はじめに
はじめに
水質調査を行うにあたり、川に流れ込む水がどのようなものか考え、次の3つに注目しました。
(1)住宅街、団地 (2)農地 (3)工場
これらの場所から出る水に含まれているものや性質を考え、次の3つを調べることにしました。
(1)COD (2)リン酸 (3)pH
また、採水する場所の選定と採水器を自作することにしました。
実験方法
採水の間隔は1カ月程度としました。ただし、雨が降ると結果にばらつきが生じると考え、雨がやんでから1週間程度時間をおいて採水しました。
検査に使用したのは株式会社共立理化学研究所のパックテスト(WAK-COD(D)-2、WAK-PO4(D))とpH試験紙です。
パックテストは株式会社共立理化学研究所が開発した専用のスマートフォンアプリを使って値を測定しました。
採水場所
実験結果
きれいな川の基準
(1)COD 1.0mg/L以下 (2)リン酸 0.01mg/L (3)pH 6.5~8.5
(1)COD
場所1~3(学校周辺)はばらつきがあるものの約4mg/Lで少し汚い水と言えます。場所4~5(万能倉駅周辺)は約6mg/Lと汚い水と言えます。
(2)リン酸
検査日によって値が大きく異なったが、場所1~5は近い値を示した。1回目は約0.26mg/L(場所4と5)、2回目は約0.02mg/L、3回目は約0.22mg/Lでした。この結果から2回目はきれいな水、1回目と3回目は少し汚い水と言えます。
(3)pH
やや高い値を示した結果もありますが、概ね7でした。この結果から酸あるいは塩基が含まれていないきれいな水と言えます。
考察
値にばらつきがみられるのは、(1)実験者の技術、(2)雨が降ってからの期間が考えられます。
場所4と5はCODとリン酸の値は高いがpHの値は中性であること、人口の多い場所あるいは経済活動が活発な場所であることから汚染物質の量が多いが、リン酸や酸・塩基をあまり含んでいない物質と考えられます。
また、場所1~3は場所4と5と比べるとCODとリン酸の値は低く、人口の少ない場所ではあるが農地からの肥料等の流入があるためやや汚染物質が多い結果になったと考えられます。