「産業社会と人間」は、総合学科特有の必修科目です。この科目は、生徒が自己理解を深め、社会や職業についての視野を広げながら、将来の進路選択や学習設計に役立てることを目的としています。このページでは戸手高校での学習活動を掲載しています。
4月23日「オリエンテーション・自分再発見シート」
令和7年度一年次の「産業社会と人間」の授業が始まりました。
「産業社会と人間」とは将来の職業選択を視野に入れた自己の進路への自覚を深めることを目的とした総合学科を代表する科目です。
最初の授業では「総合学科とは」「産業社会と人間の授業内容とは」を学び、自分自身を振り返ることで、これまでの人生について理解を深めました。多くの生徒が人生の中で良い時や悪い時があり、その都度成長をしているということが実感できました。
4月30日「自分とのつながり・価値観発見シート」
本日は下図のように前回の自分自身を振り返ったワークシートから他者との繋がりについて分析を行いました。
ジェノグラム(家系図)を記入していくと自分と他者とのつながりに改めて気付き、他者との関りの中で生きているのだと、改めて実感し、感謝の気持ちを持つことができました。
また自分が経験したり、他者との関わりから影響を受けたりする中で、大切にしている「価値観」についても深く知ることができ、さらに自己理解を深めることにつながりました。
5月7日「将来の私」
GW明けの授業では、前回までのワークシートに加え、客観的視点を取り入れた分析を行い、自身の長所や特性を生かした職業や進学先を調査し、「将来の私」をテーマに現在の自分の思いを作文にしました。
今後のライフプランを考える上で様々な情報を収集し、道筋を立てて思考・判断・表現する活動を継続することで、より充実した高校生活を送ることができるようになっていくと思います。
5月21日「将来の私」作文発表
「将来の私」をテーマに作成した作文をクラスごとに発表をしました。
自己分析や具体的な将来像などについて考えたことを相手に伝えるという試みでしたが、他者を意識して丁寧に話すことができました。また、聞き手側も真剣にリフレクションシートを記入し、相互に今後の進路選択や科目登録に向けて学びあうことができました。
生徒の一言コメントより
長所や短所について詳しく分析できていた。
最後まで伝えるという姿勢が伝わってきた。
作文の内容がまとまっており、何が伝えたいか明確だった。
クラスの人が学校で何を頑張りたいか知ることができた。
5月28日「仕事リサーチ」
本日は、医療系の職業に絞って職種について調べました。
医療と聞くと医者、看護師など自分たちの身近にある職業が連想されますが、調べていくと普段聞きなれない職業が多く出てきました。グループで1つ職業を選択し、職業の仕事内容や働き方について調べ用紙にまとめました。
授業の後半に調べたことを共有すると職業ごとに熱心にメモを取っていました。
仕事の広がりをイメージし、来週の職業体験ガイダンス、科目登録につなげていきます。
生徒の感想
クラスで挙がった職業に対して自分が知らないものがたくさんあった。
グループで調べただけでも医療看護に関する職業が25個もありびっくりした。
どの職業も免許が必要だったけど人と関わる仕事なので思いやりの心も必要だと感じた。
6月4日「職業体験ガイダンス」
本日は、大学及び各種専門学校に来校いただき、職業について理解を深める「職業体験ガイダンス」を行いました。
生徒たちは各分野の説明を真剣に聞き、メモを取りながら実習を行う様子が見られました。今後の科目登録や職業観を形づくるための有意義な時間を過ごすことができ、一人ひとりが自分の未来について考えるきっかけとなる、貴重な時間となりました。
6月11日「科目登録ガイダンス」
本日は来年度の科目登録に向けて、ガイダンスを行いました。自分の進路や興味に応じた科目を選ぶ大切さや、選択科目が進学・就職にどうつながっているのか等について説明を受けました。また教科担当の教員から各科目について丁寧な解説がありました。
ガイダンス終了後、各クラスで留意点について再度確認を行い、科目登録を始めました。
一人ひとりが自分の将来と向き合い、主体的に選択する貴重な時間となりました。
8月27日「2学期授業始め」
本日より2学期の授業が開始されました。夏休み明けとして、オープンキャンパスやボランティア体験などを振り返り、体験から得た学びについて振り返り、2学期の活動につなげて行けたらと思います。
【夏休みの振り返り】
オープンキャンパスの帰り、新幹線に乗乗った際、外国人が乗車しており、多くの方が自由席を座っていた。福山市ではオーバーツーリズムの問題は挙がっていないが、県内ではオーバーツーリズムになっている観光地もあると考えた。
