分解して配線
それぞれの部品を基板単位まで分解し、それをゲームボーイの筐体にテトリスのように詰め込んでいく地獄の作業が始まりました。
ミニファミコンを分解
ミニファミコンの小さい筐体の中に、画像のメイン基板と、スイッチを制御する基盤が入っています。極々簡単な構成に驚かされますが、ファミリーコンピュータとは比べ物にならないほどの最新の高性能ハードウェアです。
ミニファミコン分解の工程はYouTubeにアップロードしていますのでご覧ください。
ゲームボーイを分解
ゲームボーイも分解し、使えそうな部品を取り出します。最終的に画像の中で使用したのは、左上の電源スイッチ、その下の通信コネクタ、その隣のヘッドホンジャックです。
ゲームボーイの分解の動画はこちらから。
自作の電源管理基板
ミニファミコンの振る舞いはまるでPCやスマホのようです。電源スイッチをONにするとHDMI接続機器との通信を行い、異常が無ければ無事に起動します。電源をOFFにすればシャットダウン処理を行い、シャットダウン処理が終わると自動的に電源が落ちます。
ミニファミコンの電源管理はファミリーコンピュータのように電源ONで電気が流れ、電源OFFで電気が止まるというハードウェア依存の単純なものではなく、あくまでソフトウェアで制御しているものでした。恥ずかしながら、実際にプレイしてみるまで私にはこれが予想外でした。懐かしくて可愛らしい姿にすっかり誤解していました。
つまり、電源の単純な入、切では起動はできても終了処理を完了させることができません。
もしも、これを単純なハードウェアスイッチでまかなうとするならば、まず起動時には接続機器の電源を入れてから(もしくは同時か)、ミニファミコンの電源スイッチを入れる。終了時はミニファミコンの電源スイッチを切ってシャットダウン処理を待ってから各接続機器の電源を落とすという行程をユーザに強いることになり、2系統の電源スイッチが必要になってしまいます。そんな携帯ゲーム機は聞いたことがありません。
かと言って、モニタやダウンスキャンコンバータ、アンプなどの機器の電源を入れっぱなしにしておくことは当然できません。これでは電源OFF時にもみるみるバッテリを消費します。ですから電源のON、OFFはユーザではなく、ミニファミコンの挙動に連動するような制御が必要になります。
またミニファミコンのシャットダウン処理が終わった後に接続機器の電源が切れるようなシステムを構築しなければ、最後の「SHOUT DOWN」のドット文字も見ることができず、今ひとつ釈然としないものになってしまうでしょう。
そこで自作の電源管理基板を制作する必要がありました。都合の良いことに2Pのゲームコントローラの電源(3.3V)は、ミニファミコンの電源ONと同時にすぐ立ち上がり、シャットダウン処理終了と同時に切断されていることが分かったので、これをトリガとして各機器の電源をミニファミコンと連動して管理することでこの問題を解決できました。
回路自体はPS7113シリーズというソリッドステートリレーを使ったごく簡単なものです。このICにはPS2Uのスリープ機能でもお世話になりました。アンプ用の電源にLM317Tを使った降圧回路(5V->1.4V)も一緒に載せておきました。