最新の動き 2010/12/19

2010.12/16 第15回市民会議が開催された。その時のことを踏まえ雑感を述べたい。

樋井川流域治水市民会議が始まり、1年が過ぎた。わずか1年であるが、徐々に展開している。最近、感じていることを含め、樋井川流域治水の最近の動きをお伝えしたい。

    • 関係する人々の変化

    • 一番大きな変化は、市民会議に係わっている人、団体の変化であろう。福岡市、福岡県の担当の方々も住民の前で話をすることに、ずいぶん慣れてきており、また前向きになってきた。参加される住民の方々も前向きに議論されるようになったと思う。私たち、発起人のメンバーも学ぶことが多く、考え方がずいぶん柔らかくなったように思う。

    • 学生たちの元気な姿

    • 市民会議には九州大学、福岡大学、九州産業大学の3大学の河川系の研究室が参加しており、関係する学生の総勢は50名を超えるであろう。学生たちが元気に生き生きと活動している姿にはとても勇気づけられる。

    • 研究と市民会議のコラボ

    • この会議の特徴は学生の卒業論文や修士論文などの研究と会議が共鳴していることである。たとえば、雨水タンクのモニター制度と学生の研究が連動し、これまでに明らかになっていなかった雨水タンクの効用、実際の水使いの実態などが明らかになってきている。関係する先生方の努力もあろうが、市民の方々からの意見も研究の進捗に大きな役割を果たしている。社会を変革させていく場合に技術的な隘路の打開すなわち研究と市民参加というまるで両極に見えるものが。両輪として機能しながら進むことの有効性を強く感じる。これからの社会変革には、真に社会のための科学をやろうという心意気のある研究者の参画は不可欠であることをしみじみと感じた。

    • 鳥飼地区での会合

    • 全体の市民会議とともに小学校区程度の地区レベルでの話し合いや活動も重要であることを強く感じる。鳥飼の方々のエネルギーによって、まず鳥飼から変わっていく予感がしている。「下流の住民が水を貯めなくて、上流の人がなぜ水をためてくれるか?」という、市民会議での発言は印象的であった。