電源選びに苦戦
電源については1A程度の出力を備えていればミニファミコン単体の起動は可能です(実際の運用はミニファミコンの仕様に準じて下さい)。ですが今回は、モバイルバッテリひとつですべての電源を賄わなくてはなりません。特に2台のモニタを同時に起動する時は大きな電流が必要です。いろいろ実験したところ、2.4A給電を謳うものならば運用できることが分かりました。今回のMODでは、とにかくモバイルバッテリの選定に苦労しました。
※リチウムイオン電池を誤って取り扱うと感電したり、バッテリの発熱、発煙、発火の危険があります。絶対に真似しないでください。
ELECOM 6000mAh
「まとめて充電」という言葉に惹かれて一番初めに買ったモバイルバッテリです。コンセントからモバイルバッテリと充電する端末を数珠つなぎにして「まとめて充電」してしまおうという意欲作です。これならばミニファミコンに給電しながら、バッテリの充電もできて理想的だと思いましたが・・。「まとめて充電」とは接続機器からの電力要求が無くなってから初めて自身を充電する仕組みらしく、ミニファミコンの電源が入っているうちはモバイルバッテリが充電されることはありません・・。ニュアンスに勘違いしましたが、放電側と充電側を接続したままの運用が可能というだけです。残念ですが、安全面を考慮すれば当然の結果なのでしょう。
2系統の出力を持ち、2系統使えば最大3Aまで出力できます。なのでFAMICOM POCKET運用自体は問題ありません。しかも今回買ったモバイルバッテリの中でも唯一、18650を2直列に配した珍しい降圧モデルです。降圧の方が若干効率がいいとも聞いたことがありますし、なにより並列運用よりも安心感があります。
ただ、電池を2本収めるスペースを確保できなかったため使用を断念せざるを得ませんでした。管理基板も大きかったです。
18650 Samsungセル 3000mAh*2(直列)
シリコンパワー 7800mAh
ELECOMが使えなかったので、過去に分解した手持ちのモバイルバッテリを使うことにしてみました。ごく普通の3並列タイプです。1系統のみなら2.4A出力を可能とのことだったので、これも運用面には問題ないはずでした。
並列タイプならば、そもそも管理基板への入力が3.7V程度なので、バッテリの本数に左右されません(間違った認識かもしれません)。バッテリ1本でも行けます。
・・が、テストを重ねているうちに電源が切れなくなってしまい、バッテリ残量LEDがいつまでたっても消えなくなってしまいました。故障させてしまったようです。
18650 Samsungセル 2600mAh*3(並列)
POWERADD Slim2 5000mAh
どぎついピンクが目をひくモバイルバッテリです。このピンクのみ、Amazonで999円でした。購入前は写真で見る限り、18650の1本タイプと思っていましたので、18650の5000mAhだなんて「まがい物」だと思っていました。
実際に届いたものは想像より太く、26650の5000mAhのバッテリを採用していました。誤解していました。すみません。
出力も2.1Aと、1本タイプとしては比較的高出力だったのですが、FAMICOM POCKETを2台同時に起動させると保護回路により給電が止まってしまいます。2.1Aではダメなようです。
26650 メーカ不明セル 5000mAh*1
電池ボックス制作
バッテリセルを交換式にするため、電池ボックスを作りました。ゲームボーイの電池バネを利用してあまり深く考えずに作りました。
リチウムイオンの電池ボックスに巻きバネ式の端子を使うと抵抗があり過ぎてどーたら・・という話を聞いたことがあったのですが、FAMICOM POCKETの動作自体には問題がなさそうだったので、その話は頭の片隅にはあったもののそのまま使っていました・・。
そんなある時、手のひらに激痛が・・!
巻きバネ側の端子がかなり高温になっており、知らずに触れたとたんやけどしてしまいました(1ヶ月以上経過した今でもやけど跡がくっきり残っています)。
やはり巻きバネは大電流時の抵抗が大き過ぎるのでしょう。大電流バッテリには使うべきではありません。巻きバネの熱がバッテリに伝わっていたのかと思うとゾッとします。本当におおごとにならなくて良かったです・・。