「カシニワ」訪問記 1
投稿日: Jun 01, 2013 7:36:35 AM
こうして整備された「カシニワ」を見て回るイベントが、5月18、19、20日の三日間行われました。
柏市全域を、北は船戸から南は髙栁まで10のエリアに分け、それぞれのエリアに数多くの「カシニワ」
が登録されています。 とても全部は見て回れないので、18日(土)に増尾エリアの二か所を見に
行きました。
① I.Y氏邸の屋敷林
ここは、萬福寺の前にある屋敷林で、いつも廣畑八幡宮に行く我が散歩道に面しているのですが、
こんな立派なお屋敷へ門扉がないからといって、おいそれと入って行くことはできません。
しかし、今日は、カシニワ・フェスタ。 入り口にはボランティアの方がいて、遠慮なく入ることが出来ました。門を入ると案内板があり、右手に屋敷林が広がっています。
案内板
「カシニワ」って何だかご存知でしたか? 筆者も“広報かしわ”で知ったのですが、「カシニワ」とは、
地域全体で共有できる緑を増やして、柏全域を緑に囲まれたガーデンにしていく活動のことだそうです。 ご近所の空き地、広場、里山、屋敷林をボランティアなどが中心となり、地域全体が協力して緑を増やし、いきいきと暮らせる健康な街作りを目指します。
ここは、通称、“きつね山”と言われ、広さは、約16,000平方メートル。 林の中には、幸谷城址の土塁が残っています。 幸谷城については、北小金の本土寺に記録が残っているそうです。
また、東南の隅には、根古屋(寝小屋)という屋号の家が残っており、兵士たちが泊まってお城を守ったと言われています。
屋敷林の木漏れ日
この屋敷林には、珍しい植物が多くあると言われています。絶滅危惧2類に位置づけられている
「金ラン」、「銀ラン」が見られましたが、残念ながら、花は終わっていました。
来年の5月初旬にまた咲くそうです。
「銀ラン」花の名残がありました。
花筏(葉の上に花が咲きます。)
十二単
ここは、画家・高島 野十郎の終焉の地といわれ、「きつね山」にあった当時の武道場に住んで
いました。 同氏は、1890年、福岡県久留米市に生まれ、東大農学部を首席で卒業後、画家の道を
選びました。 晩年(1960年)を増尾で生活し、柏の田園風景と人々をこよなく愛しました。
門の左奥に藁葺の母屋があり、明治の初めに建てかえられ、岩手・北上川のヨシが使われています。
牛小屋や作業小屋も残っており、貴重な建物です。 当主は、13代目。
母 屋
当日は、竹細工教室が開かれており、作品を見せて頂きました。
竹細工
皆様のご好意により、新緑の英気に包まれた幸せなひと時を楽しむことができました。
2013年5月27日 総務広報部