広幡八幡宮

投稿日: Sep 15, 2014 1:18:5 PM

増尾地域の自然ウォチングをテーマに、第一回『増尾城址公園』、第二回『名戸ヶ谷ビオトープ』、第三回『葛が谷』について、自然観察指導員・篠崎将氏に紹介して頂きましたが、今回は、第四回目として、『広幡八幡宮』について書いて頂きました。 尚、各地域のロケーションが分かるように、簡単な地図を作成しましたので、合わせご覧ください。

総務広報 蓼沼

●豊かな自然の紹介シリーズ

「広幡八幡宮」

広幡八幡宮は1200年以上の歴史ある神社であり、古くから鎮守の森として宮司さんや地元の人たちに守られてきた。 鳥居を入り、まず気が付くことは、歩道の落ち葉がきれいに掃き清められており、本殿まで清々しい気持ちで参拝できるようになっていることである。 そして巨木の多いのに目を奪われる。

近年、倒木の恐れがあるということで一部は除去されたが、まだ木の周囲が2mを超す巨木が多数あり、中には3mを超すものもある。 巨木ばかりでなく神社林の林床植物も、宮司さんのご配慮で保護が行き届いており、キンラン(保)、ギンラン保)、シュンランはじめ、ジュウニヒトエ(保)、ヒトリシズカなどが明るいところで群生しており、なた、ワニグチソウ、ナルコユリ、イチリンソウ、ニリンソウ、

カラタチバナ、トリカブトなどが点在している。

鳥類は多くはないが、エナガ(保)、シジュウカラ、アオジ、コゲラ、ヤマガラ

(保)、ウグイス(保)などが生活している。 昆虫としては、ハグロトンボ、

マイコアカネ、ノシメトンボなどが多い。

この森は、古くから鎮守の森として宮司さんや地元の人々によって、枝打ちや落枝の処理など維持管理に努力されてきた結果、今の森があるものと思われる。7月に訪れた時も、庭園業者により古木の根元に、活性剤を注入する作業が行われていた。

高木及び林床植物と共に、この貴重な自然環境を次の世代に残したいものである。

なお、植物保護のため、参拝路以外の境内への立ち入りはできません。

(保:千葉県保護種)

広幡八幡宮

ヤマユリ

ハグロトンボ

自然観察指導員 篠崎 将 記