A001:音名(実音)の表記方法

【SJPOジュニアオーケストラ講座】 音名(実音)の表し方

【音名と階名】

◆オーケストラでは楽器によって、楽譜上のドの音と実際の音の高さが違う場合が多くあります。

そこで混乱を防ぐために、全員が共通の表し方で、実際の音の高さを表現する必要があります。

実際の音の高さの表し方を「音名(おんめい)」または「実音(じつおん)」と言い、オーケストラでは一般に

ドイツ語を使います。

◆調性の音階の中心となる音を「主音(しゅおん)」と言います。主音は長調の場合はドの音、短調の場合はラの音と

なり、一般的にイタリア語(ドレミ…)を使います。

そして主音を基にした相対的な高さを表す呼び方を「階名(かいめい)」と言います。

また階名のことを「移動ド」とも言います。

ほとんどのクラシック曲では、曲の最後はその調性の主音で終わるのが一般的です。

【音名の表記方法】

1.幹音

◆鍵盤上の白鍵、または五線譜上で#(シャープ)♭(フラット)などの変化記号を持たない音を「幹音(かんおん)」と

言います。

2.派生音

◆幹音に#や♭などの変化記号をつけた音を「派生音(はせいおん)」と言います。

ちなみに「シャープ」「フラット」は英語で、日本では「シのフラット」「ファのシャープ」など、

“イタリア語+英語”で言い表すことが多いのですが、SJPOの合奏では主にドイツ式の音名を使います。

◆ドイツ語の派生音名には例外があります。母音が続く関係からミ♭はEs(エス)、ラ♭はAs(アス)と

なります。またシ♭はB(ベー)が用いられますが、ごくたまにHes(ヘス)を用いる場合もあります。

◆変化記号には他に「ダブルシャープ」、「ダブルフラット」があります。

日本語では、音名(幹音)の前に「重嬰」・「重変」をつけて、ドイツ語では「isis」・「eses」を音名(幹音)の後につけます。

3.異名同音(いめいどうおん)

◆CisとDis、GisとAsのように、音名が違っていても同じ高さの音同士を「異名同音」と言います。

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