クエン酸シルデナフィルについて

クエン酸シルデナフィル

Sildenafil Citrate

クエン酸シルデナフィルは、かの有名な『(バイアグラ)』の主成分です。

高い有効性と安全性をもつ世界初の本格的ED治療薬です。

効果の持続時間はやや短いです。

経緯

クエン酸シルデナフィルは、本来は、狭心症の治療剤として英国で開発されていた薬です。

開発の際に、被験者らに陰茎勃起の発現報告がみられました。

狭心症治療剤としての有効性は認められませんでしたが、その後の研究で勃起不全治療剤としての有効性が認められました。

性的刺激後の勃起機能を改善し、糖尿病や脊髄損傷などによる勃起不全患者にとって、挿入の可能性を高め、勃起を維持する作用をもちます。

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【働き】

男性の勃起不全あるいは勃起障害のことを、ED(Erectile Dysfunction)と呼びます。

この薬は、勃起を助けるED治療薬です。

陰茎の海綿体平滑筋の緊張をゆるめ、血流をよくすることで、十分な勃起に導きます。

いずれにも有効です。

 

服用後、約30分から4時間の間に、性的刺激が加わることで効果が発現します。

局所に作用しますので、性欲を亢進させる働きはなく、催淫剤でも精力増強剤でもありません。

この薬剤は勃起不全で困っている患者さんが医師の指導のもとで服用するものです。

【薬理】

陰茎の勃起を止める酵素PDE5(ホスホジエステラーゼ タイプ5)を阻害します。

この作用から、PDE5阻害薬と呼ばれています。

【臨床試験】

国内外で多くの臨床試験が行われています。症状にもよりますが、おおよそ70~90%くらいの割合で有効とされます。

知人から譲られたり、個人輸入で入手したりと不適切な使用により、死にいたる重篤な有害事象が起きているということをご存知の方も多いでしょう。

【禁忌・注意・相互作用】 本剤と硝酸剤の併用で血圧が低下したり、心筋梗塞などの重篤な有害事象によって死亡例がある。心・血管疾患など。HIVプロテアーゼ阻害剤のような、チトクロームP450 3A4を阻害する薬剤を投与中の患者では血漿中濃度が上昇し有毒作用が出るので用量調節が必要。

しかし、狭心症発作の治療のためにニトログリセンや硝酸イソソルビドなどを服用・貼付・吸入などをすでに使用されている方は、クエン酸シルデナフィル(商品名:バイアグラ)を併用すると、血圧が危険なレベルまで低下し、死亡する可能性もあります。 

このような重篤な有害事象が起こる薬剤の組み合わせを「併用禁忌」と表現し、併用することを禁止しています。

クエン酸シルデナフィル(商品名:バイアグラ)と併用禁忌の薬物

また、性行為は心臓に負担をかけるため、性行為が不適切なほどに心血管障害を持っている方はこの薬剤を使用すると危険なことがあります。

このような重篤な有害事象が起きないためにも、医師と患者さんの間では、現在使用している薬物などについて聴取がなされなければなりません。 

これは、クエン酸シルデナフィル(商品名:バイアグラ)に限らず、すべての病気の診療においても共通していえることでしょう。

【概要】 勃起不全の治療薬。商品名はバイアグラ(Viagra)で、発売はファイザー製薬。

剤型は25mgと50mgの錠剤で薬価未収載。ヒト陰茎海綿体のcGMP分解酵素であるPDE5の活性を選択的かつ競合的に阻害して勃起状態を維持させる。

満足な性行為を行うために十分な状態を得る。

勃起不全の基礎疾患について客観的な診断に基づき臨床上治療が必要とされる患者に限定すること。

また肺高血圧症の治療にも使用される(保険適応外)。

本剤は催淫剤又は性欲増進剤ではない。薬価がつかず希望処方価格は25mgが一錠あたり1,100円、50mgが一錠あたり1,300円。

【用法・用量】 1日1回25~50mgを性行為の約1時間前に内服。65歳以上や肝障害、腎障害を持っている患者では25mgを開始用量とする。投与間隔は24時間以上あける。

