第29回研究会

第29回地域院生研究フォーラム

「修士課程の起承転結(修士論文報告会)」

日時:2018年4月22日(日)14:00~17:00

場所:18号館2階院生作業室

1. 逸見祐太(地域文化研究専攻地中海科博士課程)

『ローマ前期帝政の皇帝・元老院関係:クラウディウス帝期の元老院議決の成立過程に関する研究』

ローマ共和政末期、カエサルは権力の一極集中を進めた結果、元老院の反発を招き暗殺された。そこで彼の後継者オクタウィアヌスは、共和政的制度=元老院を尊重するという建前の下、元首政を創始する。名目上の権力者たる元老院と、実質上の権力者たる皇帝。両者の関係性を、双方が相互干渉する分野である立法面から探る。なお、研究内容の報告と併せ、入学から修士論文執筆に至るまでの状況についても紹介する。

2. 貝原伴寛(地域文化研究専攻フランス科博士課程)

『18世紀パリの劇場で泣くということ:『イネス・ド・カストロ』をめぐる論争』

本発表では修士論文をもとに、18世紀初頭のパリの劇場で上演された作品である『イネス・ド・カストロ』が引き起こした論争について論じます。研究の背景として、昨今の歴史学会で注目を集めている「感情史」についても簡単に紹介します。学位論文の執筆も含む、修士課程での生活についても簡単に話をするつもりです。

司会者:林優来(地域文化研究専攻地中海科博士課程)