部品を調達
さっそく必要な部品を集めることにしました。
ミニファミコンとゲームボーイがいかに同程度のサイズとはいえ、ゲームボーイに詰め込んで携帯化するにはそのほかのハードウェアも同時に内蔵しなくてはいけません。モニタ、オーディオ、バッテリなど・・。
幸い、ミニファミコンは分解記事などを見る限りでは小さな基板2枚をパッケージングした簡素な構成でした。これならばゲームボーイに入れてもなお空いたスペースを確保できるはず。その空いたスペースに他のハードウェアを詰め込めばいけるんじゃないだろうか・・。できるだけ小さなパーツを集めました。
ダウンスキャンコンバータ
ミニファミコンのHDMI出力をRCA出力に変換するためのコンバータです。PS2Uの制作時に散々懲りたのに、またこの手のハードウェアを使用する羽目に・・。
充電用バッテリを2台
今回の改造で問題なのは、世の中のほとんどのモバイルバッテリは放電時の充電に対応していないことです。つまりミニファミコンに給電しながらモバイルバッテリ自身を充電することはできません。安全な充放電を確保するための仕様なので仕方がありません。
これは携帯ゲーム機のように外部電源接続時にはゲーム機自身のバッテリを充電しながらソフトを遊ぶという振る舞いを、モバイルバッテリ単体では完結することができないということになります。
そうなると電源切り替え回路なりが必要になってくるわけですが、結果的に今回そのような回路を組み込むためのスペースを確保できなかったので、バッテリはセル交換式とし、スペースに余裕のある2台目(2P)側にセルへの充電機能を持たせ、バッテリ交換しながら運用することで長時間プレイにも対応できるようにしました。ミニファミコンはいつでもセーブできるので運用的な問題もそれほどないと思います。
セル2本を同時に充電管理できるように画像のシンプルチャージャーなるものを2台購入し、それぞれ1基板1本で管理させることにしました。各1A(最大)、計2AのUSB電源で充電できます。これも充放電管理基板のみを取り出して使用します。
アンプ
PS2Uの時も苦労したアンプ選びです。今回はヘッドホン用のアンプを用意してみました。ヘッドホン用ならば小さなスピーカでも容量オーバーになることは無いだろうという単純な算段でしたが、逆に小さなスピーカでも鳴らすには出力不足のようで、ダイナミックな音は出ません・・。
しかし、基板も小さく、単4乾電池1本で数十時間稼働するという省電力性は強みです。
左右チャンネルがコールド共有のゲームボーイ用ヘッドホンジャックの物理スイッチがそのまま使えるアナログ出力が素人にはありがたく、組み込みやすかったです。
通信ケーブル
2Pで遊ぶ際にはケーブルで接続する必要がありますが、都合よくゲームボーイには6ピンの通信ケーブルコネクタが搭載されています。無線通信が一般的では無かった当時は、このコネクタに専用ケーブルで2台のゲームボーイを繋いで通信プレイしていたのです。
この6ピンに電源、ビデオ信号、音声信号、ゲームコントローラ信号をのせればいかにも通信プレイのように振る舞うことができて面白そうです。
ですが、調べを進めると純正のケーブルは6ピン全結線ではなく4ピンしか有効になっていないようでした。これでは線が足りないのでさらに調べてみたところ、画像の怪しげな通信ケーブルは6ピンのコネクタを搭載しているようでした。通信コネクタの形状の違う初代ゲームボーイと後発のゲームボーイでも通信できるとのことですが、そんな仕様はどうでもよく、6ピンのコネクタ部分が欲しかったので購入しました。