山ほめ祭り
祭神は海神三神(ソコツワタツミノカミ、ナカツワタツミノカミ、ウワツワタツミノカミ)で、古来、安曇族が奉る。
この海の神社では毎年、山ほめ祭りが行われる。
海の神様が山を誉める。素晴らしいことではないか。古来、海の民は山を誉め、森を大切にしていた。流域全体の保全という思想を我々の祖先は持っていたとことを示している。
祭りのクライマックスは山ほめである。
「あーらよい山しげった山 あーらよい山しげった山 あーらよい山しげった山」
と3度山を誉め、そのあと弓で鹿を射る。
この祭りは、海を守るためには山の管理が重要なことを物語っている。志賀海神社には鹿の角の倉がある。神功皇后が朝鮮半島に出兵した時の角も入っているそうである。現在、日本の山は鹿に脅かされている。古代から鹿の個体数管理は重要な山の管理の一つであったのだろうか?昔の人の知恵には驚くばかりである。
私たちの原点が、山ほめ祭りである。
福岡市の志賀島に古代より鎮座する海の神をまつる志賀海神社がある。
参道は照葉樹林に覆われ、いかにも海の神社である。