博物館学 君塚ゼミ

Yoshihiko Kimizuka Seminar
博物館学 君塚ゼミ

「こども」と「おとな」作品や資料を「つなぐ」

博物館は、さまざまな資料・作品と、さまざまな「ひと」とを結ぶ生涯学習社会における教育機関であり、同時に学術文化機関でもあります。その中には、歴史博物館や自然史博物館、科学博物館、動物園・水族館や植物園までもが入り、世界各地に数多くの博物館が設置され、運営されています。

博物館学は、博物館の存在意味や理念、歴史、展示表現や技法などバリエーションに富んだ活 動内容を考究する比較的新しい学問領域です。

日本は世界的に見て博物館の数が多いことで知られており、各地で個性的な活動が展開されています。学芸大の先輩には「学芸員」として全国の博物館や美術館・科学館等で活躍している方が数多くいます。

その多くは、学芸大らしい「専門性と教育活動の両面に強い」「学校との懸け橋」になるような活動を繰り広げています。作品・資料と「こども」や「おとな」、「学校」や「地域社会」を「つなぐ」、そんな教育支援活動を繰り広げています。ぜひ、教育支援専門職として活動している彼ら・彼女たちに続いてください。

大学の近くにある、国内有数の野外博物館「東京都江戸東京たてもの園」での一コマ。博物館学ゼミ出身の学芸員(左)の支援で、本コース新入生が東京の多種多様な建築物を「体で表現」する教育活動「けんちく体操」を行いました。この体操は世界的にも知られていて、ドイツ公演なども行われ、国際的な架け橋にもなっているユニークな博物館教育活動です。ユーチューブでも閲覧できます。

Activities
こんなことを学んでいます

博物館実習Ⅰ(3年時・通年科目)

学芸大の「博物館実習Ⅰ」は、博物館を教育支援活動の場、作品や資料と人とを繋ぐ場、人と人を繋ぐ場として捉え、それらを大切に内容を組み立てていることに特色があります。

授業では、博物館構想計画をグループで作成する実習や、協力博物館での展示キャプション製作実習、作品・資料の取り扱い実習、写真撮影実習などがあります。また、さまざまな博物館(国立近代美術館工芸館、北区飛鳥山博物館、ガスミュージアムな ど)に実地見学に行き収蔵庫に入ったりもしますが、大きな特色としてあげられるのが世田谷美術館でのインターン実習(選択制)です。ほぼ一年を通じて、美術館のインターン生として小学校と美術館を、 鑑賞教育実践を通して「つなぐ」仕事をし、全国的に注目されています。

世田谷美術館が区小学校と連携し、学生が鑑賞支援のために授業をします。数日後、子どもたちは美術館に向かいます。

東京国立近代美術館工芸館で、作品の取扱実習をします。この中には、人間国宝の作品もあります。

本学の隣に国立「情報研究機構」本部があり、世界最先端の通信技術を展示する施設があります。文系理系を問わず、幅広く展示を見て学んでいきます


Seminar Student
ゼミ生たちからのひとこと

みんなで議論し、考えるゼミ

「博物館学演習」では、教育のあり方や地域博物館に関する文献を読み、みんなで議論しながら認識を深めます。先生は守備範囲が広く、学生一人ひとりに合わせた柔軟な指導をして下さいます。

ゼミには、博物館学だけではなく、社会 教育学や図書館学を学ぶ学生もたくさん参加しています。一 人一人が意見を発表しあい、先生も含めて議論に参加します。

Message
教員からのメッセージ

「博物館学」は高校にはない新たな学問分野です。

学芸大では文学部でも理学部でもない、教育学部らしい「協働」「教育支援」の 視点を大事にする博物館学を目指しています。皆さんも、ぜ ひチャレンジしてみてください。