【診察で】

心臓病など持病のある人は、医師に報告しておきましょう。

心臓や血圧の薬など服用中の薬を、必ず医師に伝えてください。

【注意する人】

重い心臓病や脳卒中などがあり、性行為そのものが危険と判断される場合は使用できません。極度の低血圧やコントロール不充分な高血圧の人も使用できないことがあります。このような場合、性行為自体が心臓や脳血管に負担になるうえ、この薬の心血管系に及ぼす影響でさらに危険性が増大するためです。 

適さないケース..重い心臓病や脳卒中、ひどい低血圧、管理されていない高血圧、重い肝臓病、目の網膜の病気(網膜色素変性症)。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

狭心症や心不全の治療に使う硝酸薬、いわゆる「ニトロ」と呼ばれる薬と併用してはいけません。併用により急激に血圧が下がることがあり、非常に危険です。これらの併用による死亡例も報告されています。硝酸薬には飲み薬のほか、貼り薬(テープ)や軟膏、口内スプレー、注射剤などさまざまなタイプがありますので注意が必要です。また、α遮断薬に分類される降圧薬や排尿障害治療薬を飲んでいる場合は、低用量(25mg)から開始するなど慎重に用いる必要があります。 

飲み合わせの悪い薬..ニトログリセリン(ニトロペン、その他)、硝酸イソソルビド(ニトロール、その他)、ニコランジル(シグマート)、ニプラジロール(ハイパジールコーワ)、アミオダロン(アンカロン)など。

飲み合わせに注意..α遮断薬(ハルナール等)、シメチジン(タガメット)、エリスロマイシン(エリスロシン)、イトラコナゾール(イトリゾール)、リファンピシン(リファジン)、降圧薬など。

【使用にあたり】

約1時間前に飲んでください。服用後1時間前後がもっとも効果が高まります。ただし、食事とともに飲むと、効果発現時間が遅れることがあります。

1日1回までとし、服用間隔を24時間以上あけるようにしましょう。

もし、勃起が4時間以上続く場合は、すぐに受診してください。

【食生活】

服用後、一時的に視野がかすんだり、物の色が異常に見えることがあります。また、めまいを起こすこともありますので、車の運転や高所での危険作業には十分注意してください。

【備考】

飲む飲まない、あるいは使用頻度については、その人のライフスタイルや価値観によるところです。また、使用にあたっては自分中心に考えるのではなく、パートナーとの2人の問題としてとらえることが大切です。

処方してもらうには、医師の診察が必要です。ただし、保険はききません。自由診療扱いとなります。

 効能 勃起不全(満足な性行為を行うに十分な勃起とその維持が出来ない患者)。

 用法 通常、成人は1日1回シルデナフィルとして25mg~50mgを性行為の約1時間前に経口服用する。高齢者(65歳以上)、肝障害のある患者及び重度の腎障害(Ccr<30mL/min)のある患者については、本剤の血漿中濃度が増加することが認められているので、25mgを開始用量とすること。1日の服用は1回とし、服用間隔は24時間以上とすること。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。

 副作用 比較的多いのは、頭痛とほてりです。これらは血管を広げる作用によるものなので、2、3時間もたてばたいてい治ります。とくに心配ないでしょう。国内の治験データでは、頭痛は157例中20例(12.74%)、ほてり16例(10.19%)となっています。

そのほか、一過性の視覚異常が現れることがあります。「まぶしい」「青いめがねをしているよう」「青と緑の区別がつかない」といった異常な見え方がするようです。服用後しばらくの間、車の運転には十分注意してください。

重い副作用はまずありませんが、海外で「持続勃起症(プリアピズム)」がごく少数例ながら発症しているようです。また、この薬によるものかはっきりしませんが、著しい視力の低下をともなう非動脈炎性前部虚血性視神経症(NAION)の発現も報告されています。念のため注意してください。

【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください

硝酸薬との併用による急激な血圧低下

持続勃起症(プリアピズム)..4時間以上痛みを伴う勃起が続く(すぐ受診)、陰茎組織損傷、勃起機能の喪失

【その他】

頭痛、ほてり、潮紅、鼻づまり

めまい、血圧の変動、動悸、頻脈

視覚異常、彩視症、光視症..まぶしい、かすむ、青くみえる

バイアグラの使用説明書=ファイザー(pfizer)