慣れない土地で、しかも初めての妊娠。いろいろ不安はつき物ですよね。「日本なら、これが手に入ったのに・・。」「日本ならこういうことしてもらえるのに・・・」きっと日本で出産された経験のある方や、日本の本で妊娠・出産情報を得ているひとはそう思うかもしれません。ここでは、アメリカで妊娠中に起こった体験談とその対処方法を紹介します。
つわり
つわりに効くキャンディというのが売られています。Preggie Pops というキャンディーが、各モールにあるMotherhood 、あるいはべビザラスに売られています。効くかどうかは、つわりの程度にもよりますが、軽度のつわりなら気休めになるかと思います。仕事中によくなめてましたが、少し吐き気はおさまりました。
腹痛
妊娠26週で腹痛!緊急入院! (38歳・初産)
妊娠26週まで特に問題なく過ごしていました。ところが26週の夕方からおなかが痛くなり、横になっても張りが引かなくなり、動けない状態ではありませんでしたが、不安になったので夜の7時頃、担当医に連絡しました。
担当医からいつも、何かあったらすぐにMagee Women’s Hospitalへ行くように指示されていましたが、この日も念の為、Mageeへ行くように指示され、すぐに車で病院へ。痛みはどんどんひどくなり、立っていられなくなるほどになりました。病院へ着くと、緊急用の入り口があり、そこから中へ入り、事務的な手続きをして、車いすでトリアージュへ行き、検査を受けました。検査結果、早産の恐れがあるのでそのまま緊急入院になりました。結局は子宮口が開いてないので1日の入院で退院できましたが、痛みは取れず、2〜3日はベッドに寝たきりで痛み止めを飲んで苦しんでいましたが、4日目には痛みは取れました。その後は早産にならないように、毎週検査をしましたが、無事、40週まで持ちこたえ、元気な赤ちゃんが産まれました。(2009)
妊娠31週 ウイルス感染による腹痛で陣痛 (36歳・初産)
妊娠31週目の朝、普段どおりに職場に出勤したら、急にお腹の調子がおかしくなり、トイレに何度もいくはめに。それに伴い、腹部に定期的に激しい痛みが走り、しばらく仕事ができない状態。でもこれは下痢の痛みではなく、まさに子宮が収縮するような痛みだった。
4ヶ月前に出産した同僚から「体が出産前に汚物を排出する機能が自然にあるようで、陣痛前に下痢をする女性は割りと多い」という話を聞いていたので、「これは陣痛なのか?」と驚き、陣痛の間隔を測り始め、即かかりつけの産婦人科に電話をした。症状を説明し、出産の兆候は陣痛以外には見られないが、とりあえず検査を受けましょうということで、マギーのトリアージュへ向った。
トリアージュでは、お腹にモニターをつけ、赤ちゃんの様子をチェック。ひとまず無事なようす。でも、たしかに子宮の収縮は確認されているので、医者の内診や血液・尿検査と一通りチェックすることに。その間、2リットルもの点滴をうけることに。
検査の結果、どうやら私はウィルスに感染し下痢を起こしたらしい。で、その下痢によって脱水症状になり、その急激な脱水症状が、子宮の収縮を引き起こしたそうだ。もし、子宮口が開いていたらそれを阻止する薬を投与する予定だったらしいけど、その必要もなく一安心。妊婦の皆様、下痢と脱水症状にはどうぞご注意を・・・・(2008)
子宮筋腫
妊娠20週で激しい下腹部痛に襲われてMageeのERへ(31歳・初産)
妊娠20週目の時、突然激しい下腹部痛に襲われてMageeのERへ行きました。そこで妊娠判明以来初の超音波検査を受けたところ、子宮筋腫が4個見つかりました。お腹の痛みはたぶん子宮筋腫のせいだろうと言われ、痛み止めの薬を処方されて帰りました。が、この薬(Tylenol with codeine)が私にはまったく合わなくて(飲むと強い吐き気とめまいがしました)、早々に別の薬(Hydrocodone)に替えてもらいました。Codeineは麻薬的作用があるので、もしも処方された場合は要注意です。その後、妊娠23週目にも同じく下腹部痛でERに行きました。日本で妊娠した場合、検診では妊娠初期から毎回超音波検査をするのが普通だと思いますが、アメリカでは大抵妊娠20週前後に初めての超音波検査をするので、子宮筋腫などのトラブルは発見が遅くなる可能性があります。私の場合、子宮筋腫は妊娠前からあったと思われますが、自覚症状はまったくなくて、妊娠によって筋腫が大きくなって初めて痛みを感じました。子宮筋腫は妊娠中は大きくなるので注意が必要です。
この2度のER経験で学んだことは、
1.最終月経日をきちんと把握しておくこと。妊娠中だと伝えると、ERのトリアージでその都度必ず質問されました。
2.痛みの強さを10段階で教えてと言われたら、多少大げさに伝えること。控えめに言うと緊急性が低いと判断されて、診察の順番が後回しにされます。(診察を7時間も待っていると、泣きながら電話している女性が待合室にいました。)
糖尿病
妊娠糖尿病発覚!(38歳・初産)
私は28週に妊娠糖尿病の検査を受けました。グルコース検査を受け、担当医の判断により、血糖値が少し高めなので再テストすることになりました。再テストは私の場合、Shadyside Hospitalでグルコース検査を受けました。
グルコースを飲む前、飲んで30分後、1時間後、2時間後の値を調べ、担当医より、血糖値が高めという検査結果を受け、Shadyside Hospitalでニュートリシャンに会い、食事のカウンセリングを受けました。カウンセリングでは、食前血糖値、食後1時間血糖値を一定以下に保つように指示を受け、毎日、3食前、後の血糖値を測りました。
また、散歩やヨガ等の軽い運動も進められました。産後はUPMCの糖尿病の専門医へ行き、糖尿病の検査をしました。その場で受けられる、ヘモグロビンのテストと、念のため、数日後にグルコーステストを受け、正常値であることを確認しました。糖尿病の食事療法は特につらいものではなく、今後の食生活の見直しに大変役に立ったと思います。野菜や果物、タンパク質を多めに取り、炭水化物を少なくするという、当たり前ですが、なかなかできない食事ですね〜。(2009)