2015年街歩きセミナー

2015年7月19日 の街歩きセミナーで得られた計測結果です

図1 2015年7月19日(日)の結果

観測に使用した機器

エアロゾル粒子数濃度:TSI-3007 (直径10nm以上の粒子数濃度を計測)

温度・湿度:チノー MR-6662

天気は朝から曇り、昼過ぎにちょっと小雨が降った後は曇り、川上邸をでるときもちょっとだけ小雨がふりました。薄日の差す時間帯もありましたが、基本は曇りの一日でした。一日中、風が弱く、しかも、エアロゾル濃度があまり高くはなかったので、エアロゾル濃度にたいする局地的排出源の効果を見るには好都合な気象条件でした。

エアロゾル濃度(CN濃度)としては、午前と午後と、ほぼ同じくらい(空気1cm3あたりに1万~1万7千個程度)でした。幹線道路の交差点(納屋橋、新御園橋や本町橋のあたり)では、1分間の平均値として数万個/ccくらいまで濃度が上昇していました。ベースになるCN濃度としては、ほぼ例年通りで1万前後/ccでした。


気温・湿度の測定は、遮光・通風していないし、測定者の体温の影響も受けています。

その点に留意して見てください。あくまで「体感的な目安」として考えてください。


本町橋から城内では、曇ってはいても周囲よりも気温が低く、湿度が高めでした。木々の遮光効果と、植物からの蒸散があるため、周囲との差がでたのでしょう。これも例年通りです。


名古屋市のテレビ塔(自排局)でのPM2.5濃度の変化は、以下のようになっていました。



歩いている時に測っていたのは、直径10 nm以上の粒子数濃度です。このサイズの粒子は、個数は多くても、粒子の重量としてはあまり効きません。テレビ塔のところでモニターしているPM2.5の重量濃度としては、もう少し大きな、0.1~2.5ミクロンくらいのサイズの粒子数が効いています。

そのため、歩き中に測ったCN濃度と、PM2.5濃度とは、時系列の様子がちょっと違って(日中にかなり増加した?)見えます。

150719CNTU