I-DOTの授業前ではありますが、「たちまちふちゅう」主催の異文化交流に参加してきました。
ベトナム、インドネシア、モンゴルから日本に来られている方と日本でのゴミの出し方クイズをした後にお花見をしました。
たくさんの困りごとを実際に聞くことが出来ました。
私たちは、I-DOT「異文化理解」講座で、『地域を外国人にもっと知ってほしい~府中焼きでたくさんの人を笑顔にすることを通して』というテーマで探究していきます。先日、府中市で開催されたイベントに参加した際、来日された方と話す機会があり、「私は宗教の教えで豚肉を食べられないから府中焼きが食べられない」と聞いて、「府中焼きをどうにか食べてもらって笑顔になって欲しい」と考えました。これから一年どうしたら豚肉が食べられない人でも府中焼きを食べてもらえるか、府中焼きをきっかけに地域について知ってもらえるようにするためにどんな工夫が必要か、探究していきます。
皆さんは「ハラルフード」という言葉をご存知ですか。
前回の国際交流の際に、府中焼きを食べたいけど宗教上の問題があって食べられないという声を聞きました。その問題を解決できないかと話を進める中で、「たちまちふちゅう」主催で、ハラルフードを食している方向けのイベントを企画してくださいました。
オタフクソース株式会社がハラルフード用のソースを作っていることを知り、少し驚きました。
「たちまちふちゅう」の方々に、自分たちが府中焼きを外国の人に広めるために、これからどのような活動をしていきたいのかをお伝えし、具体的に何ができるかを話し合いました。この話し合いの中で、「食博」というイベントが府中市で開催されることを知り、府中焼きを広めることができるいい機会になるのではないかと考え始めました。また、宗教上の理由で府中焼きを食べることができない方に府中焼きを食べてほしいという強い思いを自分たちが持っていたので、普通の府中焼きではなく「ハラル府中焼き」を広めようということになりました。
これまでの文章中に「たちまちふちゅう」という言葉を何度も用いていますが、「たちまちふちゅう」とは一体何なのか。「たちまちふちゅう」の説明をしていくことにしましょう。
現在、府中市には700人を超える外国人の方々が生活をしています。そんな外国人のために、「国籍や年齢、性別など関係なく、たちまち(とりあえず)楽しい府中を作ろう」といった思いで結成された団体です。
府中焼きを作る班と教室に残って計画を立てる班に分かれました。調理研修を行う班は、府中駅近辺にある府中焼きのお店「殿ちゃん」で、府中焼きに必要な材料や作り方を教わりました。その際たちまちふちゅうの方々と食博で焼く枚数や1枚焼くのにかかる時間などを確認しました。
実際に焼いてみることで、工程の多さや人と協力して府中焼きを焼く大変さに気づくことができました。
なお、協力してくださった「殿ちゃん」は、みんなが親しみやすい味の府中焼きを提供しています!
「食博」の参加に向けての最終打ち合わせでは、ハラル府中焼きをどのくらいの大きさで何円で販売をするのか、売上金はどうするのかなどを協議しました。
協議の結果、1/4サイズを200円で販売することになりました。
売上金についてはこの場では決定できませんでしたが、後日、売上金は「こども食堂」に寄付しました。
通常の府中焼きとハラル府中焼きとの違い
イスラム教徒の人々は、豚肉を食べることやアルコールを飲むことが禁止されています。通常の府中焼きには豚肉やアルコールなどが多く含まれているので、イスラム教徒の人々は食べることができません。豚肉やアルコールを使用せず作ったのがハラル府中焼きです。
1つずつ簡単に紹介していきます。
油:生地を焼く前に引く油は、動物性ではなく植物性の米油 を使用しました。
麺:通常の麺にはアルコールが含まれています。しかし、今回はノンアルコールの麺を使用しました。
肉:府中焼きでは豚のミンチ肉を使用するのが主流ですが、牛のミンチ肉を使用しました。
ソース:通常のソースではなく、オタフクソースさんが販売されているハラールお好みソースを使用しました。
このように材料を変更することで、宗教上の理由に関係なく食べることができる「府中焼き」を作ることができました。
当日は販売の2時間前から準備を始め、「たちまちふちゅう」のみなさんと協力してハラル府中焼きを販売しました。府中焼きを焼くのは自分たちが思っているほど簡単ではありませんでしたが、なんとかやり遂げました。お好み焼き屋さんの凄さがわかりました。
ハラル府中焼きを食べた方から、「おいしかったよ!」などの声をかけていただき、とても嬉しかったです。中には、何度も買ってくださる方もいました。(感謝です。)結果、想定していた時間よりも早くに完売しました。
買ってくださった方々ありがとうございました。
準備・片付けも一緒に行いました。
普段ハラルフードを食べているバングラデシュの方と歩きながら販売もしました。
ハラルフードについて知らない方から、 「ハラルってなんですか?」と聞かれることがありましたが、普通の府中焼きとの違い等を踏まえて丁寧に説明することができました。
多くの方々に、府中焼きやハラル食について知ってもらうことができました。
その中で、外国の方々にも購入していただく機会があり、ハラル府中焼きを通して府中市の魅力を広めることができました。
1年間のI-DOTの活動を通して「地域を外国人にもっと知ってもらう」という自分たちの目標を達成できたと思います。
I-DOT活動にご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。