2012年街歩きセミナー

2012年6月30日と7月1日に実施した 街歩きセミナーでの観測結果です。

図1 CN濃度の観測結果

観測に使用した機器

エアロゾル粒子数濃度:TSI-3007 (直径10nm以上の粒子数濃度を計測)

温度・湿度:チノー MR-6600

【1日目 6月30日(土)】

天気は曇り、時々薄日が射していました。堀川沿いではわずかに南風が吹いていたようですが、穏やかな一日でした。

エアロゾル濃度(CN濃度)は、午前中に比べて、午後には倍くらいに上がっていました。午前中は、空気1cm3あたりに1万個くらいの粒子数濃度の場所が多かったですね。幹線道路の交差点(新御園橋や市役所前、主税町3のあたり)では、瞬間的には10万くらいまで上がっていましたが、1分間の平均値としてはせいぜい数万個/ccでした。

図にはしていませんが、ファイル中の気温・湿度の測定は、遮光・通風しての測定ではないため、太陽光その他の影響が大きいことに留意してください。あくまで「体感的な目安」として考えてください。


2日目 7月1日(日)】

天気は雨、時々雨脚が強まっていました(特にお昼時)。雨のなか、みなさんお疲れさまでした。

エアロゾル濃度(CN濃度)は、午前中の方が午後より高かったです。雨が降ってもすぐにエアロゾル濃度が下がらないのは、雲の中と違って、下界には発生源がたくさんある+雨滴との衝突によりエアロゾルが捕捉される効率は悪いので、すぐには濃度が下がらないためです。

1日目と同様に、幹線道路の交差点(新御園橋や市役所前、主税町3のあたり)では、濃度が高くなっていました。


ちなみに、常時環境モニタリング局の鹿子殿(名古屋市千種区)でのPM2.5(直径2.5ミクロン以下の粒子の重量濃度)の時系列変化を下に示します。


図2 常時環境モニタリング局の鹿子殿(名古屋市千種区)でのPM2.5濃度

これをみると、6月30日の午前と比べて午後には濃度が高くなっていました。街歩きセミナーで測っていたエアロゾル数濃度の変化と似ていますね。7月1日には、午前から午後に掛けてかなり下がっていることがわかります。

2012data