「けんか神輿」に参加したが、数年前から有料席ができていた。どうしてそうなったのか気になった。
親戚の3歳の男の子と1歳の女の子と遊んだ。女の子はまだ話せないのでコミュニケーションをとるのが難しく大変だったが、保育士はやりがいがありそうですごい職業だと感じた。
映画『国宝』を観に行った。人は努力をしたらなりたいものになれるとわかった。私は諦めることも多いので、これからは努力を続けたい。
廃校になった学校を利用した水族館に行った。使われなくなったものを活用するという発想の転換がすばらしいと感じた。
外国の方と話すことがあり、日本人が「すみません」を使う場面で外国の方は「ありがとう」と言う場面が多かった。
近畿大学と福山大学のオープンキャンパスに行き、同じ学部学科でも内容は大学ごとに違うものが分かった。
9月10日「上級学校学部学科調べ」
本日は上級学校の学部、学科について調べました。10月には実際に大学訪問に行くということもあり、学部によって学ぶ内容が違うことを理解し、大学を見る視点を養う一歩としてほしいと考えています。
生徒一人ひとりが調べる学部学科を決め、スライドにまとめました。
生徒たちは数えきれないほどの学問多さに驚いていましたが丁寧に「学べる内容」、「高校卒業時までに身に付けておくべき力」などを理解しながら作成を行いました。
9月17日「職業調べ」
本日は「13歳のハローワーク」に掲載されている「職業マップ」を用いた職業調べ学習を行いました。
生徒たちはまず、掲示されたマップをグループで見ながら、どのような職業があるのか自由に意見を交換しました。パソコンを使わずに自分たちの知識やイメージだけで会話することで、職業に対する認識や、他者の考えに刺激を受けたりしていました。
その後、514種類ある職業マップの中から自分が興味を持った職業を2つ選び、人型のシートに「仕事内容」「進路の道筋」「働く人の気持ち」の3項目に沿ってまとめました。「初めて知る職業もあり、気になって調べてみるととても興味深い職業でした」という生徒も多数おり、社会に存在する多様な職業に目を向け、進路について考える一歩となりました。
10月1日「第1回講演会」
本日は地域で活躍される社会人の方に「働くとは何か」をテーマに御講演頂きました。
20名の講師の皆様から貴重なお話を頂くとともに、約30名の多くの地域の方にもご参加いただき、生徒は緊張感を持ちながらも真剣に聞いていました。
今後は大学訪問や第2回講演会を通して、職業観・勤労観について考えていきたいと思います。
【生徒の振り返りより】
社長業は簡単なものだと思っている人が多く、私もその一人でした。しかし、社長業とは社員に自分がインプットしたものや言葉をアウトプットしていく仕事であり、一つ一つのことに責任を取る力が必要だと感じました。迷いや後悔も多かったですが、試練の中に学びと成長がありました。
きっかけはいつも小さなことから始まり、「なりたい」「深めたい」という思いを実現させることが大切だと気づきました。
仕事において一番大切なことは、思いを曲げず、妥協せずに努力することだと感じました。日々の生活で後悔することもありますが、後悔を引きずるのではなく、しっかり受け止めて次の挑戦に生かすことが大切だと学びました。
私は大会などで上手な人や、SNSで上級者のプレーを見たりすると、それをすべて取り入れようとしてしまいます。しかし、自分に足りない部分を補い、上達するために必要なことだけを取り入れればよいのだと学びました。また、「夢や目標が叶わなくても、その過程での挑戦・失敗・成功の経験や得た知識は、どこかで必ず役に立つ」という言葉を聞き、これからもさまざまなことに挑戦し、多くの経験を積もうと思いました。
10月17日「大学訪問」
「大学を知り、学問を知り、進路を考える」ことを目的として5つの大学に訪問しました。
生徒たちは大学説明やキャンパスツアーを通して、大学で学べる学問の幅広さや、学びが将来の職業とどのように結びついているのかを具体的に知ることができました。
また、大学での学びや学生生活の話を聞く中で、今回の訪問は、「高校でどんな力をつけておくべきか」「今後どの科目を重点的に学ぶべきか」といった、自分を見つめ直すきっかけにもなりました。
10月22日~11月19日「ディベート①」
10月22日からディベートに挑戦しています。
授業の最初には、教員による実演を通して「ディベートとは何か」を学び、生徒全員がジャッジとして参加しました。
29日にはグループに分かれテーマに対しての情報収集や主張の整理を進めながら、意見を論理的に伝えるための準備を行いました。
11月12日のディベート本番では、限られた時間の中で意見を交わし合い、相手の意見を聞いて考え直す姿も多く見られました。生徒からは「相手の考えを理解することの大切さに気づいた」「根拠をもとに話す難しさと面白さを感じた」といった感想がありました。
