D. アメリカで母乳育児
アメリカでは、母乳育児が推奨されているわりには、日本のように助産婦さんが母乳マッサージをしてくれたり、食事指導をしてくれたりと いうものはまったくありません。でも、入院中に病院に聞けば、いろいろ指導してくれますし、母乳育児のためのパンフレットももらえます。以下、アメリカで 経験した母乳育児に関する体験です。
入院中Magee-Womens Hospital でできること
マギーには、Lactation consultant(ラクテーションコンサルタント)という母乳育児専門担当がいます。出産前に「母乳育児をします」ということを担当の産婦人科の先生にお願いしておけば、出産後に毎日1回は授乳指導にきてくれます。
初乳がでない場合が多いので、ほとんどの方がフォーミュラを勧められますが、あせらず初乳を飲ませられる限り飲ませてあげましょう。(月齢が低いうちに哺乳瓶に馴れてしまうと、おっぱいの吸いつきが悪くなってしまう)
母乳の出が悪いと伝えると、Medela社の搾乳機を貸してもらえます。でも、あれで初乳が搾れるわけがなく、痛いだけなのでした・・。ナースに希望したら搾乳機のパーツがもらるので、欲しい方はナースに伝えましょう(数ヶ月後に役に立つことがあるので)
搾乳機が自宅等で必要な場合、貸し出してもらえます。1週間で20ドルです。産後の入院中と、NICUに赤ちゃんが入院したときとお世話になりました。
退院後、黄疸などがでてChildren’s Hospital に入院中にできること。
Children’s Hospital にも専属のラクテーションコンサルタントがいます。マギーよりも知識が詳しい印象がありました。母乳育児であることを伝えれば、「ラクテーションコンサル タントを紹介しますか?」と聞かれるので、ぜひ利用しましょう。(入院中は無料ですが、一旦退院すると、外来扱いで費用がでます)
Children’s Hospital入院中は、母乳育児である母親の食事が割引になります。電話で注文する時に「母乳育児で割引があると聞いたんですが」と伝えると、数ドル割引がありました。(2008)
ラクテーションコンサルタントが指導してくれた内容
Latching (ラッチング)赤ちゃんの乳首に吸い付き方指導。赤ちゃんは、生まれもった本性で乳首に吸い付くことができますが、まだ赤ちゃんで疲れやすいですし、母親 もそれに対応する技術が必要です。このラッチングがかなり難しく、その方法をわかりやすく教えてくれます。
授乳時の赤ちゃんのポジション、抱っこの仕方の指導。もし帝王切開であれば、フットボールポジション等。
ピッツバーグには、「Breastfeeding Center of Pittsburgh」という母乳育児を指導するオフィスがあり、小児科医と隣接しています。ここで処方してもらう乳首の痛み止めの軟膏は市販のものよりも数倍よく効きます。(2012)
【体験談】子供を2人マギーで出産して、2人ともこのセンターを利用しました。とても親切で、わかりやすくラッチングの方法を教えてくださりました。日本のように母乳マッサージなどは全くありません。とにかく正しいポジションで根気強く飲ませなさい。という感じでした。利用している保険によっては、Medelaの搾乳機を無料でもらえます。(2012)
(Oct, 2014)