バッテリパックを制作
リチウムイオン電池の取り扱いについて
リチウムイオン電池の運用に際しては、必ず過充電と過放電を防止する保護回路が必要です。また、すべてのセルにおいて出荷時にバランス充電された信頼性の高いメーカーの新品を使用することと、容量の均一性を保つためのバランス充電回路が組み込まれたシステムが必要になります。取り扱いを誤ると破裂・発煙・発火等の恐れがあり大変危険です。
バッテリーにはPanasonicの18650タイプのリチウムイオン電池を8本使います。リチウムイオン電池は、ニカド電池やニッケル水素電池よりもエネルギ密度が高く携帯端末などに広く使われています。今回購入したものは1本あたり3.7V、3400mA/hの大容量です。自己放電をしにくく、メモリ効果もほぼありません。ただ、部品を調達のページで触れたように取扱いにシビアな電池でもあります。
リチウムイオン電池
バッテリは重量配分的に筐体のゲームパッド近くに設置したいと思います。手で持つ部分から遠くなると、てこの原理的に持ちづらいと考えたからです。総重量的に焼け石に水ですが。
画像のように電池に直接ハンダ付けはいけません。電池同士を密着させるのも良くないようなことを書いてあったwebサイトもあった気がします。絶対に真似をしないでください。水を張ったバケツを用意して、何かあったらいつでもバケツに放り込めるように準備しておきました。
電極の部分を、先端の尖ったヤスリなどで軽くけがくように筋入れして、ハンダを乗せやすくしました。ワット数の高いハンダごてを使い、「こてを当てるのは2秒まで」と心に決めて手早くハンダ付けしました。
ケースに封入する前にテスタでチェックします。14.53Vと表示されました。これを2パック作ります。
ちなみに、今回注文した電池の電圧を一本一本チェックしましたが、8本のすべての電池の電圧がピッタリと見事に同じでした。出荷前にバランス充電されているのでしょうか。
バッテリパックができました。1パックで14.8V、3400mA/h(4直列)のバッテリパックです。2パック(2並列)で運用します。絶対に結線を間違えてはならないのでカラーコードを使います。大きな電流が流れますので配線も太いものを使いました。
赤の配線がプラスで配黒の線がマイナスです。他の色の配線は管理基板が電池1本毎にバランス充電するための配線です。
充電池の並列接続については、絶対にやってはいけないという見解と、全く問題ないという見解があります。どっちが正しいのでしょうか。
管理基板を少しいじります。この基板にはバッテリ残量と充電状態を表示するLEDゲージが搭載されています。このLEDをPS2Uの筐体上に表示させたいのでジャンパ線で飛ばします。
このLEDを表示させるには基板上にあるタクトスイッチを押す必要があります。スイッチを押したあと、数十秒間LEDゲージが表示されて自動的に消灯します。表示中にスイッチを押すことでも消灯します。
しかし、PS2U稼働中は常時点灯させていので、このスイッチに555タイマICと1815を使用した連射回路を噛ませることにしました(画像奥の小さなドーターボード)。回路の電源はマザーボードから供給するため、PS2U稼働中は常時連射します。
連射ですのでLEDゲージは点滅を繰り返してしまいます。それを防ぐためLEDに残光回路を噛ませて明滅具合を緩和しています。連射回路や残光回路はググれば出てきます。