この活動を通して、生徒たちは「自分の考えを言葉で表現する力」と「他者の意見を尊重しながら考える力」について深く考えることができ、社会で必要とされるコミュニケーション力を実感的に学ぶ貴重な時間となりました。
今後は自分達の進路についてのテーマに関係するディベートを通して、多様な視点から物事を見ることのできる力を身に付けていきます。
11月26日「第2回講演会」
今回の講演会は「仕事と社会は繋がっている」をテーマにヨガ屋Alma BELLA 橘高ゆう様をお招きしました。
橘高様のこれまでの経験から、「日々の生活の中で“好きの棚卸し”を行い好きなことを極めていく中で自分の居場所が生まれていく。」「また自分の居場所を形にしていくためには、社会に関わり自分を知ることが大切という言葉を頂きました。
講演後の質疑応答では橘高様の長期間外国に滞在されていた際の経験もお話しいただき、普段の学校生活では聞くことのできない貴重な時間となりました。
講演頂いたお話をもとに職業観・勤労観についてもさらに考えを深め、次回のディベートのテーマにもつなげていきたいと思います。
【生徒の振り返り】
「好きなものはたくさん挙げられても、好きな理由は言えるのか」という言葉にハッとしました。私は自信を持って言えるほど好きなものは多いです。しかし、それらが好きな理由は考えたことがなく、ただ「好きだから」としか言えないと感じました。橘高さんの「なぜ好きなのかは、自身の仕事の選択肢に繋がる」という言葉を聞いて、好きなことや嫌いなことはどういった経緯でそうなったのかという理由を考えることで自身の選択肢の幅を広げていきたいと考えました。
12月17日「ディベート②」
12月より2回目のディベートに挑戦しました。
各クラスで設定したキャリアや社会問題ついてのテーマについて、情報やデータを収集整理し、立論原稿を作成しました。
1回目の反省を踏まえた活動が展開され、論拠のある立論やレベルの高い討論を行うことができました。
今後は自分達の進路についてのテーマに関係するディベートを通して、多様な視点から物事を見ることのできる力を身に付けていきます。
2月4日「ライフプラン」
1月からは1年間のまとめとして自分の生き方を考えるライフプランについて取り組んでいます。
「なぜ学ぶのか」「なぜ働くのか」「自分の人生をどのように描いていきたいか」「これからの学校生活をどのように過ごしていくのか」について整理し、作文にまとめました。
AIの進展やDX化など、社会は大きく変化しており、その中でも、働き方や生き方の価値観が多様化しています。これからも自身への問いを大切にして、日々の学校生活や社会生活を仲間と共に歩んでいきたいと思います。
2月5日「生徒発表会」
今年の1年次は、「産業社会と人間」の中で取り扱ったディベートを各クラス代表2名ずつがチームを組み発表しました。「都会で働くほうが地方で働くよりも幸福度が高い」というキャリアに関する論題について、約一か月間、放課後を使ってチーム毎に集まり、資料作りや打ち合わせを行ってきました。相手チームからの反対尋問が何かをチームで予想し、発表直前までそのための情報収集や返答シミュレーションを重ねながら本番を迎えました。当日は緊張した面持ちでしたが、両チームともに白熱した議論を展開することができました。
発表後、観客の皆さんから「自分の将来について考えるきっかけとなりました」「準備の時間をかけていることが伝わる発表だった」などの声を頂きました。発表者は10名でしたが、準備期間を支えたサポーター生徒、産社委員、1年生全体の思いが観ている人に伝わる発表となりました。
3月11日「ライフプラン発表」
1年生は「産業社会と人間」の授業のまとめとして、これまでの学習を振り返りながら自分の将来について考えたライフプランの発表会をクラス内で行いました。
生徒たちは1年間の学習の中で、職業調べや大学訪問、進路についての探究活動などに取り組み、「学ぶこと」と「働くこと」のつながりについて考えてきました。今回の発表では、それらの経験をもとに、自分の将来像やこれからの高校生活で大切にしたいことをまとめ、クラスメイトに向けて発表しました。
発表の中では、「どのような生き方をしたいのか」「社会の中でどのように働きたいのか」といった視点から、自分自身の価値観や目標について語る姿が見られました。それぞれが大切にしたいことや授業を通して考えが変化したことなど自身の変容についても胸を張って発表する姿を見ることができました。
この1年間の学習を通して、生徒たちは自己理解を深めるとともに、学ぶ意味や働くことの意義について考えを広げることができました。
来年度も探究学習は続きます。