2020年街歩きセミナーの結果
2020年6月27日(土)に、環境学フィールドセミナーの街歩きデータとして観測した結果を示します。
2020年は新型コロナウイルス感染対策のため、実際に街を歩いてデータを取ったのは教員1名とアシスタント1名です。例年ですと、教員2名にTAさん、受講生(20名弱)で歩くのですが、現地での説明が三密にならざるを得ないため、これまでのような開催方式を断念しました。
出発時刻や歩いたコースは例年と同じですが、出発後の時間経過が例年とは異なります。特に、早めの昼食(要所での説明を端折った)で鰻屋さんに立ち寄ったことが大きな違いです。昼食の間のデータは示していません。
2020年6月27日の観測結果
◆観測に使用した機器と気象状況
エアロゾル粒子数濃度:TSI-3007 (直径10nm以上の粒子数濃度(CN濃度と呼びます)を測定)
温度・湿度:チノー MR-6662
天気:朝は曇りで、日中には薄日が差す天気でした。広い道路の近くでは、路面からの照り返しも暑いし、空気も熱く感じるのに対し、城内の三の丸のあたりでは、木立の日陰のせいか涼しく感じました。ここに示した気温・湿度は、測定者の人体の影響や日射の影響を受けていますので、それらの影響を受けていない気温・湿度としては、名古屋地方気象台での気温データを参照してください。
◆観測結果の概要
エアロゾル濃度(Condensation Nuclei: CN濃度)は、約8千~1万ヶ/cm3くらいがベースのようで、例年と同程度でした。
バスやトラック(ディーゼル車)の交通量が多い交差点付近の風下では高目になり、1分間の平均値としては数万ヶ/cm3まで上昇していました。今回は浅間神社の境内(お線香?)や、工事現場付近(工事用各種エンジン?)でもCN濃度が高めでした。
今年は、市制資料館近くの鰻屋さんで初めてお昼ご飯を頂きました。例年、土曜日の街歩きではいいにおいの煙が資料館の方まで漂ってきていて、いつか食べたいなとおもっていました。ようやく願いが叶いました。店内にもいいにおいが充満しており、そのため、CN濃度も高い状態でした。因みに、エアロゾル粒子の個数濃度に環境基準は今のところありません。
さて、名古屋市が行っている大気汚染常時監視局のうち、歩いたコースに近いのは、「若宮大通」の常時監視局です
データのダウンロードは、直近2週間までは名古屋市のHP、あるいは「そらまめくん」で。
名古屋市HP
http://www.kankyo-net.city.nagoya.jp/taiki/Graph/OyWbGra200301.htm
そらまめくん
名古屋気象台での気象データは
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php
から地点や日付等を選択してダウンロードしてください。