第7回研究会
11月6日に以下の内容で第7回 地域院生研究フォーラムを開催いたしました。
次回は12月14日開催の予定です。
第7回 地域院生研究フォーラム
テーマ:地域研究としての多国間関係研究
日時:2014年11月6日(木) 18時30分より21時30分まで(終了後に懇親会あり)
場所:18号館2階院生作業室
発表者・発表題目:
1.トーマス・バレット(地域文化研究専攻 アジア科 修士課程)
「ハリデー・マカートニーと清末中国の士大夫」
2.高柳峻秀(地域文化研究専攻 アジア科 修士課程)
「戦前期日中「排日教育」「排日教科書」問題
-外交問題化の背景と1930-40年代における国内言論を中心に-」
3.大内洸太(早稲田大学大学院 修士課程)
「トウ小平から江沢民時代にかけての中朝関係の構造変化」
コメンテーター:鈴木啓之(地域文化研究専攻 アジア科 博士課程)
司会:三浦航太(地域文化研究専攻 ラテンアメリカ科 修士課程)
<報告>
今回は、主に東アジア地域の多国間関係について、個人、世論、政策という異なる観点から、3人の発表者が報告を行った。国家間の関係と一口に言っても、どういったレベル(ミクロ・メゾ・マクロ)で、どういった方法論(歴史学・政治学など)を用いて、どのような資料に依拠するのか、によって全く異なる議論があり、発表者、参加者はそれぞれの長所、短所を再確認できただろう。
総合ディスカッションでは、具体的な研究の中身以上に、問いの立て方、研究手法、発表方法といった、研究において基本的ではあるが最も重要な点について話し合われた。具体的には、問いは何か、なぜその対象を選んだのか、対象の特異性はどのように扱うのか、資料からどこまで言えるのか、資料と主張したいことの乖離をどう扱うのか、研究の軸をどこに置くのか、事例に対して理論をどのように扱うのか、発表の際に何を伝えるべきなのか、といった点である。このような問題を議論できたことは、研究の第一歩を踏み出しつつある修士1年の発表者や参加者にとってはとりわけ有意義だったと思われる。最後に、今回初めての試みとして、発表者から、発表内容に関するお勧めの本や文献を紹介していただいた。
(報告者:三浦航太 ラテンアメリカ科M1)