2024年2月16日(金) 9時30分より 役場 3階第1委員会室にて、文教福祉常任委員会がありました。
3月定例会前の委員会という事で、文教福祉の所管になる各課が、本会議前に、重要な条例改正や今後の大規模事業について、議会に対して説明を頂く場となります。
今回は、その中で上がってきた「後期高齢者医療保険」について、ご説明したいと思います。
まずは、「後期高齢者医療制度」について、ご説明というか、おさらいをしたいと思います。(概ね知っているよ、という方は読み飛ばしてください。)
制度の概要
平成18年6月21日に公布された「健康保険法等の一部を改正する法律」により、「老人保健法」が「高齢者の医療の確保に関する法律」(平成20年4月1日施行)と全面的に改正され、平成20年4月1日から、75歳以上の方及び一定の障害があり申請により認定を受けた65歳以上の方に係る医療については、財政基盤の安定化を図るという考え方から、従来の医療保険制度から独立した、後期高齢者医療制度を実施することとなりました。
運営主体は全市町村が加入する広域連合としました。(大口町の運営主体は、愛知県後期高齢者医療広域連合です。)
制度の運営
被保険者の認定、保険料の決定、医療の給付などを行います。
➁市町村 …
被保険者への被保険者証の引渡し、保険料の徴収、被保険者からの各種届け出や申請の受付などを行います。
➂被保険者 …
75歳以上の方及び一定の障害があり申請により認定を受けた65歳以上の方は、誕生日(認定)当日から後期高齢者医療制度の被保険者となります。それまで加入していた国民健康保険や職場の健康保険などの資格はなくなります。
④被保険者証 …
被保険者には、一人1枚の被保険者証が交付されます。
⑤受けられる給付 …
医療機関等の窓口で被保険者証を提示することで医療の給付が受けられ、自己負担金の割合は1割、2割または現役並み所得者は3割です。
それ以外にも療養費、高額療養費、高額医療・高額介護合算療養費などの給付があります。
⑥保険料 …
保険料は、一人ひとりにお支払いいただきます。
年間の保険料は、所得に応じて負担する「所得割額」と被保険者が等しく負担する「被保険者均等割額」(定額)の合計です。
保険料率は2年ごとに見直されます。
※令和6年度は「見直しの年」となります。
⑦財源構成 …
財源は、患者負担を除き、公費(約5割 国(4/12)・都道府県(1/12)・市町村(1/12) )
現役世代からの支援金(若年者の保険料 約4割)のほか、被保険者からの保険料(約1割)によって賄います。
詳細は、下記「財源構成の図」の上段赤枠をご参照ください。
ここまで、ざっーと概要を説明させていただきました。
ただし、これは、令和5年度までの概要となります。
概ねの仕組みは、変更ありませんが、令和6年度は、保険料率の見直しの年であります。(保険料率は、2年ごとの見直しです。)
その見直しについて、今回、戸籍保険課からご説明があったわけです。
説明が長くなりましたが、ココからが対象になられる方の見直し点です。
資料には、「保険料率の改定(保険料率の引き上げ)」と「後期高齢者医療の賦課限度額の引き上げ」が示されていました。
具体的には、
「保険料率の改定」として、
所得割率 9.57% → 11.13%
被保険者均等割額 49,398 円 → 53,438円
「後期高齢者医療の賦課限度額の引き上げ」として、
現行 66万円 → 改正後 80万円
となります。
なお、「経過措置」「軽減措置」は講じられていますので、全ての方が一律ではありません。それぞれの措置は、所得等により細分化されています。
詳しくは戸籍保険課(0587-95-1111)にお問い合わせください。
今回は、「保険料率」「限度額」の見直しだけではありません。
新規の見直し(導入)があります。
それは、「出産育児一時金に係る費用の一部を支援する仕組み」が導入されました。
平たく言えば、
「後期高齢者の皆さまにも、孫、ひ孫にあたる世代の出産育児に係るお金を少し負担してくださいね。」
と言った事になります。
その他、後期高齢者と現役世代の比率の見直し等がありました。
これらは、全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するために行うとしています。
この下線のフレーズは、これから良く出てくると思います。覚えておかれると良いかと思います。(主に負担を願う場面で出てきます。)
いかがでしたか。
出来るだけ簡単にとは思いましたが、説明が長くなってしまいました。
ご容赦ください。
この制度は、広域連合で運用していますので、市町村レベルで何かできるというものではありません。
それでも、同僚議員から、
「後期高齢者の方々は、ほぼ年金が生活収入になっているので、保険料の値上げはきつい。物価も高騰しているので、町として「意見書」を出すなりの行動はしてほしい。」
と要望をされていました。
私も同感でありました。
さて、昨今の度を越した「自民党の裏金問題」は、私たち一般の者にとっては、ただただ腹立たしいものでありますね。
物価高騰の折、これでは、国民の不満は募るばかりで、納税意識も薄らぎ、正直者がバカを見る、と言った風潮が蔓延しかねません。
大変由々しき事態であります。
派閥の幹部が「責任を取る。」と言った潔さもなく、傷口が広がり、化膿していくばかりです。
衆議院の解散、選挙の話しも、とても出来るような状況ではなく、このまま岸田首相の任期満了(今年の9月末)までズルズル行くかもしれませんね。
どうなるんでしょうね・・・。😢
そんな雲の上の事はさておきまして、私は、身の丈にあった仕事をしていきたいと思います。
ご精読、ありがとうございました。