B101:スコア(総譜)の読み方を覚えよう
【SJPOジュニアオーケストラ講座】 スコアの読み方-(1):スコア(総譜)とは?
◆曲に使われるすべての楽器の楽譜を一つにまとめたものを[スコア(総譜)]といいます
◆作曲家が曲を作るときには、最初から各楽器のパート譜を書くわけではなく、全部の楽器の楽譜を一つにまとめた[スコア]を作り、その後に各楽器の[パート譜]を作ります。
◆指揮者は、音楽作りや合奏を見渡して演奏するためにスコアを使います。
【スコア表記のルール】
◆各段の左端には楽器名または略称が記されています。
◆すべての楽器の五線の左端は、縦線でつながっています。小節線や終止線の縦位置は揃っていて、セクション(グループ)ごとに繋がっています。
◆一段すべて休みの楽器の楽譜は省略されることがあります。
◆テンポなどの速度記号や練習番号などは全楽器に共通なので、上部などにまとめて書かれます。
◆強弱記号や発想記号はパートごとに違うので、各パートの五線の上下にかかれます。
◆移調楽器(ホルン/トランペット/クラリネット等)は基本的に移調されたまま書かれます
【スコアの楽器の並び順】
◆上から順に[木管]→[金管]→[打楽器]→[弦]というセクション順に書かれます。
セクションの中では基本的に高音楽器から順番に上から書かれます。
◆ただしホルンは木管と一緒に演奏することが多いので金管の一番上に配置されます。
◆独奏・独唱や特殊楽器・鍵盤楽器、声楽などは打楽器の下に配置されます。
ただし声楽は、ビオラとチェロの間に配置されることもあります。
【セクション内の楽器の並び順】
基本的に高い音の楽器から順に並びます。(※ホルン以外)
[木管楽器]
[フルート]→[オーボエ]→[クラリネット]→[ファゴット]
[金管楽器]
[※ホルン]→[トランペット]→[トロンボーン]→[チューバ]
[打楽器]
[ティンパニ]→[その他打楽器]
[弦楽器]
[1stヴァイオリン]→[2ndヴァイオリン]→[ヴィオラ]→[チェロ]→[コントラバス]
[声楽]
[ソプラノ]→[アルト]→[テノール]→[バス]
【派生楽器とは】
イングリッシュホルン(コーラングレ)やコントラファゴットのように、オーボエやファゴットなどの標準楽器から変化してできた楽器を言います。
スコアでは標準楽器の下に配置されます。
ただしピッコロは、フルートより音が高いということで、フルートの上に配置されるのが一般的です。
これらのルールを覚えると外国語で意味が分からなくてもどの楽器を予想することができるようになります。
※SJPOジュニアオーケストラ講座 子供のための音楽理論シリーズ、子どものためのオーケストラ入門講座 子どものための楽典、ジュニアオーケストラの基礎知識 品川ジュニアフィルハーモニーオーケストラ