generic name(ジェネリック・ネーム)は『一般名』という意味です。
医薬品には『先発医薬品』と『後発医薬品』があります。
『先発医薬品』とは、一番最初に作られた薬です。
『後発医薬品』とは、『先発医薬品』の特許権の期限が切れた後に、他のメーカーが、
その特許内容を利用して製造した、同じ主成分を含んだ医薬品のことです。
欧米では医薬品は、通常、主成分の名前で処方されます。
つまり、薬の呼び名が、その薬の主成分と同じになることが多いのです。
それで、その薬が通常(一般的に)呼ばれている名前と言う意味で
『後発医薬品』のことを、【ジェネリック医薬品】と、呼ぶようになりました。
ジェネリック医薬品は粗悪なコピー?
ジェネリック医薬品って、なんだか、オリジナルのブランド品そっくりのコピー品みたいですね。
でも、薬の場合は、中国などが得意の、質の悪いコピー品とは違います。
ジェネリック医薬品の品質は・・・
ジェネリック医薬品は、先発医薬品の特許の期間が切れた後に、
有効成分・分量・用法・用量・効能・効果が同じ医薬品として新たに申請され、製造・販売されるので、品質的な違いはありません。
医薬品の場合、その発売からおよそ6年後、または特定年月で特許が切れると、
その有効成分や製法等は共有の財産になり、医薬品のメーカーは自由に医薬品を製造出来るようになります。
その薬が、商売になりそうな薬なら、同じものを作ろうと、他の医薬品会社がワンサカ集まって来る訳です。
ジェネリック医薬品と先発医薬品はまったく同じものなの?
ジェネリック医薬品と先発医薬品は、主成分が同じでも添加物や製法が異なります。
そのため、薬の効き方などが微妙に違うこともあります。
ただし、厚生労働省での厳しい審査にパスしているので、品質が悪いのではなく、
先発医薬品とよく似ているが、別の医薬品であるということになります。
ジェネリック医薬品のメリット
一番のメリットは、先発医薬品に比べ、かなり、値段が安いことです。
ジェネリック医薬品は、先発医薬品によって、安全性と有効性はすでに確かめられています。
開発費や臨床検査の費用もあまり必要ないので、同じ中身の薬なのに、
『オリジナル=先発医薬品』よりも、かなり安く提供できるようになります。
次のメリットは、先発医薬品のデメリットを改良できていることです。
例えば、『オリジナル=先発医薬品』が、湿気に弱いとか、光に弱い等の保存性の問題や、
飲みにくい味だとか、においが悪いとかの問題がある時に、ジェネリック医薬品は、それを改善していることが多くあります。
ジェネリック医薬品の有効性と安全性について
先発医薬品と同等の有効成分・効能をもつと、認められている薬です。
先発医薬品と同じ規制の中で、作られているので、品質に違いは無いと考えられています。
日本以外の国でのジェネリック医薬品は?
欧米では、特許が満了した1ヵ月後には、約80%がジェネリック医薬品になってしまう薬もあるほど、一般的な存在です。
アメリカでは【代替調剤】が認められています。
代替調剤=薬剤師が患者さんの同意のうえで医師が処方した医薬品を、同一成分の他の名称の薬に替える事が出来ることです。
イギリスでは、【一般名処方】の比率は、約74%と非常に高いものになっています。
一般名処方=医師が処方箋を発行する際、商品名を指定しないで一般名で処方し、成分が同じ複数の薬の中から、薬剤師が調剤できます。