部品を調達

さっそく必要な部品を集めることにしました。

ミニファミコンとゲームボーイがいかに同程度のサイズとはいえ、ゲームボーイに詰め込んで携帯化するにはそのほかのハードウェアも同時に内蔵しなくてはいけません。モニタ、オーディオ、バッテリなど・・。

幸い、ミニファミコンは分解記事などを見る限りでは小さな基板2枚をパッケージングした簡素な構成でした。これならばゲームボーイに入れてもなお空いたスペースを確保できるはず。その空いたスペースに他のハードウェアを詰め込めばいけるんじゃないだろうか・・。できるだけ小さなパーツを集めました。

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ゲームボーイブロス(赤)を2台

筐体とするのはゲームボーイシリーズの中では一番大きな初代ゲームボーイです。薄いグレー一色だった初代ゲームボーイではなく、のちに発売されたゲームボーイブロスというネーミングのカラーリングバージョンです。赤にした理由は、最終的にファミコンカラーのあずき色に塗装するつもりだからです。下地に近い色として選択しました。ハードウェア的なものはは初代となんら変わらないと思います。

これの中古を2台用意しました。2P対戦や協力プレイのゲームも遊べるようにするために2台必要です。

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モニタを2機

モニタは組み込み用の3.5インチ液晶です。車のバックモニタなどとしての用途が多いのか、カー用品を扱うネットショップで見つけたので購入しました。

12Vの電源入力とコンポジット入力という何とも前時代的なハードウェアです。USB電源、HDMI入力の3.5インチモニタが見つかれば最高だったのですが・・。

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ダウンスキャンコンバータ

ミニファミコンのHDMI出力をRCA出力に変換するためのコンバータです。PS2Uの制作時に散々懲りたのに、またこの手のハードウェアを使用する羽目に・・。

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昇圧回路

USB電源の5Vをモニタ用の12Vに昇圧するための基板です。都合よく2枚セットで売っていたので購入しました。

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ゲームボーイ用画面パネル(ガラス)

中古のゲームボーイの画面パネルは透明のプラスチック板に枠がプリントされたものです。画面サイズが変わる都合上、このプリント枠をいったん除去して新たに施工する必要がありますが、プラスチックだとプリント枠を剥がす際に新たに擦り傷が付いたり、またその傷を除去するのが大変そうです。

そこでゲームボーイの補修部品として販売されているガラスパネルを購入しました。

ガラスならそうそう傷はつかないでしょう。

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バッテリ

ミニファミコンはUSB電源(5V)で動作します。そのためスマホやタブレット用のモバイルバッテリで動作することはよく知られています。

ミニファミコン単体ならば大抵のモバイルバッテリで動作してしまいますが、今回のような改造ではモニタ2台、アンプ、ダウンスキャンコンバータなどへの負荷も加わるので並みの出力容量では足りなくなります。

今回使用したのはRAVPowerの6700mAh、最大2.4A出力のモデルです。これの充放電管理基板のみを取り出して使用します。

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充電用バッテリを2台

今回の改造で問題なのは、世の中のほとんどのモバイルバッテリは放電時の充電に対応していないことです。つまりミニファミコンに給電しながらモバイルバッテリ自身を充電することはできません。安全な充放電を確保するための仕様なので仕方がありません。

これは携帯ゲーム機のように外部電源接続時にはゲーム機自身のバッテリを充電しながらソフトを遊ぶという振る舞いを、モバイルバッテリ単体では完結することができないということになります。

そうなると電源切り替え回路なりが必要になってくるわけですが、結果的に今回そのような回路を組み込むためのスペースを確保できなかったので、バッテリはセル交換式とし、スペースに余裕のある2台目(2P)側にセルへの充電機能を持たせ、バッテリ交換しながら運用することで長時間プレイにも対応できるようにしました。ミニファミコンはいつでもセーブできるので運用的な問題もそれほどないと思います。

セル2本を同時に充電管理できるように画像のシンプルチャージャーなるものを2台購入し、それぞれ1基板1本で管理させることにしました。各1A(最大)、計2AのUSB電源で充電できます。これも充放電管理基板のみを取り出して使用します。

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リチウムイオンバッテリを2本

スペースの都合上、18650タイプのリチウムイオンバッテリを1本しか組み込めなかったので、できるだけ容量の大きいものを使います。2016年末現在、3500mAhタイプのものが売られていました。

圧倒的な信頼性のあるPanasonicの生セルです。 近い将来、4000mAhの物も発売されるようです。バッテリ交換式ならば、こうした未来のセルにも対応できます。

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アンプ

PS2Uの時も苦労したアンプ選びです。今回はヘッドホン用のアンプを用意してみました。ヘッドホン用ならば小さなスピーカでも容量オーバーになることは無いだろうという単純な算段でしたが、逆に小さなスピーカでも鳴らすには出力不足のようで、ダイナミックな音は出ません・・。

しかし、基板も小さく、単4乾電池1本で数十時間稼働するという省電力性は強みです。

左右チャンネルがコールド共有のゲームボーイ用ヘッドホンジャックの物理スイッチがそのまま使えるアナログ出力が素人にはありがたく、組み込みやすかったです。

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スピーカ

Amazonで売っていた何かの組み込み用のスピーカです。非常に薄くて小さいです。

1P用と2P用で2個使用します。

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通信ケーブル

2Pで遊ぶ際にはケーブルで接続する必要がありますが、都合よくゲームボーイには6ピンの通信ケーブルコネクタが搭載されています。無線通信が一般的では無かった当時は、このコネクタに専用ケーブルで2台のゲームボーイを繋いで通信プレイしていたのです。

この6ピンに電源、ビデオ信号、音声信号、ゲームコントローラ信号をのせればいかにも通信プレイのように振る舞うことができて面白そうです。

ですが、調べを進めると純正のケーブルは6ピン全結線ではなく4ピンしか有効になっていないようでした。これでは線が足りないのでさらに調べてみたところ、画像の怪しげな通信ケーブルは6ピンのコネクタを搭載しているようでした。通信コネクタの形状の違う初代ゲームボーイと後発のゲームボーイでも通信できるとのことですが、そんな仕様はどうでもよく、6ピンのコネクタ部分が欲しかったので購入しました。

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テスト

画像は上に紹介したものとは一部構成が違いますが、動作を確認できました。

あとはこれらの部品をゲームボーイの筐体にいかにして収めかが課題です。