週1回、日本語で授業を行っている補習校と、日本人のご家族が実際に利用している日本語教材や、バイリンガル教育の体験談を紹介します。また、ピッツバーグの公立学校で活躍されている言語療法士・畠山利恵子さんが、週間NY生活に寄稿されている日本語習得や、バイリンガル教育、言語障害に関する記事も紹介します。ぜひお役立てください。(リンクは週間NY生活・畠山さんから許可を得て貼っています)。
【ピッツバーグ日本語補習授業校】
http://www.pittsburghjapaneseschool.org/
ピッツバーグ日本語補習校は、Fox chapelにある私立の中学校の校舎を借りて運営されている、幼稚園年中から高校3年生まで、生徒数約100人の学校です。文部科学省から校長先生が派 遣され、講師はこちらで採用された熱意ある方々ばかりです。授業時間は毎週日曜日の午前10時10分から午後3時30分までです。幼稚部には年中さん(4 月2日時点で満4歳の子、すなわち次回の誕生日で5歳になる子)から入学できます。4月の入学式を逃しても、定員に余裕がある限りは1年中いつでも入学希 望者を受け入れていますので、興味のある方は補習校のホームページで入学案内をご覧ください。以下は補習校にお子さんを通わせている方の体験談、学校紹介です。あと、ピッツバーグ便利帳にも紹介が掲載されていますのでそちらもご参照ください。
【体験談】
「朝会やさまざまな行事(運動会、バザーなど)は日本風になっており、私が日本で育った時の様子のままです。先日は書き初めをしました。校内は日本語使用 を原則としていて、つい子供たちは友達同士で英語でしゃべりがちですが、講師や近くの大人が注意し合って、できるだけ日本語を話す機会を増やしています。
私の思う補習校の魅力は図書室だと思います。専用の図書室があり、幼稚園児から大人までの日本語の本と子供向けのビデオ(VHS)があります。大人の本 は主に寄付により集められたものらしいので新刊を借りることは難しいですが、子供たちの本は要望を募って購入しているので、新しい本、話題の本も数少ない ながらあります。保護者も借りることができるので、私は下の子用(現在年少さんなので補習校には行っていません)に絵本やビデオを借りています。我が家の 手持ちの日本語の本が少ないのと、日本の家族から送ってもらうにはその時興味があることが書いてある本がすぐには得難いので、補習校の図書室には本当に助 けられています。
もう一つの魅力は保護者間の交流です。日本語補習校は保護者のボランティアによって支えられているので、保護者の方々と学校で話す機会が多々あり、良い 情報交換の場であると思います。現地校と補習校の勉強を両立させている子供たちのがんばりを間近で見ると、心から応援したくなります。またそれを支えてい るご家族の方に接して、私も頑張らなくちゃと励まされます。
アメリカに数年間在住した方から、お子さんが日本に帰国した時、先生に敬語で喋れなかったとか、始業式・終業式などの式典の際の起立→礼に戸惑っていた とか聞いたことがあります。このことから、言葉だけではなく日本の習慣・教育文化に触れる機会を増やすことで、「日本語教育」の手助けとなればと思って毎 週子どもを送り出していますが、我が子は単純に「友達と会えるから楽しい」と言って補習校を楽しみにしています。」(2010)
【日本語の教材の紹介】
海外で受けられる日本の通信教育をまとめたウェブサイトです。http://www.faminet.co.jp/d_guide/view/90
Z会、こどもちゃれんじ、ドラゼミなどが紹介されています。
童話館ブッククラブ
日本語学習というより、より多くの日本語に触れさせたい、本の楽しさを知ってもらいたいという目的で童話館ブッククラブから毎月絵本を2冊発送していただ いています。日本にいたとき、子供が一歳のころから始め、子供はすっかり本好きになりました。良質の絵本を選ぶことはかなり難しいと思うので、このブック クラブに入ってとても満足しています。また、読み聞かせを通して親子で穏やかな時間を持てるのも素敵なことです。
福音館書店の月刊誌(「こどものとも」「かがくのとも」)
H.P.には記載はないのですが、申し込みをE-mailで出来るという事でした。(E-mail Add.:abc123@tssplaza.co.jp) 申し込み自体がE-mailで出来るだけですので、結局代金の支払いは日本の代理の方にしても らわないといけないのですが、ややこしい申し込みを実家に頼まなくていいので、少し便利かな、と思います。
【申し込み時に必要な記入事項】
書籍名:2冊以上は割引があります
送り先の海外住所及び電話番号
受取人氏名
希望開始月
契約月数:(半年か1年)
日本の連絡先(支払い用紙送り先)
【週間NY生活の記事】
週刊NY生活の「教育なんでも相談室」に掲載された日本語教育・バイリンガル教育・言語学習や障がいに関する畠山さんの記事です。紙面が全部開く形式になっています。
(Oct. 2014)