礎疾患のある方は、帯状疱疹のリスクが高いため予防が強く推奨されます。
また、ワクチン接種は帯状疱疹の発症を100%予防できなくても、帯状疱疹後神経痛などの後遺症の合併のリスクを大幅に軽減することができると報告されており、この点もワクチンの注目すべき利点です。
ワクチンの接種費用は、接種するワクチンの種類にもよりますが、7,000円~60,000円程度かかります。
自治体で助成をしているところも増えていますが、その場合でも5,000円~10,000円程度の自己負担になることが多いです。
(令和7年4月1日から、65歳以上の方を対象として定期接種になりました。対象者や費用等の詳細は、自治体のホームページでご確認ください。)
こうした状況をふまえて、接種を希望する方が接種を受けやすい環境を整えるため、当健保の助成対象といたしました。
予防接種は帯状疱疹を完全に防ぐものではありませんし、接種ができない人、あるいは注意を必要とする人もいらっしゃいます。接種にあたっては医師とご相談いただき、帯状疱疹ワクチンの接種を受ける場合には、ぜひ本補助金をご活用ください。
対象となる帯状疱疹ワクチンの種類と特徴は、下記の通りです。
各医療機関にて接種された後、下記の要領に従い、中大健保「&ポータル」から電子申請をしてください。
接種にあたっては、自治体の公費助成を優先して利用していただき、そのうえで発生した自己負担分について、補助金申請を行ってください。
<申請までのステップ>
STEP1:自治体の公費助成を確認する
STEP2:公費助成がある方は、助成を受けて帯状疱疹ワクチンを接種する
STEP3:接種後に、中大健保「&ポータル」から補助金申請をする
※参考リンク:東京都の帯状疱疹 区市町村情報ページ
領収書については、必ず記載が必要な事項があります。医療機関受診前に必要な条件をよく確認しておいてください。
【重要】領収書について:
次の項目が記載された領収書が必要です。
【A】接種を受けた方の氏名(戸籍名・フルネーム)
【B】接種年月日
【C】接種を受けた医療機関名
【D】単価
【E】『帯状疱疹ワクチン接種代(注)』である旨の記載
(注)領収書に「帯状疱疹ワクチン」である旨の記載がなく、別に発行された明細書に記載されている場合があります。明細書も一緒に保管しておいてください。
領収書に「帯状疱疹ワクチン」の接種であることが記載されておらず、かつ明細書も無い等、記載に不足がある場合には補助が受けられませんのでご注意ください。
予防接種には帯状疱疹ワクチン以外のものもあるため、「帯状疱疹ワクチン」と明記されているかを十分に確認してください。
※自治体の補助金制度を利用した際、多くは窓口で減額されますが、自治体によっては償還払いになることがあります。その際には、自治体で補助を受けたことがわかる書類のデータを併せて提出してください。領収書の金額と自治体の補助金の差額を、接種1回あたり10,000円まで補助します。
1.対象者
接種日時点で50歳以上の被保険者および被扶養者
※年齢到達前の接種は補助対象外となります。
2.補助金額
1回の接種につき、10,000円を限度とする接種料金の実費
※不活性化ワクチンを2回接種した場合、1回ごとに10,000円を限度とする接種料金の実費が対象となります。
※初診料・再診料・問診に係る費用・検査費用は対象外となります。
※自治体等の公費補助金がある場合は、公費優先となります。必ずお住いの自治体の助成金有無を確認し、差額分を請求してください。
3.中大健保「&ポータル」からの電子申請方法
1)領収書・明細書の写真を撮影・保存しておく
申請情報の入力は、1回分ずつ行います。1申請につき、添付できる画像ファイルは3つまでですので、接種1回分の領収書等が3ファイル以内に収まるように撮影をするか、1つのPDFにまとめておくようにしてください。
画像ファイルは、jpg、jpeg、gif、png、tif、tiff、pdfのいずれかの形式でアップロードしてください。 Apple製品(iPhoneやiPad)で使われるHEIC形式の写真データは使用することができませんので、事前に変換処理をしておいてください。
領収書や明細書の写真は、文字がはっきり読めるように、鮮明に撮影されていることを確認してください。
領収書の「原本」は送付不要です。ただし、問い合わせ等があったときのために、申請年度内はいつでも確認できるように手元に保存しておいてください。
<参考1>HEICデータをjpegに変換する方法(例)
iPhoneで写真アプリを開き、変換したい写真を選択する。
「共有」アイコンをタップし、「写真をコピーする」オプションを選ぶ。
ファイルアプリを開き、新しいフォルダーを作成する。
空いているスペースを「タップ&ホールド」して「貼り付け」ボタンをタップする。
<参考2>複数の写真を1つのPDFにまとめる方法(例)
撮影した画像をWordに差し込む(挿入→画像→このデバイスと進み、差し込みたい画像ファイルを選択)。
