A005:アーティキュレーションをマスターしよう-(1)
【A005 アーティキュレーションをマスターしよう(1)】
【アーティキュレーション(articulation)とは?】
音楽の演奏で、音と音のつながりに様々な強弱や長さの変化をつけることで旋律などを分けることをアーティキュレーションといいます。アーティキュレーションの付け方で、音のつながりに違う意味をもたせたり、異なる表現をすることができます。
【アーティキュレーションを表す記号】
◆通常音符
・特に指示がない場合は、
一杯までのばさずやや短めに。
◆テヌート
・その音を十分に保って。
音価の100%近くのばす。
◆マルカート
・音をはっきりと区切る。
音価の約75%目安
◆スタッカート
・音をはっきりと区切る。
音価の約75%目安
◆スタッカーティシモ
[staccatissimo]
・音をできる限り短く演奏する。
音価の25%以下で演奏する
◆スラー [Slur]
・次の音につなげてなめらかに。
※同じ音の場合は「タイ」
◆メゾスタッカート(スラースタッカート)
・スタッカートよりやや長めに。
音価の75%だが減衰しない
◆メゾスタッカート
(テヌートスタッカート)
・スタッカートよりやや長めに。
音価の75%だが減衰しない
◆フェルマータ [fermata]
・その音を十分にのばして。
音価の約1.5~2倍の目安
◆ソステヌート [sostenuto]
・(そこから先の)音価を十分に
保って。
【似たようなアーティキュレーションのニュアンスの違い】
◯テヌート(Tenuto)とソステヌート(Sostenuto)
・どちらも同じ音価一杯に保ちますが、テヌートはその音符だけ保つのに対して、ソステヌートはその場所から後ろのフレーズすべての音符を十分に保つという違いがあります。
◯マルカート(marcato)とメゾスタッカート(mezzo staccato)
・どちらもおよそ音価の75%程度の目安ですが、どちらかというとマルカートは音が減衰して長めのスタッカートのような音型に対して、メゾスタッカートは音を分けても、減衰しないで短めのテヌートのような音型で演奏されることが多いです。
◆アーティキュレーションは厳密に決まっているものではないので、作曲者や曲に合わせて、想像力を働かせて表現することを意識して演奏しましょう