12月14日に以下の内容で第8回地域院生研究フォーラムを実施しました。
次回は2月に開催予定です。
第8回地域院生研究フォーラム
テーマ:市民、政府、メディアから見る社会運動
日時:2014年12月14日(日)13時30分から16時30分まで
場所:本郷キャンパス学生支援センターディスカッションルーム2
発表者・発表題目:
1. 福永玄弥(国際社会科学専攻 相関社会科学 修士課程)
「台湾と中国 / 日本とクィア(酷児)な社会運動:台湾LGBTパレードを中心に」
2. Jesus Solis(経済学研究科 経済史専攻 研究生)
「戦後闇市に横流しされた米国商品―SCAPによる進駐軍の闇取引に対する対策と闇市における米国奢侈品の意義―」
3. 道家真平(地域文化研究専攻 アジア科 博士課程)
「歴史的アクターとしてのマス・メディア―1968年の『朝日ジャーナル』を中心に―」
コメンテーター:星野加代(地域文化研究専攻 中南米科 博士課程)
司会:三浦航太(地域文化研究専攻 中南米科 修士課程)
<報告>
今回は開催場所が本郷キャンパス、加えて、衆院選と同日、という中ではあったが、10数名の方々に参加していただいた。
社会運動は市民社会、政府、メディアと密接な関係を持つ。市民社会は社会運動の場であると同時に運動のアクターそれ自身でもある。政府は社会運動を抑圧/支援するアクターである。メディアは社会運動を表象し、またその影響力を拡大/縮小するアクターである。社会運動を見る際にどことの関係に力点を置くのか、社会運動は説明する対象なのか、社会運動を通じて他の対象を説明するのか、といった点で発表者の方々の間に相違、異なる特徴が見られた。
全体討議では、とりわけメディアと社会運動の関係に議論が及んだ。また、採用する分析手法(立ち位置)の長所、短所といった点も議論された。
3名の方の発表を通じて、改めて社会運動(を対象とする/を含む)研究を大きな枠組みから捉え直すことができただろう。加えて、直接の研究対象ではなくとも、他にどういったアクターが存在し、いかにそれらに自覚的になるか、という点においても多くの示唆に富んだものであったと思う。
(報告者:三浦航太 中南米科 M1)