きれいにページに納まるように整えたら、印刷ボタンを押し、プリンターの種類から「Microsoft Print to PDF」を選択してから印刷を実行する。
保存したいフォルダを選択し、ファイル名を付けて保存する。
2)中大健保「&ポータル」にログインし、予防接種補助のページに進む
アップロードする画像データを準備したうえで、「予防接種補助申請(帯状疱疹・インフル)」をクリックしてください。
3)補助金申請一覧に表示されている「申請する」ボタンをクリックする
「申請する」ボタンをクリックすると、その時点で申請受付中のメニューが表示されます。
注)インフルエンザ予防接種の受付開始は、10月11日以降を予定しています。
(参考)
すでに申請済みのものがある場合には、「申請する」ボタンの下に申請状況が表示されるようになります。
4)申請書選択画面が表示されるので、該当する項目の「申請書入力」をクリックする
「帯状疱疹ワクチン接種費用補助(50歳以上)」欄にある「申請書入力」をクリックしてください。
5)申請内容を入力し、ファイルをアップロードする
①対象者
プルダウンリストで被保険者・被扶養者の氏名が選択できるので、
今回の申請対象者を選択してください。
注)50歳未満の被保険者や被扶養者であっても、候補者リストには
表示されます。
②接種日
領収書に記載されている接種日を選択してください
③補助申請額
自己負担額が10,000円以内なら、負担額の実費を、
自己負担額が10,000円を超えるなら、10,000円を入力してください。
④領収書等の画像をアップロード
アップロード後は、画像データが画面に表示されます。
写真が不鮮明でないか(中身の文字がきちんと読めるか、
添付間違いがないか、改めてご確認ください。
なお、画像の向きが、左右に回転していたり、上下逆さま
になっていても構いません。
6)複数名(複数回)分を入力する または 確認画面に進む
続けて別の対象者のデータを入力する場合や、1回目分に続けて2回目分の申請を一緒に行いたい場合は、【次の申請内容を入力】をクリックしてください。
画面の下に新たな申請内容入力枠が表示されますので、1件目と同じ要領で入力してください。
すべて入力を終えたら、【入力内容を確認する】をクリックしてください。
7)申請内容を最終確認する
確認画面が表示されます。
入力に誤りがないか、領収書や明細書の写真データが鮮明に反映されているか、対象者の氏名と領収書の氏名が一致しているかを改めて確認し、問題がなければ【申請する】をクリックしてください。
8)申請が完了
受付完了の画面が表示され、申請受付のご案内メールが自動送信されます。
受付後は中大健保にて申請内容を確認し、【不受理】になる場合のみ、後日ご連絡いたします。
<参考1>申請後の進捗状況確認方法
補助金申請一覧画面に、申請履歴が表示されます。
申請状況の区分は次の通りです。
申請済み:申請登録完了(健保未確認)
処理中:健保で不備がないことを確認済み(事業主へデータ送信前)
受理:事業主へのデータ送信済(直近の給与に併せて支払い)
不受理:不備ありのため差し戻し中(再申請待ち)
※不受理の場合、先に提出した申請データの編集はできません。新たに申請データを作成いただくこととなります。
<参考2>申請後の修正・削除方法
申請状況が「申請済み」区分の時は、修正・削除が可能です。
補助金一覧から、修正したい申請書名をクリックしてください。
補助金申請確認画面が開くので、【修正する】ボタンをクリックしてください。
修正後、【入力内容を確認する】ボタンをクリックしてください。
補助金申請確認画面が開くので、正しく修正できていることを確認し、【申請する】をクリックしてください。
※削除したい場合は、補助金申請確認画面で【削除する】ボタンをクリックしてください。
「この申請内容を削除してもよろしいですか?」というメッセージが出るので、【OK】をクリックしてください。
4.補助金の支払い方法
費用補助は、申請書の内容に不備がない場合には、毎月10日締めで翌月の給与に併せて支払います。(任意継続被保険者は、加入手続時の登録口座へ健康保険組合から振り込みます)。
<支払いスケジュール(例)>
10月11日~11月10日に不備無しで受領した分 → 12月給与
11月11日~12月10日に不備無しで受領した分 → 1月給与
接種が終わりましたら、お早めに電子申請をしてください。
※原則として接種した年度内に申請してください。
特に、令和8年3月に接種をした場合には、令和8年4月10日までに申請をお願いします。
<参考>給与明細への内訳表示について
(学校法人中央大学)
Smart HRの画面上で、「支給」欄に、健保還元金・高額療養費・補助等(還付)という項目が表示されます。
帯状疱疹ワクチン以外にも健保からの還元金等がある場合には、合算して表示されます。